顎部リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法!
顎部というのは顎の周りですが、このあたりにあるリンパ節が腫脹する疾患は多くあり、顎部リンパ節炎がそのひとつです。
なので、顎部リンパ節の詳しい場所やしこり、腫れ、傷みなどの原因で結核などや小児の場合、ガンなどが転移した場合の顎部リンパ節腫脹の症状と余命やレベルについて知りたいのではないでしょうか。
それから、顎部リンパ節が腫脹した時の対処法で切除なども気になりますよね。
そこで今回は、顎部リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法について詳しくお伝えしていきます。
目次
顎部リンパ節の場所はどこ?しこりや傷みなどはどうして起こる?
リンパ管は私達の体の全身をはりめぐらしており、リンパ節は細菌感染などに対する体の防衛機能を持っています。
そして、リンパ節は豆のような形をしていて、それぞれのリンパ管をつなぐ役割も持ち、顎部にも多くのリンパ節があって、口や咽喉からの細菌などの侵入に備えています。
こうしたリンパ節が炎症やガンの転移などによって腫れた場合を顎部リンパ節腫脹と呼ぶそうです。
顎部リンパ節腫脹の原因は?症状も
顎部リンパ節腫脹の多くの原因は、口や咽喉からの細菌感染からの炎症(急性リンパ節炎、慢性リンパ節炎)によるもので、子供は風邪を引いた際に細菌やウイルスが顎部に感染し、それによって腫れることも多いそうです。
そして、一般的な細菌感染であれば、歯や口、咽喉の傷みなどに先立つ症状があり、しばらくして顎部に傷みのあるしこりが触れるようになり、多くの場合は発熱を伴います。
このとき、外から見ても腫れが分かる場合は重症で、リンパ節の膿瘍化も疑った方が良いそうです。
一方、結核や化膿性リンパ節炎を起こしていると抗体が細菌を退治できずに化膿し、傷みを伴い卵大になることがありますが、血液のガンなどでリンパ節、胸腺、扁桃、リンパ組織に腫瘍ができると、腫瘍に近い部位のものがまず腫れて、通常は傷みや発熱などが伴わず、硬いのが特徴になるので分かりづらいそうです。
中でも、内臓からの転移の場合は、顎の下方のリンパ節がまず腫れて、放置しておくと次々と腫瘤が増えて、だんだん大きくなっていくのが分かるそうです。
顎部リンパ節の診断方法は?レベルシステムも
顎部リンパ節が腫れていたら、炎症か腫瘍かを区別することが必要で、傷みや発熱などの炎症の症状がある場合や、原因となる炎症や腫瘍が口や咽喉にある場合は視診や触診で十分に確認することができます。
ただ、一方で血液のガンや口腔ガンの転移などの可能性がある場合は、血液検査や原発部の組織検査が行なわれ、その上でCTか、リンパ節組織そのものの切除を行ない、頸部リンパ節の転移のレベルを次の通り分類し、ステージを診断します。
・ レベルI…顎の骨の下
・ レベルII…首の上方
・ レベルIII…首の中央
・ レベルIV…首の下方
・ レベルV…首の後ろ、鎖骨周囲
・ レベルVI…首の前下方
こうしてレベルに分けた上で、後述する手術などの方法で治療を行ないます。
頸部リンパ節への転移の場合の余命は?
ガンの転移は、ガン細胞が最初に発生した場所から血管やリンパ管に入り込み、血液やリンパの流れに乗って別の臓器や器官に移動し、そこで増えることを言いますが、リンパ節の中でも顎部リンパ節のように体の表面に近い部位に転移した場合、そのステージはII以降であることが多く、余命は乏しいことがほとんどです。
そして、リンパ節がどんどん大きくなると皮膚を突き破り体に露出した状態になり、表面に近い部分は血流が乏しく、壊死した状態になり、もろくなるので、ちょっとしたことで出血し、普通の出血とは異なり止血に苦労するそうです。
また、神経を圧迫したりするので傷みもかなり強くなり、傷みを抑えるために医療用の麻薬を必要とすることもあり、抗がん剤治療や放射線治療は効きにくく、手術で対応することが多いとされています。
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顎部リンパ節が腫れた場合の対処法は?
顎部リンパ節腫脹の中でも、細菌性炎症の場合は抗生剤の投与が必要ですが、腫瘍化した場合は切除をして膿を出す必要もあり、甲状腺腫瘍の場合も良性・悪性ともに手術治療が第一選択になるそうです。
一方で、悪性の腫瘍で転移リンパ節の場合は抗がん剤治療や放射線治療、化学療法を行なっていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、顎部リンパ節の場所としこりや腫れや傷みの原因と対処法について詳しくお伝えしました。
顎部リンパ節は、顎の下あたりをはりめぐらすリンパ管の節部分のことで、この部位が腫れる場合、ほとんどが風邪などの細菌やウイルス感染によるもので、傷みが先立ちコブができ、発熱を伴うことが特徴なので、その場合は抗生剤の投与で治療を行なうということでした。
一方、血液のガンや口腔ガンがリンパに乗って顎部に転移した場合、傷みを伴わずに腫れるので発見がしづらく、見つかった時にはステージが進行し余命が短いこともあり、レベルシステムで分類して抗がん剤治療や手術療法を行なっていくのでした。
ガン以外の腫瘍でも、肥大化して悪化している場合は切除を行なうこともあるので、顎部のような肌表面に近い部位のリンパで異変を感じたら、できるだけ早く病院を受診し、対処するようにしましょうね。
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