熱が上がったり下がったりする病気の種類と症状の違い!対処法も

%e7%94%bb%e5%83%8f1病気になると、症状の一つとして熱が上がったり下がったりすることがあると思いますが、これはある特定の病気に限ったことではないので、どんな病気にかかっているのか気になりますよね。

そして、どんな病気にかかっているかわからないと、対処の仕方が決まらないのではないでしょうか。

そこで今回は、熱が上がったり下がったりする病気の種類と症状の違いについて、赤ちゃん、子供、大人、高齢者と年齢ごとに大きく分けるとともに、発症しやすい季節にも注目して紹介いたします。

スポンサーリンク

目次

赤ちゃんなどの幼児で熱が上がったり下がったりする時に考えられる病気は何?対処法についても

%e7%94%bb%e5%83%8f2

まず初めに覚えておいていただきたいのは、赤ちゃんはもともと熱が上がったり下がったりしやすいという特徴があるということです。

また、赤ちゃんは体温が1日の間に0.5度ほど変わるので、熱の上がったり下がったりを日常的に行っています。

そのため、基本的に熱の上がったり下がったりがあったとしても他の症状が無く元気にしているのなら心配する必要はありません。

逆に、熱の上がったり下がったりに合わせて他の症状が出ていたり、高熱が長い期間続いている場合は気を付ける必要があります。

それでは具体的にどのような病気にかかった時に熱が上がったり下がったりするのかをご紹介いたします。

◇突発性発疹(主に夏)

赤ちゃんの熱が出る病気の一つに突発性発疹がありますが、これは熱以外にも発疹の症状が出て、人によっては熱による痙攣や下痢を引き起こす場合があります。

この場合の対処方法は、熱を測っていつもより高いと気が付いたらすぐにでも病院に行くことになりますが、熱が下がっている場合は動ける状態になることが多いので小まめに水分補給を行って体力温存させてください。

また、基本的には熱が下がってから発疹が出るのがこの病気の特徴なので、発熱と発疹が同時に出る場合は別の病気の可能性が高いので注意しましょう。

(関連記事:突発性発疹の熱の期間!何日も下がらない時の対処法と注意点も!

◇中耳炎(年中)

中耳炎になってしまうと、熱が上がったり下がったりと体温が変動することがあります。

そしてそれ以外の症状も豊富で、鼻水が出る・機嫌が悪い・耳に良く触る・耳に触られることを嫌がる・大泣きが増える・寝つきが悪くなる・耳から黄色い耳だれがでる・ミルクの飲みが悪いといったものがあります。

また、中耳炎の治療方法はまずは痛みを和らげる鎮痛剤を用意して、原因となる病気の治療を行って抗生剤などの投薬を一定期間行うことになるので、いち早く病院に行って薬を処方してもらいましょう。

(関連記事:中耳炎で子供の原因や症状と対処法!保育園の登園や薬の注意点も

◇RSウイルス感染症(主に秋冬)

感染症の一つであるRSウイルス感染症になってしまった場合、熱が上がったり下がったりすることがあります。

もともと赤ちゃんは免疫力が低く体力が少ないため、ウイルスを排除できないことが多く再度ウイルスが増殖してしまって熱が再び出るというケースが他の世代と比べて圧倒的に多いのです。

そして症状は、鼻水・喉の痛み・咳・喘息発作のような呼吸音・呼吸困難といったものなので、熱以外にも鼻水がひどくなって呼吸がつらそうだった場合は注意が必要となるでしょう。

また、対処法は熱が下がっている時に食欲があるのならば栄養のある食事と水分補給を行うようにし、病院に行って治療薬を処方してもらい服用するようにしてください。

(関連記事:RSウイルスで発熱の期間と下がらないで続く時の対処法!

◇水疱瘡(夏と冬にピークがあるが、ほぼ年中)

水疱瘡は発熱と発疹が出る感染症ですが、発疹が出てからしばらくすると水ぶくれに変化して異常なまでのかゆみが発生するようになります。

そして、水疱瘡に最も有効なのが早期治療になるので熱以外に発疹の症状が出てきたら、なるべくすぐに受診するようにしてください。

(関連記事:水疱瘡で熱が続く期間や対処の仕方!出ない時もあるの?

◇麻疹(年中)

麻疹は麻疹ウイルスによって引き起こされ、熱の上がったり下がったりの他に激しい咳・鼻水・目の充血・発疹・かゆみといった症状が出てきます。

これは、症状としては発疹があるのでわかりやすいですが、合併症を起こす可能性もあるので発症した場合は速やかに病院を受診して、医師の指導のもと治療を始めるようにしてください。

◇インフルエンザ(主に冬)

インフルエンザに感染すると熱のぶり返しが発生することがありますが、それ以外にも頭痛・寒気・悪寒・鼻水・咳・くしゃみ・喉の痛み・胃痛・下痢・関節痛・筋肉痛といった症状が出てきます。

また、対処方法はとにかく熱が下がったときに体を冷やさないようにすることと、小まめに水分補給をさせること、そして布団から出ないようにして安静にさせることでしょう。

そして見分け方は普通の風邪よりも高い熱が出ていることと、関節痛や筋肉痛が発生するために普段より確実に不機嫌になっていることが多いので、注意して見てあげるようにしましょう。

(関連記事:インフルエンザで熱が上下する原因と対処の仕方!薬の注意点も!

◇肺炎(マイコプラズマ肺炎・インフルエンザ肺炎、RSウイルスによる肺炎)(年中)

肺炎はRSウイルスの症状が悪化した場合や、インフルエンザが悪化した場合にも発症する可能性があり、熱の上がったり下がったりといった症状の他に激し咳が出るようになります。

また、対処法は風邪やインフルエンザなどの症状が長引いていてなかなか咳などの症状が治まらない時に、合併症を引き起こしていることにすぐに気が付いて早めに病院に行くことです。

(関連記事:マイコプラズマの熱の期間と下がらない時の解熱剤などの対処法!

◇ヘルパンギーナ(主に夏)

ヘルパンギーナはエンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因となるウイルス性咽頭炎のことですが、これも高熱が出やすく口内に水ぶくれや水泡ができやすいので、この水ぶくれによってただの風邪ではないと気が付くことができます。

また、対処法はヘルパンギーナに有効なワクチンや特効薬がないため、対症療法が中心となりますが、それだけでも十分に回復できるものであるため、水分補給をまめに行って休ませるようにしてあげましょう。

(関連記事:ヘルパンギーナの熱は何日続く?下がらない時の対処法と解熱剤!

◇手足口病(主に夏)

手足口病は熱の他に手のひらや足に2~3mmほどの水疱が発生する病気ですが、この病気も特効薬は存在していないので、経過を観察しながらの治療が主体となります。

それ以外には、免疫力を少しでも高めるためにできる限り安静にできるようにして栄養のあるものを食べさせるようにしてください。

(関連記事:手足口病で発熱の期間は?診療は皮膚科と小児科のどっち?

◇胃腸炎(主に冬だが、年中)

胃腸炎には細菌性のものとウイルス性のものがありますが症状は同じで、発熱の他にも嘔吐・下痢・腹痛といった症状が出てきます。

そして、症状が軽いと一般的な風邪とは区別しにくい病気に該当しますが、症状が悪化すると食事をまともにできなくなることがあるので、その時は重い症状だと気が付くことができるでしょう。

また、対処法はこちらも特効薬が存在しないので脱水症状を防止することが第一になりますが、食事を受け付けないで水分補給がまともにできないならすぐに病院を受診してください。

(関連記事:胃腸炎で熱が下がらない時の原因と対処法!期間や薬の注意点も

◇気管支炎(年中)

気管支炎は風邪のウイルスや細菌が気管支の表面にくっついて炎症を引き起こす病気で、風邪をひいてこじらせてしまうと発症してしまうことがあり、痰のからまない乾いた音の咳をよくするようになって、しだいに咳に痰が絡むようになって湿った重い音に変わっていきます。

そして対処法は、咳の症状がやたら長引いた場合にすぐに病院に行き、抗生物質や痰をとかす薬を処方してもらうことになります。

(関連記事:気管支炎で熱が下がらない原因と対処法!微熱が続く時についても

◇川崎病(年中)

川崎病とは体の血管が炎症を起こして心筋梗塞などを引き起こす危険な病気なのですが、これは発熱・腹痛・眠気・目の充血・発疹といった症状を引き起こします。

また、この病気は原因不明なものではありますが治療方法が確立されているので、高熱や目の充血または発疹が生じた時点で、家で対応しようとしないで病院にいって治療を受けてください。

◇髄膜炎(年中)

髄膜炎とは脳や脊髄を覆っている膜である髄膜が炎症を起こしてしまう病気で、初期症状は風邪に似ていて発熱・頭痛・嘔吐・腹痛・下痢・意識混濁(こんだく)・痙攣(けいれん)といったものとなります。

また、普通の風邪との違いは意識混濁や痙攣といった症状なので、この症状が出た場合は速やかに病院に行ってウイルス性髄膜炎なら対症療法を行い、細菌性髄膜炎なら抗生物質投与による細菌除去を行います。

スポンサーリンク

幼児以上の子供で熱が上がったり下がったりする時に考えられる病気は何?対処法についても

%e7%94%bb%e5%83%8f3

それでは次に、子供の場合に熱が上がったり下がったりするとどのような病気になっているのかをお伝えしてきます。

しかし、子供は赤ちゃんの時よりは免疫力が上がっているので熱の上がったり下がったりは少なくなりますが、活動範囲が広がるため他の病気になる確率は上がっています。

また、子供が熱をぶり返す場合は幼児と同じくウイルス性の病気になっている可能性が高いので、ウイルス性の病気には特に注意する必要があるでしょう。

それでは、どのような病気が熱を上がったり下がったりさせるのか見ていきましょう。

◇インフルエンザ(主に冬)

毎年必ず流行ってしまう、皆さんご存知であるインフルエンザは子供や高齢者の場合、感染すると熱をぶり返してしまう可能性があります。

というのも、まず子供や高齢者は免疫力が低いためインフルエンザウイルスを倒しきれずに体内に残してしまって熱のぶり返しが発生しやすいからです。

それ以外にも、熱の症状を無理やり抑えようとして解熱剤を投与してしまうと熱が出なくなってしまうため、インフルエンザウイルスを撃退しきれなくなって、しばらくしてからウイルスがまた暴れだして熱の症状が再び出てしまうことがあります。

しかし、熱のぶり返しが合併症のサインになっていることもあるので一度病院を受診するようにしてください。

そして、症状は高熱・頭痛・寒気・悪寒・鼻水・咳・くしゃみ・喉の痛み・胃痛・下痢・関節痛・筋肉痛といったもので、特徴は高熱及び関節痛や筋肉痛のような全身症状となります。

また、対処法は合併症の危険がある場合でも発症した場合でも症状に気が付いて早めに病院に行きどのような病気になっているのかを明らかにして治療を開始することなので、流行する季節に熱などの症状が出たらすぐに病院に行くようにしましょう。

(関連記事:インフルエンザで熱が上下する原因と対処の仕方!薬の注意点も!

◇肺炎(マイコプラズマ肺炎・インフルエンザ肺炎、RSウイルスによる肺炎)(年中)

これは赤ちゃんの項目でも紹介しましたが、肺炎は熱をよくぶり返す病気であり、インフルエンザに感染したあとに合併症としてインフルエンザ肺炎になってしまった場合は、インフルエンザによる熱が下がったところで、肺炎になってしまい再度熱が出るようになることがあります。

この場合の対処法は病院に速やかに行くために、肺炎になっていることに気が付くことですが、発熱と呼吸困難になるほどのひどい咳が特徴なので、インフルエンザがやたら長引いていたり咳がひどすぎる場合には病院に行くようにしてください。

◇プール熱(主に夏)

これは赤ちゃんのような幼児ではプールに入れることが少ないため感染することが少ない病気となりますが、活動範囲が増えた子供では感染することが高まる病気と言えます。

そして、このプール熱はアデノウイルスに感染して発症するもので発熱以外にも結膜炎や頭痛、さらには下痢や吐き気といった症状が出ることもあるので結膜炎の症状が出たらプール熱を疑ってください。

しかし、プール熱には根本的に治療する薬剤がないため解熱剤や鎮痛剤を用いての対症療法が基本となり、自然に治すしか方法はありません。

(関連記事:アデノウイルスの熱の期間と下がらない時の解熱剤や対処法!

◇中耳炎(年中)

中耳炎も他の病気の合併症として発症することが多く、例えばマイコプラズマ肺炎の症状が治まったと思ったら耳がおかしいと思い耳鼻科を受診した結果、中耳炎だったというケースがよくあるのです。

そのため、最初の病気の症状である熱を治したと思ったら中耳炎になって再度熱が出てしまうということがあります。

また、幼児と違って子供はある程度症状を言えるので、耳がおかしいと言われたら耳鼻科に行ってどのような病気にかかったのかを説明しつつ診察してもらいましょう。

(関連記事:中耳炎で子供の原因や症状と対処法!保育園の登園や薬の注意点も

◇気管支炎(年中)

気管支炎は直接感染することもありますが、たいていの場合風邪をひいている状態で無茶をして症状が悪化することで起きることのほうが多くなっています。

また、症状は咳や痰が通常の風邪よりも酷くなって熱・食欲不振・倦怠感といったものが発生しますが、症状が悪化すると呼吸ができなくなるほど苦しくなり呼吸困難になってしまうので、早めに医療機関を受診してください。

そして、治療方法は対症療法が基本となりますが細菌感染を防ぐために抗菌薬を使用したり、痰を出しやすくするために去痰剤が処方されるようになります。

つまり、風邪の症状が長引いたり悪化してしまった場合は気管支炎の可能性があると考えて呼吸困難という状態になってしまう前に薬を処方してもらうようにしましょう。

(関連記事:気管支炎で熱が下がらない原因と対処法!微熱が続く時についても

◇溶連菌感染症(5月前後にピークだが年中)

溶連菌感染症は学童期にかかりやすくなる病気で、発熱・喉の痛み・のどちんこ周辺点状紅斑・イチゴ舌・全身発疹といったものが主な症状で、中耳炎・気管支炎・リンパ節炎などの合併症を引き起こすことがあります。

また、この病気は全身発疹といった特徴的な症状があるので風邪との見分けがつきやすく、抗生剤を使えば症状は治まるのですが、菌が残っていると合併症を引き起こす確率が高いので必ず指定された期間は薬を飲み続けて菌を完全に除去する必要があります。

(関連記事:溶連菌で熱が下がらない時の対処法と注意点!解熱剤の使い方も!

◇RSウイルス感染症(主に秋冬)

感染症の一つであるRSウイルス感染症はどの年代でも感染する病気で一生のうちに何度も感染するウイルスであるため、子供の時でも感染に注意する必要があります。

そして症状は、鼻水・喉の痛み・咳・喘息発作のような呼吸音・呼吸困難といったものなので、喘息発作のような呼吸音に注意すれば気が付くことができます。

また、対処法は熱が下がっている時に食欲があるのならば栄養のある食事と水分補給をすることですが、基本的に特効薬はないので投薬や注射をして対応することになります。

(関連記事:RSウイルスで発熱の期間と下がらないで続く時の対処法!

スポンサーリンク

高齢者ではない大人で熱が上がったり下がったりする時に考えられる病気は何?対処法についても

%e7%94%bb%e5%83%8f4

免疫力が一番高い時期であるのは成人の時で、それ以外の年代と比べると熱が上がったり下がったりする確率はかなり低くなっています。

そのため、他の世代よりも熱の上がったり下がったりがある病気は少なくなってはいますが0ではないので、その対象となる病気を紹介します。

◇肺炎(マイコプラズマ肺炎・インフルエンザ肺炎、RSウイルスによる肺炎)(年中)

子供や赤ちゃんに多い肺炎ですが、インフルエンザに感染している時に治療をおろそかにしたり、無理をしすぎて免疫力が低下している状態だと感染してしまう確率は上昇します。

また、肺炎の特徴は発熱と呼吸困難になるほどのひどい咳になるので、対処法はその咳のひどさから肺炎になっていることに早めに気が付いて病院に行くようにすることです。

◇インフルエンザ(主に冬)

熱のぶり返しがある代表的なものはインフルエンザになります。

これは、子供よりもぶり返す確率は低いのですが、逆に免疫力が高すぎて症状が弱いと普通の風邪と勘違いして市販の解熱剤を飲んでしまうことで、結果として発熱が起きにくくなってしまってウイルスを殺しきれずに発熱をぶり返す可能性があります。

そして、症状は頭痛・寒気・悪寒・鼻水・咳・くしゃみ・喉の痛み・胃痛・下痢・関節痛・筋肉痛といったもので、特徴は高熱及び関節痛や筋肉痛です。

また、対処法はまず症状からインフルエンザと気が付いて市販薬で対応するのは止めて、真っ先に病院に行き抗インフルエンザ薬を投与してもらうことになります。

(関連記事:インフルエンザで熱が上下する原因と対処の仕方!薬の注意点も!

◇溶連菌感染症(5月前後にピークだが年中)

溶連菌感染症は子供がかかりやすい病気ではありますが、大人が感染することもあります。

この時、特に注意する必要があるのが大人の場合で、微熱がたまに出るなどの軽い症状になって溶連菌感染症になったことに気が付かないことがあるということで、治療が遅れてしまうケースが多いのです。

そうなると、急性胃炎やリウマチ熱などの合併症を引き起こしてしまうので早めの治療が必要となります。

また、対処法はとにかく感染していることにいち早く気が付いて病院で早期治療を行ってもらうことです。

(関連記事:溶連菌で熱が下がらない時の対処法と注意点!解熱剤の使い方も!

◇RSウイルス感染症(主に秋冬)

幼児や子供のところでも説明したRSウイルスですが、これは一生のうちに何度も感染するものなので、一度感染したとしても油断するのは禁物になります。

また、大人であっても熱の上がったり下がったりは思った以上に体力と気力を消費してしまうので相当厄介な病気と言えるでしょう。

しかし、大人の場合は免疫力が高いため症状が重くなることはなく鼻水・咳・熱といった軽い風邪の症状で治まることが多くなっています。

そして対処法は、熱が下がっている時に栄養をしっかり摂って水分補給を行い、体力をつけて抵抗力を身に着けて撃退するしかありません。

それ以外にも、病院を受診して治療薬を処方してもらい抵抗力向上と合わせて服用すれば早く回復することができます。

(関連記事:RSウイルスで大人の熱などの症状への治療法や薬のおすすめ!

スポンサーリンク

高齢者で熱が上がったり下がったりする時に考えられる病気は何?対処法についても

%e7%94%bb%e5%83%8f5

免疫力が低下し始めているのが高齢者になりますが、高齢者はバイタルサインの観察がとても重要なものとなるので、症状が出ているかどうかを正確に判断することが大切になってきます。

また、体温は毎日の健康のバロメーターの一つなので高齢者は可能な限り毎日熱を測るようにしてください。

それでは、高齢者の場合に熱が上がったり下がったりする病気について紹介していきましょう。

◇肺炎(マイコプラズマ肺炎・インフルエンザ肺炎、RSウイルスによる肺炎) (年中)

高齢者で熱のぶり返しの対象として最も有名なのがインフルエンザと肺炎でしょう。

というのも、高齢者の肺炎は症状が出にくいためわかりにくいと言われていて、熱も上がったり下がったりするか、微熱で済んでしまうことがあり症状が重くないから様子を見ようと放置されてしまって、後々重症になってしまうケースが多々あるので様々なところで注意喚起がされているのです。

また、高齢者の肺炎の症状は若い頃と比べると異なっているところがあるので注意が必要となります。

具体的には元気がいつもよりない・微熱が続くか熱が上がり下がりする・咳が多くなる・胸の痛みがある・息が荒い・表情が普段と違っておかしい・食欲が無い・言葉がはっきりしないといったものです。

そして、これらの症状はサインとなっているのでいくつか該当する項目があったのなら悪化してしまう前に受診をして肺炎かどうか確かめてください。

また、肺炎と判断された場合は、重症化してしまうケースが非常に多いので、可能なら入院して治療を行うようにしましょう。

◇インフルエンザ(主に冬)

肺炎と並んで熱のぶり返しが多いのがこのインフルエンザとなりますが、高齢者の場合は免疫力が低下しているため熱が出にくいので、インフルエンザウイルスを退治しきれずに熱のぶり返しが発生する確率が高まってしまいます。

そして、さらに危険なのが合併症で肺炎を引き起こしてしまうことで、高齢者の場合は肺炎になってしまうと最悪の場合命を落としてしまうケースがあるので、治療もより慎重に行う必要があるのです。

また、症状は高熱・頭痛・寒気・悪寒・鼻水・咳・くしゃみ・喉の痛み・胃痛・下痢・関節痛・筋肉痛と様々なものがありますが、特徴は高熱及び関節痛や筋肉痛のような全身症状が出ることと風邪よりも合併症を引き起こす確率が高いことになります。

そのため、インフルエンザに感染した場合は周りの人がいち早く発症したことに気が付いて病院に行き抗インフルエンザ薬を投与してもらうようにしてください。

(関連記事:インフルエンザで熱が上下する原因と対処の仕方!薬の注意点も!

◇RSウイルス感染症(主に秋冬)

子供から大人まで感染するRSウイルスですが、これは高齢者なら特に気を付けるべき感染症でインフルエンザ並みに警戒するべきものとなっています。

というのも、このRSウイルスによる死亡率は高齢者の場合はインフルエンザと同等と言われていて、非常に危険なものとなってしまうからです。

つまり、高齢者はそもそも熱が出にくい傾向にあり、このRSウイルスに感染した場合も熱が上がったり下がったりすることがあるのですが、高齢者は呼吸器系も弱っているため、のどや鼻の粘膜を破壊される確率が高く、肺炎球菌などの二次感染を引き起こしてしまう可能性があるのです。

そして、症状は主に鼻水・咳・熱といった風邪と同じものとなるのですが、高齢者の場合は重症化して呼吸困難や喘鳴(ぜいめい)といったものが現れることがあります。

また、実際にあった怖い話で男性職員がRSウイルスに感染してしまった老人福祉施設で、利用者50人に一気に感染拡大してそのうちの何人かが肺炎を併発して亡くなってしまったという話があるくらいなので、それほど危険性が高いということが分かると思います。

そして対処法についてですが、症状が軽い場合は風邪と変わらないので特筆すべきことはありませんが、呼吸困難や喘鳴といった症状が出ている場合は呼吸器系に異常が出ているサインになるので、いち早くただの風邪ではないことに気が付いて合併症が出る前に病院を受診してください。

また、RSウイルスは特効薬がないため対症療法が基本になりますが、高齢者の場合は肺炎を引き起こす確率が高いので発症していることが発覚した場合、入院するケースも多いのが実状です。

そのため、仮に入院する必要が無く自宅療養をすることになった場合は、身体を安静にすることを第一にして休むことを意識して、脱水症状にならないようにまめに水分補給を促してください。

(関連記事:RSウイルスで大人の熱などの症状への治療法や薬のおすすめ!

まとめ

以上、いかがだったでしょうか?

今回は熱が上がったり下がったりする病気の種類と症状の違いについて、また対処法のこともお伝えしました。

まず、幼児の場合は熱が上がったり下がったりするのは日常的にあることで熱の上がり下がりのみならそこまで心配する必要はないけれど、他の症状を伴ったり高熱があるなら気を付ける必要があるということでした

そして、子供の場合は体温が安定してはいるものの、免疫力は大人よりも低いのでインフルエンザなどで高熱が出ないでウイルスを退治しきれず、熱のぶり返しが発生することがあるということでしたね。

さらに、大人の場合はぶり返しが発生する確率は低くなってはいるもののRSウイルスやインフルエンザでは発生する可能性があり、無理のし過ぎで免疫力が低下している場合もぶり返しに気を付ける必要があるということでした。

また、高齢者の場合に気を付けるのは肺炎・インフルエンザ・RSウイルスで、どの病気も重症化してしまう可能性があるので油断してはいけないといことでしたね。

最後に、熱のぶり返しが発生する可能性のある病気を今回は記載していきましたが、最も大切なことは病気そのものに感染しないことなので、どの年代の人たちでも発症しないように手洗い・うがい・マスクを徹底的に意識して感染しないように努めて、感染した場合でも人にうつさないようにしましょう。

スポンサーリンク

(関連記事:夏風邪で熱が上がったり下がったり何日も続く時の原因と対処法!

このページの先頭へ