幼児の胃腸炎の原因や症状と食事の注意点!嘔吐のみの時もある?
幼児が胃腸炎にかかると、激しい嘔吐や下痢といった症状が現れ、看病する親御さんはどうしてあげたら治るのか、食事をどうしたらいいのかなど、様々な不安があることかと思います。
なお、幼児の胃腸炎は1歳くらいの乳幼児がかかりやすい病気など、さまざまな原因があり、中には症状が嘔吐だけだったりと他の病気と区別がしづらい時もあるので、前もって正しい知識を身につけて対処してあげることが必要です。
ですので、今回は幼児の胃腸炎に関して、よくある原因や嘔吐のみの時の対処法、また幼児が胃腸炎になった時の食事のポイントなどをご紹介します。
目次
幼児の胃腸炎の原因は何?
幼児の胃腸炎の原因で最も多いのはノロウイルスまたはロタウイルスによるもので、毎年秋口から春先にかけて流行し、多くの子供が感染しています。
ですので、幼児が胃腸炎にかかった場合には、まずこの2つのウイルスの感染症を疑った方がいいでしょう。
そして、それぞれのウイルスにかかった時の症状や治療法は次のようになります。
1:ノロウイルスによる感染症
ノロウイルスによる感染症は、ウイルスで汚染された食物を口にしたり、感染した人の排泄物などを感染源として起こり、およそ1~2日の潜伏期間の後、いきなりの嘔吐や下痢から始まることが多いようです。
また、症状が消えてからも1週間~1ヶ月間はウイルスを便の中に排出していることがあり、家族間や集団生活の場で流行しやすい病気です。
そして、主な症状や治療法は以下のようになっています。
【症状】
・激しい嘔吐と下痢
・発熱(38℃程度)
・腹痛
・悪寒
なお、症状そのものは1~2日で治まりますが、体力の弱い幼児や老人は長引くことがあります。
【治療法】
特効薬のようなものはなく、基本的には安静にして症状が消えるのを待つ事になりますが、嘔吐や下痢によって脱水症状を起こしやすいので、水分補給を必ず行うように指導されます。
2:ロタウイルスによる感染症
ロタウイルスによる感染症は、5歳ごろまでにほとんどの子供が感染すると言われており、特に初めて感染した時には激しい症状が出ることがあります。
そのため、患者の1割程度は入院が必要となり、5歳までの急性胃腸炎で入院する子供のほぼ半数程度はロタウイルスによる感染症が原因です。
また、けいれんや肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎といったような命に関わる重い感染症の他、ひどい脱水症状を起こすことがあるので容体をよく観察することが大切です。
そして、主な症状や治療法は次のようになります。
【症状】
・下痢(3~9日程度続く)
・嘔吐
・発熱
・腹部の不快感
なお、ロタウイルスに感染した際の下痢は、米のとぎ汁のような白色をしているのが特徴です。
【治療法】
特効薬はなく、脱水症状の予防のために水分補給をきちんと行うことと、体力を回復するために栄養を摂ることが治療法になります。
嘔吐のみしか症状がない時は?
お子さんが嘔吐したけれど、何が原因なのかわからないという時には、できれば念の為に保育園や学校はお休みして、まずはしばらくの間経過を観察してみましょう。
そして、嘔吐を繰り返したり、発熱や腹痛、下痢といった他の症状が現れたりするようであれば、病院を受診して医師の診察を受けてください。
また、嘔吐が起こった前に何を食べたのか、どんなことをしていたのかというのも診断の重要な手がかりになりますので、メモしておくといいでしょう。
なお、嘔吐によって考えられる幼児の病気には、以下のようなものが考えられます。
・ウイルス性胃腸炎
・食べ過ぎ・飲み過ぎ
・虫垂炎
・腸重積
・自家中毒症
・頭部への外傷や脳疾患
胃腸炎の幼児におすすめの食事はこれ!
お子さんが胃腸炎になった時の食事では、
「無理をさせない」
「少しずつの量に分ける」
「子供の体調を見ながら元の食事に戻す」
ということが大切です。
具体的には、吐き気が治まってからアクアライトORSなどの経口補水液や、薄めに味付けしたコンソメスープ、薄めの味噌汁などをスプーンで少しずつ飲ませ、それで嘔吐しないようであれば重湯や三分粥、ポタージュスープなどに移行していきましょう。
そして、嘔吐や下痢が治まってきたら、少しずつ柔らかい食事を食べさせればいいのですが、その際には便と同じくらいの柔らかさの食べ物を用意してあげてください。
例えば、おかゆや白身魚、よく煮込んだうどん、野菜スープ、すり下ろしたりんごなどですね。
なお、吐き気が治まった後でも、食事の量は普段よりも減らし、その代わりに1日5食くらいに増やして少しずつ食べさせた方が胃腸への負担が少なく、回復が早くなります。
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胃腸炎の時の食事で注意すべき点はここ!
胃腸炎の食事では、お子さんが食べるのを嫌がったりして好物を与えてしまうことも多いかと思いますが、食材の中には胃腸炎にはあまり良くないものがあるので注意が必要です。
ですので、そのような時には食べさせる方法を工夫すると、子供も嫌がらずに食べてくれることが多いようです。
それでは、胃腸炎の食事で知っておきたい注意点についてを見ていきましょう。
1:できれば避けたい食材
まずは飲み物ですが、お茶や白湯はミネラル分が少なく、冷たいジュース類は糖分が多すぎたり、冷たさや酸味が胃腸への刺激になってしまうことがあるのであまりおすすめはできません。
ですので、胃腸炎の間は常温の経口補水液やすり下ろしたリンゴ、もしくはリンゴやミカンから絞った果汁などを与えた方がいいでしょう。
次に食べ物においては、生野菜や繊維質の多い野菜、乳製品や油物などは胃腸への負担が大きくなりますので、避けられるものは避け、野菜スープなどを作る際には細かく切る、よく煮るといった対策が必要です。
2:食べさせ方を工夫しよう
お粥などは味の変化に乏しく、お子さんによっては食べるのを嫌がってしまう場合がありますので、そういった時には少々工夫が必要になります。
例えば、お粥やおじやにお子さんの好きな食材を1つだけ追加してみたり、あんかけにしてみたりなど、いつもとは少しでも違ったことをすると喜んで食べてくれる場合があります。
しかし、胃腸炎を治すことが最優先ですので、水分補給さえきちんとできているようならそこまで焦って食べさせる必要はありません。
なので、食べられるものを、食べられるだけ食べさせてあげるようにしてくださいね。
まとめ
いかがでしたか。
幼児の胃腸炎で最も多い原因は、下痢や嘔吐を主な症状とするノロウイルスやロタウイルスによる感染症ですが、その他にも嘔吐が起こる病気がありますので、もしお子さんが嘔吐してしまった場合にはよく経過を観察し、不安な点があれば医療機関を受診し、医師の診断を受けるようにしましょう。
また、胃腸炎にかかってしまった時には、嘔吐が止まってから少しずつ食事を再開し、無理のないように柔らかい食べ物を工夫して食べさせてあげるようにしてください。
そして、子供の好物だったり、一般には胃腸にいいと考えられているものでも胃腸炎には良くないということがありますので、食事の内容には普段以上に気をつけて、胃腸炎が早く治るようにしてあげたいものですね。
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