リンパ節郭清とは?後遺症や合併症などの影響と予後についても

リンパ管は、私達の体の中で老廃物のほかにも細菌やウイルスなどを運び、排出までサポートする重要な役割を担っていますが、癌などができるとリンパ管をつなぐリンパ節に影響が出ます。

そこで、リンパ節郭清といって切除する手術を行なうのですが、リンパ節郭清とは何か、肺がんや胃がんなどの場合や、浮腫などの合併症や影響について知りたいのではないでしょうか。

それから、リンパ節郭清の予後についても気になりますよね。

そこで今回は、リンパ節郭清とは何か、また、後遺症や合併症などの影響と予後についても詳しくお伝えしていきます。

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リンパ節郭清とは?後遺症や合併症などの影響について

リンパ節郭清とは、手術の際にがん細胞そのものだけでなく、癌の周辺にあるリンパ節を切除することを言います。

これは、がん細胞がリンパ管を通って全身に移行するリンパ行性転移があるためで、癌が転移している可能性がある部分を取り除いて、再発を防ぐことを目的にしています。

ところが、リンパ節を切除してしまうと、その部分はそれまで老廃物など不要なものを流していたリンパが分断されてしまうことによって、手や腕、足などがむくむリンパ浮腫という合併症が起きてしまいます。

そのため、むくみを予防するために、術後はマッサージなどを日常的に行なうよう医師から指導されるそうです。

このほかにも、後遺症としては次のようなものが現れるそうです。

・ 胸部から脇、上腕にかけての痛み、違和感やしびれなどの知覚異常

・ 神経痛のようなキリキリとした感覚の痛みや鈍痛

・ 排尿・排便障害

リンパ節郭清は最低限行なうのが最近の主流

リンパ節郭清は、前述の通り、後遺症や合併症が多く、QOLを著しく低下させることや、摘出したところで癌の転移がそこまで進行していなかったりすることもあるため、術後の生活の質を維持するためにもリンパ節郭清は最低限にとどめるのが最近の主流のようです。

ただし、胃がんや肺がんのように内臓の癌で、切除手術による治療が基本の癌に関しては胃や肺の病巣を切除すると同時に、周囲のリンパ節を取り除くリンパ節郭清や、胃がんの場合は食物の通り道を作り直す再建手術も行なうとされています。

このとき、病巣から近いリンパ節はレベル1、少し離れたリンパ節をレベル2、さらに離れたリンパ節をレベル3といったように段階をつけて、順に切除を行なうリンパ節郭清が標準的のようですね。

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リンパ節郭清の予後は?

リンパ節郭清は、以前はがん細胞がリンパ管内を転移することから、術後の予後を改善するための手術と捉えられていましたが、現在ではリンパ節郭清を徹底しても予後の改善に寄与しないという報告も多くなってきているそうです。

ただ、例えば乳がんなどは、腋窩リンパ節への転移の有無で術後の治療方針が決定されるなど、重要な因子であることに変わりはないそうです。

そのため、医師と詳しく相談しながら、リンパ節郭清は適宜行ない、より着実な手術を行なえるようにしていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、リンパ節郭清とは何か、後遺症や合併症などの影響と予後についても詳しくお伝えしました。

リンパ節郭清とは癌の病巣の周囲にあるリンパ管を切除する手術のことで、術後はリンパ管が分断されることによって腕や足などに浮腫が現れ、知覚異常などの後遺症や合併症などの影響があるのでしたね。

そして、リンパ節郭清は従来は予後を改善するためのものとして実施されてきましたが、現在ではあまり関与しないという意見も出てきており、術後の治療方針を決定するための生検扱いとするところもあるようでした。

ただ、その後の治療を決定する上で重要なものであることに変わりはないので、医師と相談しながら必要に応じて行なっていくようにしてくださいね。

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