花粉症で咳が止まらない時の薬等の対処法!夜や咳のみの時の対策も

花粉症というと、鼻水や目のかゆみといった症状が多く見られますが、実は花粉症で咳が出ることがあるのをご存知ですか?

しかも、人によっては一度出始めると咳が止まらない、咳が夜になるとひどいために眠れないということもあるようです。

その他にも、咳のみが出るという喘息のような症状が起こることもあり、そのような時にはどのような対策をすればいいのか気になりますよね。

そこで今回は、花粉症の咳の症状やその特徴をご紹介するとともに、咳を止めるための対処法、市販や病院で処方される薬の種類、そして病院で治療する場合には何科が適しているのかといったことについてをお教えします。

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なぜ花粉症で咳が出るの?

花粉が気管に届く場合がある

花粉症では花粉が鼻の粘膜に届くことで鼻水などのアレルギー反応が起こりますが、これがいくつかの理由によって気管に届いてしまう場合があり、その際には喉にアレルギー反応が起こって咳や喉の不快感などの症状が現れます。

・鼻づまりによる口呼吸

通常、鼻で呼吸をしている時には鼻毛がフィルターのような役割をしてくれるおかげで花粉は鼻の粘膜にとどまります。

しかし、鼻づまりによって口呼吸をしていると、口には鼻毛に相当するフィルターはありませんので、花粉を口からダイレクトに喉に届けてしまうことになります。

・ブタクサやシラカバなどの花粉症

スギやヒノキの花粉は粒子が大きいため、通常は気管支にまで入ってしまうことはそうありませんが、ブタクサなどの草花の花粉は粒子が小さく、気管支にまで届きやすいという特徴があります。

また、ハンノキやシラカバの花粉症では、ひどくなると咳や痰が出る人が多いようです。

鼻炎で咳が出る「後鼻漏」

咳が出るというと、喉に原因があるように考えてしまいがちですが、実は咳の原因が鼻にある場合があります。

では、どのような時に鼻が原因で咳が出るのかというと、鼻炎などで鼻水の量が増えた時にそれが喉へと流れ落ちてしまうことが原因です。

なお、このような症状は「後鼻漏(こうびろう)」と呼ばれており、花粉症以外のアレルギー性鼻炎でも起こることがあります。

また、咳の他にも喉の不快感や口臭、寝起きなどの痰、味覚障害などの症状が現れることもあるようです。

花粉と喘息は関係あり!?

花粉症によってもともと喘息を持っている人の症状が悪化したり、花粉症の人が新たに気管支喘息や咳喘息を発症する場合があります。

なぜならば、花粉は通常鼻の粘膜に付き、そこで炎症が起こるのですが、鼻は気道がある喉とつながっているために鼻から炎症が喉へと広がっていくことがあるからです。

また、先ほどご紹介した口呼吸によって花粉を吸い込んでしまうというのも喘息の症状を引き起こしやすい原因だといえるでしょう。

そのため、もともと喘息を持っている方は花粉が刺激となって症状が悪化したり、もともとアトピー体質の方が気管支喘息などを発症してしまう事が多いようです。

なお、最近はゼイゼイ・ヒューヒューという独特の呼吸音とともに呼吸がしにくくなる気管支喘息の他に、呼吸には問題はないのに咳だけが出るという咳喘息という病気が注目されています。

というのも、咳喘息は他の症状と見分けにくい上に、放置しておくと気管支喘息へ移行してしまうことがあるため、病院での治療が必要になるからです。

ですので、あまりにも咳が長引く場合には、一度病院へ行って何が原因となっているのかを特定してもらい、適切な治療を受けることをおすすめします。

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花粉症の咳が止まらない時の対処法

薬を使った対処法

花粉症の咳はアレルギー反応によるものがほとんどですので、アレルギーを引き起こすヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン成分を含んだ薬を使用するといいでしょう。

なお、市販薬に含まれている抗ヒスタミン成分には、クロルフェニラミンマレイン酸塩やマレイン酸カルビノキサミン、d-マレイン酸カルビノキサミンなどがあります。

また、後鼻漏が原因となっている場合には咳止めなどよりも抗ヒスタミン成分が含まれた鼻炎薬を使用することをおすすめします。

ただし、抗ヒスタミン成分は鼻炎薬や咳止め、風邪薬などといったさまざまな市販薬に含まれていますので、咳止めと鼻炎薬のように複数の薬を同時に服用することは避け、添付されている文書の用法・用量を守って使用するようにしてください。

また、抗ヒスタミン成分には副作用として眠気や口の渇きなどが起こることがありますので、特に運転や機械の操作などの集中力が必要となる作業の前には使用しないようにするか、麦門冬湯や小青竜湯などの漢方薬または比較的眠気が起きにくいとされるアレグラやアレジオン、クラリチンなどを選びましょう。

薬を使わずに咳を抑えられる?

薬を使わずに咳を抑えるには、やはり原因となる花粉をできるだけ吸い込まないようにすることが大切です。

ですので、マスクや花粉対策用のメガネなどの通常の花粉対策をきちんと行い、外出後は家に入る前に服についた花粉を払い落としてから入るなど、できるだけ自分の周りに花粉を持ち込まないようにしましょう。

なお、マスクは湿らせておくとそこにスギ花粉が付着しやすくなりますので、湿らせたガーゼのマスクを使用したり、濡らしてよく絞ったガーゼを一枚挟んだりすると花粉をシャットアウトする効果が高まります。

夜のひどい咳に試したい手軽な対策法

アレルギーによる反応で咳が出る場合、明け方や夜に咳が出やすくなるといった特徴があります。

そのような時には、寝ている時の姿勢を横向きにしたり、枕の角度を調節したりして、仰向けに寝た状態でも少し傾斜をつけた状態で寝るというのが手軽な対策法です。

というのも、仰向けに寝ていると気道が狭くなって呼吸がしづらくなったり、痰や後鼻漏による鼻水が喉に溜まりやすくなり、その刺激によって咳が出てしまうからです。

また、空気清浄機や加湿器で部屋の空気の湿度を調節したり、うがいなどで喉を潤すようにすると咳が楽になることが多いようです。

ですので、寝る前に枕元に水をおいておき、咳が出始めたらこまめに水を飲むのもいいかもしれませんね。

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花粉症の咳は治療できる?

花粉症の咳は耳鼻科へ行こう

花粉症による咳の診断や治療は、鼻と喉の症状を両方診てもらえる耳鼻科・耳鼻咽喉科の病院で行うのがおすすめです。

なぜならば、先ほども触れたように鼻と喉はつながっていて、咳の原因が鼻にあるという場合もあるからです。

なお、どの病院に行ったらいいか迷ってしまう場合には、アレルギーにも詳しい医師がいる病院を選んだほうがいいでしょう。

ちなみに、日本耳鼻咽喉科学会や日本アレルギー学会のホームページでは、それぞれの学会で認定された専門医がいる病院を調べることができますので、病院選びの参考にしてみてください。

日本耳鼻咽喉科学会のサイトはコチラ

日本アレルギー学会のサイトはコチラ

花粉症の咳治療に使われる薬

花粉症の咳の治療には、通常の花粉症治療に使われる抗アレルギー薬の他、喘息の治療で使われる吸入ステロイド薬が用いられることが多いようです。

というのも、花粉症をはじめとしたアレルギーの咳には抗アレルギー薬があまり効かない場合があり、そのような時に吸入ステロイド薬に一定の効果が出ているからです。

なお、ステロイドというと副作用を心配する方も多いかもしれませんが、ステロイドは長期に渡って使用し続けなければ副作用が起きにくいことが知られており、また吸入ステロイド薬は炎症が起きている気道へ直接作用するので飲み薬などよりも薬剤の量が少ないため、比較的安全だとされています。

ただし、口腔カンジダ症や声がれといった副作用が出る場合もありますので、もし処方された時には医師や薬剤師から使用方法の説明を受け、それを守って使用するようにしてください。

まとめ

いかがでしたか。

花粉症による咳への対処法は、基本的には鼻水などの花粉症の対策と同様に花粉を寄せ付けないことが基本ですが、それだけでなく加湿器を使用したり、こまめに水を飲んだりうがいしたりするといった喉へのケアをプラスしてあげるとより効果的です。

なお、花粉症の咳には抗ヒスタミン成分が含まれた薬が有効ですが、人によってはあまり効果がないこともありますので、そのような場合には医療機関を受診して吸入ステロイド薬などによる治療を行うようにしてください。

また、食事や生活習慣を変えることで体質改善を図るのもアレルギーにおいてはしばしば有効となりますので、普段の花粉対策に加えてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ぜひ今回の記事を参考に、花粉症の咳対策をしてみてくださいね。
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