風邪のひきはじめの症状と対処の仕方!食事や葛根湯についても!
皆さんは「風邪をひきそうだな」「これは風邪のひきはじめかな」と感じた時には、どのように対処をしていますか?
中にはすぐに病院へ行くという方もいらっしゃるかと思いますが、仕事や家事が忙しいために何もできず悪化させてしまったという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、頭痛や寒気、のどの痛みといった風邪のひきはじめの症状が起こる原因と、その対処法についてをまとめました。
また、病院へ行くべき症状の見分け方や、風邪に効く食事や飲み物、栄養ドリンクや葛根湯、市販の風邪薬の効き目についてもご紹介していますので、風邪をひきはじめの時点で治したい方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
風邪のひきはじめの症状とは?
代表的なあの症状の原因とは?
風邪のひきはじめの症状にはさまざまなものがあり、誰もが同じ症状になるわけではありませんが、代表的な症状には次のようなものがあります。
・頭痛
・関節痛
・寒気
・鼻水
・咳、くしゃみ
・眠気
・喉の痛み
そして、これらの症状が起こる原因のほとんどは、体の中に入った風邪のウイルスに対する免疫機能の反応です。
例えば、関節痛や頭痛、寒気というのは体がウイルスを退治するために白血球を増やしたり体温を上げようとする働きによるもので、血流が増えることによって頭痛が起こったり、体を温めさせるために寒気を感じるようになったり、体温を上げる作用のある物質が分泌されて関節痛を感じるようになります。
また、鼻水や咳、くしゃみはウイルスを外へと排出しようとする働きですし、眠気は体が本能的に休息を取ろうとする働きのために起こります。
なお、喉の痛みについては、風邪のウイルスによって喉が炎症を起こしている状態です。
ですので、このような症状が出た場合に早めに対処するようにすれば、風邪を長引かせたり、こじらせたりすることなく治せる可能性があります。
こんな症状のときは病院へ行こう
基本的に、風邪は自分で風邪薬などを使いながらケアしてもかまわないのですが、次のような症状や条件に当てはまる場合には病院で診察を受けるようにしてください。
・咳などの症状が1週間以上続く
・発熱が4日以上続く
・38℃以上の高熱がある
・高齢者である
・糖尿病などの持病がある
なぜ、このような場合に病院へ行ったほうがいいのかというと、風邪が悪化して他の病気を併発している(いわゆる「風邪をこじらせた」という状態である)可能性や、持病が悪化してしまう可能性があるからです。
なお、風邪のひきはじめに無理をしてしまったりすると、若い人でもこのような症状が現れやすくなりますので、ひきはじめの時点できちんと対処するのがベストだと言えます。
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風邪のひきはじめへの対処法はこれ!
体を温める
風邪のひきはじめだと感じたら、食べ物や服装などを工夫して、「体を温める」ことを意識してみましょう。
というのも、免疫機能が活発になるのは、体温がおよそ36.5℃~37℃の間だと言われており、これよりも体温が低いと血流が悪くなったりすることにより免疫機能の働きが低下してしまうと言われています。
そして、風邪は薬よりも自分の体の免疫機能によって治すという部分が大きいので、体を温めることは有効な対策だと言えそうです。
ですので、温かい飲み物や食べ物を摂ったり、ひざ掛けやカイロなどを活用して体を温めるようにしてみてください。
なお、首・手首・足首や、東洋医学で風の邪気(=風邪)が外から体に入ってくる場所だと言われている「風門(ふうもん)」のツボがある肩甲骨の間を温めるようにするのがおすすめです。
しかし、熱がそれほど高くないのに汗をかくほどに温めてしまうと、汗によってかえって体が冷えてしまったり、脱水症状を起こしてしまう可能性があるので注意してくださいね。
空気の乾燥を避ける
風邪の対策には、空気の乾燥を避け、加湿器やマスクなどを活用して鼻や喉を潤しておくことも大切です。
というのも、風邪の原因となるウイルスは低温と乾燥という2つの状態を好むため、鼻や喉が乾燥した状態では増殖しやすく、反対に潤った状態ならば活動が鈍るという特徴があるからです。
ですので、加湿器などで部屋の湿度を調節する他にも、外出時や夜寝る時などの乾燥しやすい状況ではマスクを使ったりして、できるだけ鼻や喉を潤しておくというのが有効な対処法になります。
また、それ以外にもこまめにうがいや水分補給を行うことでも乾燥を防ぐことができますので、マスクと一緒にうがい用のコップや、ペットボトルのお茶等を持ち歩くようにするといいでしょう。
充分な休息を取る
当たり前のことではありますが、なるべく睡眠時間を多く取って充分に休むことは体の回復を早めますので、風邪のひきはじめには有効です。
とはいうものの、風邪のひきはじめ程度の症状ですと、無理をして家事や仕事をいつも通りに行ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
しかし、風邪のひきはじめに無理をしてしまうと、いつも以上に体力を消耗して症状が悪化したり長引いたりするだけでなく、他の病気にかかりやすくなったり、ウイルスによって体の機能が弱ってしまうことで繰り返し風邪を引きやすくなったりする可能性がありますので注意しましょう。
なお、疲れを取り体を温めるという意味では入浴もいいのですが、実は入浴というのは意外と体力を消耗しますので、もし辛いと感じるのであれば体を拭く程度にとどめるようにしてください。
もちろん、入浴した場合の湯冷めは厳禁ですので、入浴後はすぐに温かい服装に着替え、髪はなるべく早く乾かしましょう。
栄養を摂る、薬を飲む
体の免疫機能を助ける効果のある栄養素を意識して摂るようにしたり、風邪薬を飲むのもひきはじめの対策には有効です。
なお、体の免疫機能を助ける栄養素としては、粘膜を健康な状態に保つのを助けるビタミンCやビタミンA、ビタミンB2、そして免疫細胞の活性化を助ける鉄分などが挙げられます。
また、風邪薬で症状が和らいでいる間に充分な休息を取ったりすることも有効ですので、市販の風邪薬を飲んでからたっぷり睡眠を取るというのもおすすめです。
ちなみに、「風邪の菌を殺菌する」「体が温まる」といってお酒を飲む方がいますが、飲酒は基本的には体の炎症を悪化させるばかりでなく、アルコールを分解するために内臓に負担がかかってしまいますので、風邪をひいたなと思ったらしばらくお酒は控えるようにしましょう。
ちなみに、民間療法としてよく飲まれている卵酒は、日本酒を煮切る(=沸騰させる)ことでアルコール分を飛ばして作っているものが多いようです。
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風邪薬と葛根湯、効くのはどっち?
風邪薬も葛根湯も万能ではない!?
風邪のひきはじめに、市販の風邪薬と葛根湯、どちらを飲んだらいいのか悩んでしまうことはありませんか?
そのため、どちらが効くのか知りたいという方も多いと思うのですが、結論から言えば「どちらも自分の症状に当てはまれば効く」ということになります。
まず、葛根湯と市販薬のそれぞれについてを詳しく見ていきましょう。
【葛根湯】
・葛根(かっこん)、麻黄(まおう)、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)から作られる漢方薬
・体を温め、汗をかくことで病気を外へと追い出す作用がある
・悪寒や頭痛などがある風邪の初期に最も効果を発揮する
・高熱の人、汗かき体質の人、体力があまりない人には向かない
・咳や喉の痛みにはあまり効果がない
【市販薬】
・アセトアミノフェンやイブプロフェン(解熱・鎮痛)、マレイン酸クロルフェニラミンやジフェンヒドラミン(鼻水・くしゃみの緩和)、デキストロメトルファンやチペピジン(咳を鎮める)などの成分で作られる
・薬によっては眠くなる成分が入っているものがある
・幅広い体質・症状に対応できるが、薬によって成分の配合などが違い、症状に対しての効果がそれぞれ違う
・風邪を治すのではなく、風邪の症状を和らげる
このように、葛根湯と市販薬にはそれぞれ効果を最大限に発揮できる症状とそうではない症状があるというのがお分かりいただけるのではないでしょうか。
ですので、自分の症状に合わせてこの2つを上手に使い分けることが風邪には最も効くと言ってもよさそうです。
しかし、両方を同時に服用すると含まれている物質によっては作用が強く出過ぎてしまったりすることがありますので、服用する際にはどちらか一方を選ぶようにしてください。
葛根湯以外の漢方薬にも風邪に効くものはある?
風邪の時の漢方薬といえば葛根湯、というイメージがある方も多いかもしれませんが、漢方薬というのはその人の体質や症状に合わせて処方されるものですので、風邪に効く漢方薬は葛根湯だけではないのです。
実際に、風邪の時によく使われる漢方薬には次のような種類があります。
・麻黄湯(まおうとう)
普段から体力のある人に向く薬で、高熱や関節痛などがある場合に使用されます。
そのため、近年ではインフルエンザにかかった人への効果が研究されているようです。
・桂枝湯(けいしとう)
体力があまりないが、熱を出すとじわじわと汗をかくような人に向く薬で、頭痛や悪寒のある場合に使用されます。
・香蘇散(こうそさん)
体力があまりなく、胃腸が弱い人で、風邪の症状が胃腸にも現れている(胃もたれ、下痢など)場合に使用されます。
・麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
体力があまりなく、冷え性などで汗をかきにくい人に向く薬で、悪寒や頭痛、喉の痛みなどがある場合に使用されます。
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
咳や鼻水、痰に対して効果を発揮し、急性鼻炎や花粉症などにも使用される薬です。
なお、これらの漢方薬は問診を行った上で専門医が処方するのが最も望ましいとされていますので、薬局で買った葛根湯が効かないという場合などは、漢方に詳しい医師や薬剤師のいる病院や薬局に一度足を運んでみるのもいいかもしれませんね。
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風邪のひきはじめにおすすめの食事
食べ物
風邪のひきはじめの時におすすめの食べ物は、胃腸に負担をかけずに栄養を摂ることができ、体を温めることができるものです。
そのため、うどんやにゅうめん、雑炊などの消化が良くて野菜や卵などを入れて栄養のバランスと味のアレンジがしやすいメニューがおすすめです。
それだけでなく、これらのメニューはコンビニでも購入できますので、食事を作る気力がない時にもきちんと栄養を摂ることができます。
また、食材としては、体を温める効果のある生姜やネギ、唐辛子などの香味野菜や根菜類、ミネラルやビタミン類をバランス良く含んでいる白菜、ビタミンCが豊富なレモンやゆずなどが効果的です。
飲み物
風邪のひきはじめの時には、やはり飲み物も冷たいスポーツドリンクよりも温かい飲み物や、体を温める効果のある飲み物を摂りたいものです。
まず、食べ物の項でご紹介したレモンやゆず、生姜は飲み物としても美味しくいただくことができるのでおすすめです。
ですので、絞った果汁や、はちみつ漬けや砂糖漬けにしたものをお湯に溶いたり、紅茶などに足すといいでしょう。
また、栄養補給ができる飲み物としておすすめなのが、糀や酒粕から作られる甘酒です。
というのも、甘酒はビタミン類やミネラル類をはじめオリゴ糖や食物繊維、ブドウ糖などを多く含み、栄養剤の点滴とほぼ同じ成分が含まれているからです。
なお、最近はお湯を注ぐだけで甘酒が作れるインスタント製品などもありますので、風邪を引きやすいという人は家に常備しておくのもいいかもしれませんね。
栄養ドリンクやサプリは効くの?
風邪のひきはじめにはやはり栄養補給が大切ですので、それを効率良く行うという点においては栄養ドリンクやサプリメントを使うことは有効です。
しかし、普段の疲れている時とは違い、風邪のひきはじめに栄養ドリンクを飲む際、特に風邪薬と併用する場合には含まれている成分に注意する必要があります。
というのも、風邪薬に含まれている成分は栄養ドリンクにも含まれているものがあり、知らずに一緒に飲んでしまうと薬の働きが強まるなどの想定外の効果が出てしまう可能性があるからです。
なお、両者の成分のうちで重なってしまうことが多いのがカフェインですので、風邪薬と栄養ドリンクを一緒に飲む時には、カフェインが入っていないものを選ぶようにしましょう。
ちなみに、栄養ドリンクには風邪のひきはじめに合わせた、生姜などを配合した製品もありますので、薬局の薬剤師さんに風邪であることを説明しておすすめを選んでもらうのもいいですね。
また、サプリメントはビタミンCやビタミンBなどの他にも、エキナセアやエルダーフラワーといった海外で風邪の時に使われるハーブをサプリメントにしたものもあります。
まとめ
いかがでしたか。
風邪のひきはじめには頭痛や鼻水、咳、悪寒などのさまざまな症状が現れますが、こういった症状に気づいた時にすぐ対処することによって風邪を長引かせずに治すことができます。
そして、風邪のひきはじめの時期の具体的な対処法としては「寒さと乾燥を避け、栄養と休息を充分に取る」ということが大切です。
一方で、風邪のひきはじめに無理をしてしまったり、しっかり治さずにいると、悪化するだけではなく体が弱ってしまうために他の人から風邪がうつりやすくなったりすることがあるようです。
ですので、ぜひ今回の記事を参考に風邪のひきはじめにきちんと対処するとともに、風邪の季節は常に予防を心がけるようにしたいものですね。
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