インフルエンザへのリレンザの効き目と使用方法!服用期間も!
最近では、インフルエンザにかかると病院で抗ウイルス薬というものが処方されるようになりました。
中でも、近年処方が増えていると言われているのがリレンザという薬で、この薬はインフルエンザの治療だけでなく予防のために使われることもあるようです。
しかし、この薬が使われるようになったのはここ10年くらいのことですので、どんな薬なのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
ですので、今回はこのリレンザという薬について、使用方法や服用期間、効き目といった基本的なことから、副作用や予防投与についても詳しくお伝えしていきます。
目次
リレンザとはどんな薬?
リレンザとはインフルエンザの抗ウイルス薬の一種で、体内でウイルスが増えるのを抑える働きを持っています。
なお、リレンザというのは発売元のグラクソ・スミスクラインがつけた商品名で、薬自体の名前はザナミビルといい、1989年にオーストラリアにあるビオタ社で開発された、世界初の抗インフルエンザウイルス薬です。
そして、日本で認可され、使われるようになったのは2000年代に入ってからのことですが、日本では同時期に登場したタミフルを処方される場合が多く、リレンザはあまり処方されてきませんでした。
しかし、タミフルを使った後に異常な行動が起こるケースが目立つようになってからは、この薬が見直され、インフルエンザの治療にも積極的に使われるようになってきています。
リレンザの使用方法や服用期間は?
リレンザは粉状の薬が入ったケースを専用の吸入器にセットして吸い込むというタイプの薬で、1日2回・5日間服用します。
また、インフルエンザを発症してから2日以内に使用を開始しなければなりません。
このような吸入するタイプの薬になっている理由は、気道などの粘膜で増殖するインフルエンザウイルスに対して、気道へと直接薬を届けることで、より早く安定した効果を得るためです。
しかし、専用の吸入器を使用することなどから、初めて使用する人や、小さなお子さんには上手く吸入できないこともあるようです。
■リレンザの上手な吸い方は?
リレンザを失敗せずに使うためには、次のようなポイントを守るようにしましょう。
・ブリスター(薬が入った入れ物)は、使う直前に穴を空ける
・吸込口に空いている小さな空気穴を塞がないように持つ
・吸入器は地面に対して水平に持つ
・ゆっくりと深く吸い込み、吸いきったところで数秒間息を止める
なお、上手くできなかった場合には、2~3回に分けてでも吸うようにし、薬の粉末をそのまま飲み込まないようにしましょう。
というのも、飲み込んでしまうと薬は気道ではなく食道から胃へ入ってしまい、気管に届かなくなってしまうからです。
ですので、リレンザの効果を最大限に得るためにも、これらのポイントに注意して使用してくださいね。
リレンザの効き目は?新型インフルエンザにも効く?
リレンザはインフルエンザA型・B型、そして新型インフルエンザと言われたA/H1N1型に対して有効です。
また、近年にはタミフルに耐性を持つインフルエンザウイルスが発見されましたが、これに対してもリレンザは効果を表します。
しかし、C型インフルエンザに対しては、リレンザは効果がありません。
なぜならば、リレンザはA型・B型インフルエンザウイルスの増殖に必要なノイラミニダーゼという酵素の働きを妨げることでウイルスの増殖を抑えているのですが、C型インフルエンザはこの酵素を持っていないからです。
なお、A型・B型インフルエンザに対しては、何も薬を使わないよりも回復が1日程度早くなる、熱が早く下がるといったデータが臨床試験において出ています。
■リレンザにも副作用があるの?
リレンザにも副作用がいくつか報告されていますので、使用した後には体の状態に注意し、気になる症状がある場合には医師に相談するようにしてください。
現在、リレンザで報告されている副作用には以下のようなものがあります。
・発疹
・じんましん
・声がれ
(以下は乳製品アレルギー及び喘息や呼吸器に持病のある人に起こりやすいもの)
・アナフィラキシーショック(冷や汗や顔面蒼白、血圧低下、顔や喉の腫れなど)
・喘息の発作(ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音、息苦しい、咳き込むなど)
・皮膚や粘膜の障害(赤くなる、ただれる、水ぶくれができる、熱感があるなど)
また、これらの副作用とは別に、薬を使用した後に幻覚を見たり、フラフラと外へ出て行ってしまったりといった異常行動が起こるケースが報告されています。
これらの行動と薬の因果関係ははっきりとはしていませんが、未成年のお子さんが使用する場合などは、熱が高い間はなるべく1人にしないようにし、様子を見守るようにしてください。
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リレンザの予防投与とは?できない人もいるって本当?
リレンザはインフルエンザの治療目的だけではなく、予防のために使うこともできるのをご存知ですか。
しかし、予防接種とは違い、希望すれば誰でもリレンザを使ってインフルエンザの予防ができるというわけではありません。
原則として、リレンザを予防に使うことができるのはインフルエンザにかかると重症化するリスクが高いと医師が判断した人、具体的には以下の条件に当てはまる人です。
・65歳以上である
・心臓に慢性の疾患がある
・糖尿病などの代謝性疾患がある
・腎機能障害がある
このような条件に当てはまり、なおかつ同居している人にインフルエンザの患者がいた場合には、患者に接触してから1.5日以内にリレンザの予防投与を受けることができます。
なお、予防効果があるのはリレンザを飲み続けている間のみなので、場合によっては薬を買い増したりする必要が出てきます。
ですので、ほとんどの方はリレンザを使って緊急的に予防するよりは、予防接種などで日頃から対策を取っておいたほうがいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
リレンザはC型以外のインフルエンザに対して効果がある抗ウイルス薬で、用法・用量を守って正しく使用することでインフルエンザウイルスが体内で増殖するのを抑え、症状からの回復を早めてくれます。
しかし、発症してから2日以内に使いはじめるということや、薬を正しく吸い込むといった使用方法にいくつか注意すべき点があるので気をつけるようにしてください。
また、副作用も報告されていますので、特に未成年の方が使用した後は体の状態をよく観察し、気になる症状があれば医療機関を受診するようにしましょう。
なお、リレンザはインフルエンザの予防にも使うことができますが、使用に際しては条件や医師の判断があり、通常はなかなか使えないようです。
ですが、インフルエンザは型が違うと2度かかってしまう場合もありますので、普段から対策をしておきたいものですね。
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「インフルエンザに二回かかる人に共通している人の特徴と予防法」についての記事はコチラ!?
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