センチネルリンパ節の場所と個数!腫れや傷みの原因と対処法!
センチネルリンパ節とは、癌が最初に転移すると想定されるリンパ節のことだそうです。
なので、センチネルリンパ節のある場所と個数や、センチネルリンパ節シンチとは何かについて知りたいのではないでしょうか。
それから、センチネルリンパ節の腫れや痛みなどの原因と対処法、また、後遺症なども気になりますよね。
そこで今回は、センチネルリンパ節の場所と個数、また、腫れや痛みの原因と対処法などについても詳しくお伝えしていきます。
センチネルリンパ節とは?場所や個数などについても
センチネルリンパ節とは、癌が最初に転移すると想定されるリンパ節で、リンパ管はリンパ節で枝分かれしていくため、センチネルリンパ節に転移がなければその先への転移はないと考えるのが通常だそうです。
しかし、センチネルリンパ節に転移があれば、その先のリンパ節にも転移している可能性が考えられるため、根治的リンパ節郭清を行なうといったように、がん患者のその後の治療方針を決める上でとても重要な部位となるそうです。
出典:日本乳癌学会HP
こうしたセンチネルリンパ節は、基本的には腫瘍から最も近い位置のリンパ節を呼び、1個限りなのですが、場所が違うところであったり、2個以上存在することも稀ではないそうです。
(関連記事:リンパ節郭清とは?後遺症や合併症などの影響と予後についても)
センチネルリンパ節シンチとは?
出典:慶應義塾大学医学部HP
従来の癌の手術では、図のようにリンパ節転移の可能性のあるリンパ節領域をすべて郭清してきたので、術後の後遺症も大きかったのですが、郭清をする前に腫瘍から最も近いとされているセンチネルリンパ節に転移がないことが確認できれば、リンパ節郭清を縮小、または省略することができます。
出典:慶應義塾大学医学部HP
すると、下図のような手術が可能となり、広範囲の胃を残すことで機能の温存が得られることが期待できるということになりました。
そのため、特に乳がんの患者等に対しては、手術前に「センチネルリンパ節シンチ」という検査を行うことが基本になってきましたが、この検査では、腫瘍を超音波検査などで見ながら印をつけた後、この印のそばに放射性医薬品である99mtcフチン酸の注射を行ないます。
ちなみに、99mtcフチン酸は微量の放射線を出すので、それを撮像などにより検出することで、投与された医薬品の位置を追跡することができます。
そして、その後1時間ほど経ってから撮像を行なうことによってがん細胞近くのリンパ節に注射した薬が集まるので、手術中、色素法と合わせてリンパ節を取って、その中に癌細胞がないかどうかを確認するのです。
こうしたセンチネルリンパ節シンチは、肌表面に近い乳がんのような細胞周辺のリンパ節だけでなく、内臓の癌である胃がんなどにおいても、腹腔鏡下胃がん手術手技とシンチの組み合わせによって技術的に可能となっているそうです。
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センチネルリンパ節の腫れや痛みの原因は?対処法など
センチネルリンパ節への転移が認められた場合は、その部位のみの切除を行なうため、リンパ管が一部分断された形になり、腫れや痛みが生じることがありますが、郭清による後遺症に比べれば深刻なものではないようです。
そして、浮腫などを起こすことを想定して予防と早期治療を行なうことが大切で、対処法としては他の神経痛の治療と同じように、鎮痛薬、抗うつ薬、抗けいれん薬、局所麻酔薬、医療用麻薬などを用いることが多いとされています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、センチネルリンパ節の場所と個数、また、腫れや痛みの原因と対処法などについても詳しくお伝えしました。
センチネルリンパ節とは、腫瘍から最も近い場所に位置する一つのリンパ節とされていますが、場所が異なっていたり、二つ以上あることも珍しくなく、ここに癌が転移しているかどうかでその後の治療方針を定めることができるため、重要なのでしたね。
そして、以前は郭清といって周囲のリンパ節を全摘出していた手術と違って、転移をしていないのであれば機能を温存できるようにリンパ節への転移の有無を調べる検査をシンチというのでした。
こうした検査によって、リンパ節の切除を最低限に抑えることができると、術後の腫れや痛みなども郭清に比べれば抑えることができ、早めの治療と予防で神経痛の対症療法を行なうと軽減できるそうなので、医師と相談して治療に活用するようにしてくださいね。
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