インフルエンザの異常行動はいつまで続く?原因と対処の仕方も!

画像1インフルエンザは高熱や関節の痛みなど辛い症状が多いのですが、お子さんがいらっしゃる方にとって特に心配なのは異常行動ではないでしょうか。

もし、ニュースのような事故につながったらと不安になり、イナビルなどの薬を飲ませるのをためらってしまう方もいることでしょう。

実は、インフルエンザの異常行動には複数の原因が考えられ、中には後遺症が残るおそれのある脳症を起こしている場合もあるんです。

そこで今回は、このようなインフルエンザの異常行動は何が原因で、いつまで続くのかといったことや、異常行動が起こった場合の対処法についてをご紹介します。

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インフルエンザの異常行動ってどんなもの?

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インフルエンザの異常行動とは、インフルエンザにかかったときに高熱や関節痛などの症状以外に見られるもので、激しく泣きわめいたり、寝言や幻覚といった精神的なものから、以前ニュースなどでも取り上げられたことのある、突然走り出す、飛び降りる、徘徊するといった肉体的なものまで様々な行動が報告されています。

中でも、突然走りだすというのは最も多く、家族が目を離した隙に家の外へ出てしまったりなど、一歩間違えれば生命の危険につながるようなケースもあり、正しい知識を身につけて対処することが必要です。

■大人にも起こるの?

厚生労働省が発表している2014~2015年における調査結果によると、異常行動を起こす年齢というのは5歳以上、15歳以下であることがほとんどのようです。

ただし、この範囲ではない4歳や17歳といった年齢での報告がないわけではありませんので、未成年のお子さんがインフルエンザに感染したという場合には、異常行動に気をつける必要があると言えます。

■男の子は要注意!?

先ほどご紹介した厚生労働省の調査では、異常行動を起こした人の性別についても発表されており、それによると内訳は男性65%、女性35%で、異常行動は男性に起こる確率が高いという結果が出ています。

しかし、残念ながらなぜ男性に異常行動が起こりやすいのかといったことはわかっていないようですので、男女ともに未成年であれば同じように注意を払う必要があるでしょう。

インフルエンザの異常行動の原因とは?

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インフルエンザの異常行動の原因についてはわかっていないことが多いのですが、一般的に原因とされている以下のような原因についてをそれぞれご紹介します。

■インフルエンザ脳症

インフルエンザ脳症とは、5歳以下の子供がインフルエンザに感染した際に異常行動やけいれん、意識障害などを引き起こす症状です。

これは、インフルエンザウイルスに対して免疫機能が過剰に反応することが原因なのではないかと言われていますが、正確な原因はわかっていません。

一方、子供には適さない解熱剤を飲ませてしまったことによって、下痢やけいれん、意識障害などを発症する場合があり、これはライ症候群と呼ばれています。

なお、このような症状は悪化すると後遺症が残ったり、死に至る場合がありますので、お子さんには医師から処方された解熱剤を正しく使用するとともに、このような症状が現れた時には速やかに医療機関を受診するようにしてください。

■熱によるせん妄

インフルエンザに関係なく、高熱を出していると、そこにはないものが見えると言い出したり、笑い出したりする子供がいますが、これが熱によるせん妄状態です。

この原因は、大脳の温度が発熱によって上昇し、一時的に機能障害を起こしていることだと言われています。

なお、この熱によるせん妄状態は数時間程度のうちに治まることが多いようですので、それよりも長く続いたりするようならば医師の診察を受けたほうがいいでしょう。

■インフルエンザの薬は平気?

厚生労働省の調査では、異常行動と薬とのはっきりとした因果関係は認められず、また特定の薬を飲んだから異常行動が起こるというわけでもないという結果が出ています。

つまり、一時ニュースを騒がせたタミフル以外のリレンザやイナビルなどでも異常行動は起きており、またこれらの抗ウイルス薬以外の普通の解熱剤を飲んだ子供にも異常行動が認められているということです。

ですので、どのような薬を使用するにせよ、お子さんの異常行動には注意しておく必要があります。

インフルエンザの異常行動はいつまで続くの?

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インフルエンザの異常行動はそのほとんどが発熱から2日以内に起こっているという調査結果がありますので、その時期を過ぎれば異常行動が起こる確率は低くなっていきます。

また、回数については一度きりで治まることが多いようですが、何度か繰り返す場合もあるようなので注意が必要でしょう。

なお、異常行動が起こるのは39℃を超える熱を出している場合が多く、37℃台での報告はほとんどありません。

ですので、高熱を出している間は異常行動が起こる可能性があると考えていたほうがいいでしょう。

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インフルエンザの異常行動への対処法は?

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インフルエンザの異常行動への対処法は、以下のようになります。

・薬の用法用量を守り、添付された文書をよく読む
(市販薬を使用する場合には、子供に使っても大丈夫かということを必ず確認してください)

・発熱から少なくとも2日間、高熱が続いている間は子供を1人にしない
(特に、睡眠から覚めた直後に異常行動が起きたという報告が多くなっていますので、眠ったからと安心しないようにしましょう)

・暴れる、奇声を上げるといった家族が抑えきれないような行動が起こった場合には、ためらわずに救急車を呼ぶ

・数時間に渡って異常行動を繰り返す、続くといった場合には、速やかに医療機関を受診する
(脳症を起こしている場合には、入院治療が必要となります)

この他にも、恐ろしい幻覚に怯えていたりする時には、優しくなだめてあげるなど、親御さんも慌てず冷静に経過を観察することが大切です。

まとめ

いかがでしたか。

インフルエンザによる異常行動は原因がわかっていない部分も多いのですが、ウイルスへの免疫の過剰反応や高熱による脳の一時的な機能障害などが現在考えられています。

そして、たいていの異常行動は一過性のものですが、何度も繰り返す、数時間続くといった場合には、後遺症の危険性がある脳症を起こしている場合がありますので、医療機関を受診するようにしてください。

また、高熱の時や寝起きの時、年齢や性別など、異常行動を起こしやすい条件や人も明らかになっていますので、それに当てはまるような場合には医師の説明をよく聞き、もし異常行動が起こっても冷静に対処することが大切です。

なお、インフルエンザは1度かかればそれまでという病気ではありませんので、流行しているシーズンには常に予防を心がけたいものですね。
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「インフルエンザに二回かかる人に共通している特徴と予防法!」についての記事はコチラ!?

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