アデノウイルスの目の症状と治療法!目やにや充血やかゆい時など
夏場に流行することの多いアデノウイルスは、感染すると風邪のような症状をはじめとしたさまざまな病気の原因となります。
中でも、アデノウイルスによって目に炎症が起きる場合があり、目やにが増えたり、充血するといった症状が出る他、重症化すると治療に長い時間がかかってしまうこともあるようです。
そこで今回は、アデノウイルスによって目に症状が起こる場合についてを詳しくご説明するとともに、その治療法などについてをご紹介していきます。
目次
アデノウイルスとはどんなウイルスなの?
アデノウイルスはたくさんの種類を持つウイルスで、体のいろいろな部分に感染することでさまざまな病気の原因となります。
例えば、のどに感染すると気管支炎や扁桃炎、肺に感染すれば肺炎、胃や腸に感染すれば胃腸炎といったように、ウイルスの種類とそれが感染する場所によって病気の症状はさまざまです。
そして、感染力の強いウイルスなので、夏場には学校や幼稚園などを中心に流行することがあります。
アデノウイルスで目の症状が起きるのはどんな時?
アデノウイルスでは体のさまざまな部分に症状が起きる可能性がありますが、中でも目の症状が起こるのは以下の2つの病気です。
1:咽頭結膜熱(プール熱)
2:流行性角結膜炎(はやり目)
それでは、それぞれの病気について、症状などを詳しく見ていきましょう。
1:咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱とは、子供がかかりやすいアデノウイルスによる感染症で、夏場にプールの水などを介して感染が広がることからプール熱とも呼ばれている病気です。
そして、咽頭結膜熱という名前の通り、主な症状は以下の3つになります。
・咽頭炎(のどの腫れ、痛み)
・結膜炎(目の充血、痛み、かゆみ、目やにや涙が増える、光がまぶしく感じるなど)
・発熱(38℃~40℃の高熱が1週間程度続く)
なお、この3つの症状は必ずしもすべて現れるというわけではなく、人によってばらつきがあるようです。
また、この他にも腹痛や下痢、咳といった症状を伴うこともあります。
ちなみに、咽頭結膜熱はインフルエンザなどと同じく、感染した場合には出席停止の措置が取られる伝染病です。
2:流行性角結膜炎(はやり目)
流行性角結膜炎とは、アデノウイルスによって起こる目の病気で、結膜や角膜といったまぶたの裏や目の表面を覆う膜に炎症が起こります。
また、はやり目という別名は、ウイルスの感染力が強いために他の人へうつる(流行する)ことからのようです。
なお、流行性角結膜炎では次のような症状が現れますが、咽頭結膜熱とは違ってのどの痛みや発熱の症状はありません。
・目の充血
・水っぽい目やにが大量に出る(朝起きた時に目が開かなくなることも)
・涙の量が増える
・まぶたの裏にブツブツができる
・目の異物感、痛み
なお、症状がひどくなった場合には角膜に炎症が及んで視力に影響を及ぼしたりする場合もあるので注意が必要です。
そして、流行性角結膜炎も出席停止となる病気で、大人がかかった場合にも原則として出勤停止となります。
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目やに、充血、かゆい…アデノウイルスの目の症状への治療法は?
目やにが出る、充血する、かゆいというようなアデノウイルスの眼の症状は、やはり病院で治療を受けるというのが一番の対処法となります。
というのも、先程もお話したとおり、アデノウイルスは非常に感染力が強いので他の人へと感染が広がります。
特に、流行性角結膜炎においては、重症化した場合は角膜にダメージが残り、完治するまでに数ヶ月から1年以上もの時間が必要になることもありますので、早い段階で眼科の医師の診断を受け、適切な処置をすることが大切です。
■病院での治療法は?
病院でアデノウイルスの眼の症状を治療する場合、基本的にはその時出ている症状を和らげる薬を使いながら、症状が治まるのを待つことになります。
なぜならば、アデノウイルスにはウイルスそのものに働きかける薬というものはないからです。
その中でも、目の症状に対しては、目やにや充血には抗生物質やステロイドが含まれた目薬を、目の痒みが強い時には抗ヒスタミン薬やステロイドが含まれた目薬を使って治療していくことになります。
なお、ステロイドの含まれた薬は炎症を強力に抑える効果があるのでよく処方されますが、長期に渡って使用していると副作用の危険もありますので、必ず医師の指示に従い、正しい用法を守って使用するようにしてください。
■自分でもできる対処法は?
自分でもできる対処法としては、まずは「できる限り目やその周りに触れない」ということが挙げられます。
これは、かゆみなどが気になって目を不用意に触ったり、こすったりしてしまうと炎症が悪化するだけではなく、その手で触れたものに他の人が触れることによって感染が広がってしまうからです。
ですので、ハンカチやタオルなどは家族とは別にする、せっけんでこまめに手洗いをするといったことも併せて行うようにしてください。
また、アデノウイルスを退治するのは自分の免疫力となりますので、「しっかりと休養する」というのも有効な対処法となります。
具体的には、不要な外出は控える、栄養のバランスが取れた食事を心がけ、睡眠をしっかり取るようにするといったことが挙げられるでしょう。
特に、流行性角結膜炎では眼の症状のみなので甘く考えてしまいがちですが、れっきとした伝染病ですので、できるだけ早く治せるようにしたいですね。
まとめ
いかがでしたか。
アデノウイルスによる眼の症状は、主に咽頭結膜熱(プール熱)と流行性角結膜炎(はやり目)という病気によるものです。
特に、流行性角結膜炎は合併症で視力に影響が出る場合がありますので、早い段階で治療を開始することが大切になります。
そして、治療法は小児科や内科、眼科で症状に合わせた目薬を処方してもらい、それを使用して症状を抑えながら回復を待つことです。
どちらも感染力が強く、他の人へうつしてしまう可能性が高いので、手洗いなどの対策をきちんと行うことが大切になります。
ですので、感染経路をしっかり把握して、流行する時期には予防を心がけるとともに、感染してしまったら他の人へうつさないように気をつけたいものですね。
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「アデノウイルスの感染経路とうつるのを効果的に予防する方法!」についての記事はコチラ!?
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