ノロウイルスの原因となる食べ物や食材!食品を扱う際の注意点も
毎年、秋から冬にかけて流行し、多くの感染者を出すノロウイルスですが、その原因のひとつに食べ物からの感染があることをご存知ですか?
そして、食べ物からのノロウイルス感染は毎年一定数の人が経験しており、時には食中毒としてニュースで報じられています。
一体、ノロウイルス感染の原因となる食材や食品にはどのようなものがあるのでしょうか。
そこで今回は、このようなノロウイルスの原因となる食べ物や、それを予防するために気をつけたいポイントについてをご紹介していきます。
目次
食べ物からノロウイルスに感染するの?
ノロウイルスは、感染した人の嘔吐物や便を介して感染する他に、食べ物や水などから感染してしまうパターンがあります。
なお、食べ物から感染が起こる場合には、
「感染した人などがウイルスを手につけた状態で調理したものを食べた」
「ノロウイルスに汚染されていた食材を食べた」
という2つのパターンがあり、どちらの場合も食中毒としてニュースに取り上げられることもありますね。
そのため、身の回りにノロウイルスに感染した人がいないからといって安心はできませんので、ノロウイルスと食べ物の関係について知っておくとともに、日頃から注意が必要です。
ノロウイルスの原因になりやすい食べ物や食材はこれ!
食材としてノロウイルス感染の原因になりやすいのは、カキをはじめとした二枚貝によるものです。
なお、厚生労働省の発表によれば、平成27年のノロウイルス食中毒481件のうち、魚介類が原因とされる71件中の68件が二枚貝によるものとなっています。
その他に、肉類や穀類、野菜などからの感染も報告されていますが、どれも年間10件に満たないものなので、二枚貝はノロウイルスの原因としては圧倒的に数が多いと言えるでしょう。
では、なぜ二枚貝がノロウイルスの原因になりやすいのかというと、二枚貝はエサのプランクトンを海水ごと体内に取り込む際に生活排水などから混入したウイルスも一緒に取り込み、体内で蓄積してしまうからだと考えられています。
また、生活排水から汚染されている可能性が指摘されているものに、上水道と比べて衛生管理が行き届きにくい井戸水や簡易水道などが挙げられます。
そして、ノロウイルス感染の原因となりやすい食べ物は、感染した人などがウイルスを手につけた状態で調理している場合と、汚染された水を使用した場合の両方がありますが、原因となる食材が特定できないことが多いのが現状です。
とはいうものの、過去に感染が特定された食べ物には刺身、寿司、サラダ、パン、お菓子(ケーキやおはぎ)などがあります。
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食べ物からのノロウイルスを予防するためにはここをチェック!
食品からのノロウイルス感染を予防するためには、調理の前や調理中に以下の点に注意する必要があります。
・手洗いを正しく行う
・調理器具を消毒する
・加熱をしっかりと行う
それでは、これらの点について詳しく見ていきましょう。
■正しい手洗いの方法を覚えよう
調理をする前には手を洗うというのは誰もが行っていることだとは思いますが、正しい方法でなければウイルスは洗い流されずに残ってしまい、せっかくの手洗いも意味がありません。
では、正しい手洗いはというと、次のようになります。
・せっけんを使用する
・60秒もみ洗いした後、流水で15秒すすぐ
(もしくは10秒もみ洗いした後、流水で15秒すすぐというのを2回行うのでもOK)
なお、指先や指の間、親指などは洗い残しが多い場所ですので、意識して洗うようにしてください。
ちなみに、この手洗いは調理前だけではなく、食事の前やトイレの後にも行うことでより予防効果が現れますし、ノロウイルス以外の感染症にも有効であると考えられます。
■調理器具も忘れずに消毒しよう
調理器具の消毒には、塩素系漂白剤が使えるものであればそれを使うのが一番確実ですが、それ以外のもの(包丁などの塩素系漂白剤が使えない金属製の調理器具)については85℃以上の熱湯で1分以上加熱することが有効です。
なお、せっけんやアルコール(消毒用エタノールなど)はノロウイルスの消毒に関してはそれほど効果が期待できないとされていますので、できるだけ塩素系漂白剤や熱湯消毒を行うようにしましょう。
毎回調理前に塩素消毒は大変だという方は、調理後に浸け置きしておくなどの方法を試してみてはいかがでしょうか。
■加熱をしっかりと行おう
二枚貝などの食品に含まれているノロウイルスの感染力を失わせるには、一般的に「中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱」が望ましいとされています。
ですので、食事の際には中心までしっかりと加熱されていることを確認してから食べるようにしてください。
特に、冷凍されていて家で揚げるタイプのフライや、ハンバーグのように加熱不足が起こりやすい食品には注意が必要です。
なお、生野菜サラダなどの加熱をしない料理は、食材を事前に水道からの流水でよく洗うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
ノロウイルスの原因となりやすい食べ物には、ウイルスが手についている状態で調理された料理の他、二枚貝があります。
そして、これを予防するためには、調理前や食事前などにきちんと手洗いを行うことと、食材の中心部まで十分な加熱を行うことが大切です。
また、調理器具も定期的に塩素系漂白剤や熱湯で消毒をし、生食や加熱不足の食材を口にすることはなるべく避けるということも心がけるようにしましょう。
さらに、ノロウイルスに感染したときの症状の重さを決めるのはその時の体の免疫力なので、台所からのノロウイルス対策にぜひ取り組みつつ、日頃からの免疫力強化にも取り組みましょう。
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