鼠径リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法!

私達の身体の中にはリンパ管があらゆるところにはりめぐらされていますが、そのうちの節の一つである鼠径リンパ節とはどの場所のことでしょうか?

そして、鼠径リンパ節が腫れたりしこり、傷みなどがある場合、その大きさや症状、原因で鼠径リンパ節炎や癌の転移などについて知りたいのではないでしょうか。

それから、鼠径リンパ節の腫れが起きている場合、対処法としてマッサージも気になりますよね。

そこで今回は、鼠径リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法について詳しくお伝えしていきます。

スポンサーリンク

鼠径リンパ節とは?しこりや傷み、腫れなどの原因は?

体中にあるリンパ管の間をつなぐ豆のようなサイズの節のことを「リンパ節」と言いますが、足の付け根にあるリンパ節のことを「鼠径リンパ節」といって、この部位は特に詰まりやすいとされています。

出典:INFO BE FINE HP

リンパ管にはリンパ球を含むリンパ液が流れていて、古くなった細胞など老廃物を運んだり、身体に入って来た菌やウイルスの処理を行なっていると言われています。

そして、この鼠径リンパ節にできるしこりのほとんどは良性のリンパ腫の腫れですが、稀に癌化する悪性リンパ腫が現れることもあるそうです。

こうした良性、悪性を自分で見分けるためにも、しこりの大きさや傷みの特徴などについて以下のとおり確認してみましょう。

・ 良性

しこりの硬さは比較的弾力性があり、治るにつれて小さくなり、触ると痛く、可動性がある

・ 悪性

しこりは弾力性がなく、徐々に大きくなるが傷みを伴わず、可動性がない

このとき、しこりの可動性というのは、しこりを横から押したときに少し動くような感じがすることで、個人差があって分かりづらいようですが、悪性の場合は明らかに動かないしこりができるようです。

また、左右両側の鼠径リンパ節が同じくらい腫れている場合は良性の可能性があるといった特徴もあるようですね。

鼠径リンパ節のしこりの原因は?

鼠径リンパ節のしこりのうち、良性のものとしては、

・ 粉瘤

・ リンパ節の腫れ

・ 脂肪腫

・ 鼠径ヘルニア

・ 変形性股関節症

・ 梅毒

・ ヘルペス

などが一般的だそうです。

鼠径リンパ節は特に女性などは詰まりやすく、ストレスや運動不足、身体の冷えなどでもしこりができますので、後述するマッサージなどで日常的に対処するようにしましょう。

そして、細菌やウイルスなど鼠径リンパ節炎なども起きやすく、足の怪我などで入って来た異物を白血球が排除する免疫反応によるものですが、原因の怪我や炎症が収まればしこりも徐々に消えていくそうです。

そのほか、脂肪細胞がしこり状に増殖してでき、傷みを伴わない腫瘍である脂肪腫、脱腸による鼠径ヘルニア、軟骨がすり減って起きる変形性股関節症、近年増加傾向にある性感染症の一種である梅毒などは、病院での治療が必要になりますので、思い当たるところがあればすぐに病院へ行くようにしましょう。

鼠径リンパ節には癌の転移の可能性も!

リンパ管は体中のあらゆるところに張り巡らされており、免疫に関わる重要な組織ですが、癌ができると癌細胞もリンパに乗って全身の臓器へと行き着き、遠隔転移することもあるので、癌とリンパの関係性は深いとされています。

そして、リンパ管は左上半身と下半身のリンパを集める左リンパ本幹と、右上半身のリンパを集める右リンパ本幹とに別れますが、それぞれ体内で不要となった水分や老廃物を回収して運び、最終的に左右それぞれの鎖骨あたりから静脈に合流します。

その上で、腎臓を通して尿として体外へと排出されるのです。

この時、上半身では脇の下ですが、下半身では足の付け根である鼠径リンパ節に多く集まるので、大腸癌や陰茎癌などの深刻な癌が転移した場合、鼠径部が腫れて鈍痛や違和感などが生じ、その後に傍大動脈リンパ節、大静脈周囲リンパ節といったように順に転移していくとされています。

そのため、鼠径部に動かないしこりや鈍い痛みなどを感じており、思い当たるところがある方はできるだけ早く病院へ行き、詳しい検査を行なった方が良いでしょう。

スポンサーリンク

鼠径リンパ節の対処法でマッサージなどについて

前述の通り、鼠径リンパ節には下半身の老廃物などが溜まりやすく、放っておくと足のむくみや病気の原因になりやすいので、次の通り日常的にマッサージを行なって、不要なものの排出を促すようにしましょう。

鼠径リンパ節をケアするには、まず先に鎖骨のリンパ経路からマッサージをする必要があり、

・鎖骨⇒腹部⇒鼠径リンパ節⇒太もも

・膝下リンパ節⇒ふくらはぎ

の順番に行なった方が良いそうです。

まずは図の鎖骨のへこんでいる部分を痛くない程度にグリグリと5秒ほど押しほぐします。

次に、腹部の脂肪や皮をつかんでほぐしたり、円を描くように腹部を撫でるのを5セットほど行ないます。

次に、腹部から足の付け根(鼠径リンパ節)に向けて5回ほど撫でましょう。

鼠径リンパ節は、図の●箇所のように鼠径部の位置をずらしながら5秒ほど押しほぐし、鼠径部を外から打ちへと5回ほどさすりましょう。

次に、膝裏も膝下リンパ節という重要なリンパ節があるので、ここもしっかり5秒ほど指圧を行なってほぐし、

膝から鼠径部の範囲を5回程両手で包み込むように太ももをなで上げて、

(上記画像出典:痩せTECH HP

最後に、足首から膝にかけて太ももと同じ要領で包み込むようになで上げると良いそうです。

ちなみに、こうしたマッサージは肌が乾いている状態では刺激になって肌荒れの原因になるので、お風呂上がりなど肌がしっとりしている状態にオイルをつけてマッサージを行なうことをオススメします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、鼠径リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法について詳しくお伝えしました。

鼠径リンパ節とは足の付け根にあるリンパ節のことで、下半身の老廃物、細菌やウイルス感染によって良性のしこりができることが多く、稀に悪性のものもあるのでしこりの大きさや傷みなどの特徴についてお伝えしましたね。

そして、良性のものでは細菌感染以外にも粉瘤や脂肪腫、ヘルニアなどがあるため、病院での治療が必要で、しこりが動かず大きくなり、傷みを伴わない場合は癌の転移の可能性も考えられるのでした。

こうした鼠径リンパ節は下半身の老廃物が蓄積しやすい場所なので、お伝えした方法で日頃からマッサージを行ない、しこりなど普段とは違う異変はないか、日々チェックできるようにしておきましょうね。

スポンサーリンク

各リンパ節についての他の記事はコチラ!

(関連記事:鎖骨リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法!

(関連記事:腋窩(脇の)リンパ節の場所としこりや腫れや痛みの原因と対処法!

(関連記事:耳下腺リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法!

(関連記事:首のリンパの腫れの原因と痛みや熱などを伴う時の対処法!何科?

(関連記事:顎部リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法!

(関連記事:顎下リンパ節の位置としこりや腫れや傷みの原因と対処法!

このページの先頭へ