あせもとじんましんの違いや対処法と注意点!湿疹との違いも!
夏になり暑くなってくると、子供から大人まで、あせもや湿疹のかゆみや痛みに悩まされる方が増えるので、オススメの薬の使い方や正しい対処法を知っておきたいですよね。
また、あせもと湿疹、じんましんはどれも皮膚炎ですが、その違いや原因も知りたいですし、あせもはうつる症状なのかということについても気になりますよね。
そこで今回は、あせもとじんましんの違いや対処法と注意点や、湿疹との違いについても詳しくお伝えしていきましょう!
目次
あせもとじんましんと湿疹の違い!
皮膚にできる炎症やかゆみ、痛みに対して「あせも」「じんましん」「湿疹」など色々な言葉で呼びますが、その違いがあいまいな方も多いのではないでしょうか?
まず、それぞれの定義や症状の現れ方は次の通りです。
あせもとじんましん、湿疹の定義について
あせも
夏の暑い時やスポーツをよくする方、汗をかきやすい乳幼児によく見られる症状で、汗のかきすぎにより皮膚が炎症を起こす症状を指します。
そして、あせもは赤く痒みや痛みを伴い、治るまでに2週間ほどを要する紅色汗疹(こうしょくかんしん)と、透明で痒みや痛みを伴わず、早くて3日ほどで治る水様性汗疹(すいようせいかんしん)の2種類があります。
じんましん
皮膚の一部に紅斑(赤いブツブツ)ができ、しばらくすると消えてしまう病気で、激しいかゆみを伴いストレスを感じたり、症状が出る期間も様々です。
そして、じんましんで現れる炎症の形は2~3mm程度の円形、楕円形のものから、10cm以上の地図状のものまで様々で、初めは数カ所でも後に全身に広がることもあります。
なので、一見あせもと症状が似ているように見えますが、汗をかいた後に現れる炎症かという点や、炎症のサイズや色で違いを見分けることができます。
湿疹
症状が紅斑(赤いブツブツ)、丘疹(皮膚の盛り上がり)、水ぶくれ、膿疱(のうほう、膿のこと)が出てかさぶたができ、落ちて、再生するという順に進行するという特徴があります。
そして、湿疹はじんましん以上にあせもと似ていて分かりづらいので、基本の対処を行っても治らない場合はもちろんのこと、早めに病院で受診することをオススメします。
そこで、それぞれの症状の原因と対処法を知り、なるべく早く対応できるようにしておきましょう!
あせもの原因と対処法や注意点はコチラ!
あせもの原因について
あせもの原因は、大量に汗をかいた時に汗腺が詰まり、汗がたまった結果、皮膚が炎症を起こしてしまうことにあります。
そして、赤くかゆみや痛みを伴うあせもは幼児から大人まで誰でもなるのですが、透明でかゆみや痛みを伴わないあせもは乳児に多いとされています。
しかし、乳児はその小さな体に対して汗腺の密度が高く、また、代謝が良くて平熱も高いため、大量に汗をかいてしまいあせもが重症化するケースが多いです。
それから、あせもの原因には、金属イオンを多く含む食べ物の食べ過ぎや、ストレス性のものもあるので、それぞれに応じた対処法を行いましょう。
あせもの原因別の対処法!
汗のかきすぎで汗腺が詰まりできるあせもの場合
大量にかいた汗が皮膚に残った状態は、汚れが残っていて不衛生の状態で、細菌が蔓延しやすいので、まずは次の3つのステップで対処すると効果的です。
★1…汗をふき、汚れをシャワーで洗い流す
★2…優しくタオルで汗をふきとった後、化粧水やワセリンで保湿する
★3…通気性の良い衣服に着替え、適温の室内で過ごすよう心がける
これによって、ほとんどのあせもの炎症が静まりますが、それでも治らない場合や、即効性のある対処を求める場合は薬を使いましょう。
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【1】 効果を重視したい場合…ステロイド剤配合の薬
・セロナクリーム
効果の高い硫酸ヒドロコルチゾンが配合されていますが、ステロイド骨格にハロゲンを含まないため副作用が少ないので、即効性を求めながら副作用への心配がある方にオススメです。
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【2】 じくじくした化膿がひどい場合…抗菌剤配合の軟膏薬
・テラ・コートリル軟膏a
優れた抗炎症作用のあるヒドロコルチゾンに加え、抗菌力のあるオキシテトラサイクリン塩酸塩を配合しているので、化膿をともなう皮膚炎に効果的です。
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ただ、これら2つのステロイド配合薬を使う場合は、使用上の注意を守り、特に皮膚の薄い目の周りや首もとなどへの使用は避けるようにしましょう。
【3】 赤ちゃんやステロイドの使用へ不安がある方…ステロイド非配合の薬
・リカAソフト あせもクリーム
かゆみを抑えるジフェンヒドラミン、クロタミトンが配合され、炎症を抑えるグリチルレチン酸が配合されているので、あせもに効果的です。
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また、ステロイド非配合薬以外にも、馬油やワセリンも炎症・殺菌効果があるので体に合う場合は使用すると効果がありますが、改善まで時間を要するので注意しましょう。
金属イオンを多く含む食べ物の食べ過ぎによりできるあせもの場合
ニッケルイオン(豆や海草類など)、クロムイオン(香辛料や紅茶など)、コバルトイオン(ナッツやキャベツなど)を摂りすぎると、汗をかいた時に食べ物に含まれる金属イオンが皮膚に流れ出します。
すると、皮膚が炎症を起こしてあせもになるので、この場合は皮膚科で受診するようにしましょう。
ストレスによるあせもの場合
ストレスがたまり、汗がかけなくなることで、汗腺が詰まり水ぶくれができてあせもが現れる原因になります。
そして、特徴は汗をかいていないのにあせもができることなので、こうした症状が現れたら早めに病院を受診するようにしましょう。
じんましんの原因と対処法や注意点はコチラ!
じんましんの原因について
じんましんの原因は、次の通りアレルギー性のものと非アレルギー性のものがあります。
【1】 アレルギー性のじんましん
このじんましんは、魚介類、肉類、卵、乳製品、穀類、野菜、食品添加物などの食べ物や、蕁麻(じんましんの語源にもなった植物)、ゴム、ハチ、抗生物質や解熱剤などの薬が原因で起きます。
そして、症状は、発疹の他に、まぶたや唇などが腫れたり、気道や腸の粘膜が腫れたり、息苦しさを感じたり、下痢などの消化器症状を起こしたりと様々ですが、中には高熱が出るケースもあり大変危険です。
特に、薬剤が原因で起こるアレルギー性じんましんは危険ですし、食べ物が原因のものでもすぐに対処しないと死に至るケースもあるので、注意しましょう。
また、これ以外だと、寒冷じんましんといって急に気温が下がったことにより起きる季節性のじんましんもあります。
【2】非アレルギー性のじんましん
これは、下着などの摩擦や重たい荷物を持ったことによる圧迫、マッサージ器の振動、入浴や運動による発汗などの刺激によって起きるじんましんです。
じんましんの対処法はコチラ!
じんましんになった時は、体をしめつけない楽な服装に着替えて横たわり、じんましんのできている所を冷たいタオルで冷やしましょう(寒冷じんましんの場合は除く)。
そして、皮膚科で受診し、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬を飲むか、点滴を投与して対処します。
それから、皮膚科では、つらいじんましんの症状の場合、作用の強いステロイド外用薬を使いますので、不安のある方は医師に相談し、漢方薬への切り替えをお願いしてみましょう。
また、皮膚科でアレルギーの検査を行った上で、医師に必要と言われた場合はエピペンという、急性のアレルギー症状を緩和するための筋肉注射を携帯させられることもありますが、大人でも重症のアレルギー症状を持つ方はいるので、一度症状が現れた場合は、きちんと検査してアレルギー耐性を把握しておくことも大切です。
湿疹の原因と対処法や注意点はコチラ!
湿疹は、皮膚科医にかかる皮膚炎の3分の1を占めるほど身近な皮膚疾患で、次の5通りに分かれるとされています。
【1】接触性皮膚炎
かぶれとも言われ、接触した部分に炎症が起きます。
【2】 内因性湿疹
免疫力や遺伝など外からの影響ではなく、もともとの体の状態に起因して起きるもので、アトピー性皮膚炎もこれに含まれます。
【3】脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)
皮脂の分泌過多によって起き、特に鼻の周りや頭皮に現れます。
【4】 乾皮症
皮膚のバリア機能が損なわれ、乾燥して角質がはがれてしまっている状態で、髪がガサガサしたり、白い粉をふくようになり、痛みやかゆみを伴います。
【5】尋常性湿疹
1~4に属さない湿疹で、貨幣に触って起きるものなど様々な湿疹が分類されています。
このように、湿疹の原因は種類によって様々なものがありますが、一貫して言えるのは肌のバリア機能が外部の何らかの刺激に負け、その結果炎症を起こすということです。
そして、その刺激には、紫外線や細菌、ウイルスやハウスダスト、花粉など様々なものがあり、1の接触性湿疹では、掻いて膿んだ状態で他人に触れると、うつす原因になります。
ちなみに、あせもは他人にうつす可能性はないため、これも湿疹との大きな違いになりますね。
また、対処法ですが、以上の皮膚炎の症状に当てはまる場合は全て、自己判断で薬局の薬を使わずに、皮膚科で受診して、慢性化する前に治していくことをオススメします。
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特に気をつけたいのは乳児湿疹!特徴と対処法はコチラ!
ここまでで紹介してきた3つの皮膚炎(あせも、じんましん、湿疹)の中でも湿疹が最も原因や症状が分かりづらいのですが、中でも乳児性湿疹には特に気をつけましょう。
なぜなら、赤ちゃんは、大人に比べバリア機能が弱く、自分では症状を訴えることはできないので、大人が特徴をつかんできちんと見守ってあげる必要があるからです。
中でも、乳児湿疹や乳児アトピーと言われる湿疹には、様々な種類と原因があり、多くの赤ちゃんが一度は経験しますので、次の5種類の原因と症状を確認しておきましょう。
1) 新生児ニキビ
生後1週間から1ヶ月の間に、赤いブツブツが頬やおでこに現れ、顔全体が真っ赤になることもありますが、清潔にしていれば生後2ヶ月までに自然に治ります。
これは母親の女性ホルモンの影響で皮脂の分泌の多い新生児がかかるのですが、過剰分泌された皮脂が肌表面や毛穴に詰まってできると考えられています。
そして、対処法は、とにかく清潔に保つことなので、新生児用の石けんを泡立てた泡でたっぷりと優しく洗い、お湯を含ませたガーゼで優しく皮脂をぬぐってあげましょう。
2) 乳児脂漏性湿疹
新生児ニキビと並んで多く見られ、生後4ヶ月までに、顔と頭に黄色いかさぶたのようなものやフケのようなものが現れる症状です。
原因と対策は新生児ニキビと同様ですが、かさぶたがへばりついて取れない時は、入浴前に患部にベビーオイルやワセリンを塗ってふやかしておくと、取れやすくなります。
また、赤ちゃんが患部をかきむしろうとする場合は、爪を丸く切るか、柔らかいミトンを手に付けてあげると、悪化を防ぐことができます。
3) あせも
特に暑い季節にでき、原因と対策は大人のあせもと同様ですが、かゆみや痛みを伴わないので、赤ちゃん自身も気づかず、わかりにくい症状です。
なので、あせもができる以前から、日頃より清潔に保つことを心がけ、通気性の良い衣服を着させ、寝汗で汗を体にためこまないように注意してあげることが大切です。
4) アトピー性皮膚炎
顔や頭、耳たぶに赤い湿疹ができ、強いかゆみを伴いますが、よく似た乳児脂漏性湿疹に比べて何回も繰り返すことが特徴です。
そして、アトピーになりやすい体質に加え、アレルゲン(アレルギー症状を引き起こすもの)に触れることで引き起こされる皮膚炎なので、ダニ、ハウスダスト、動物の毛、ストレスなどが原因と考えられています。
それから、対策には、衣服や寝具などはこまめに洗い、動物との接触での反応やストレスをためさせない居心地の良い環境作りなど、小さな積み重ねが予防になります。
5) 食物アレルギー
アレルゲンとなる食物を口にすることで現れ、口の周りや口の中、全身への赤い湿疹の他、呼吸困難になったり下痢や嘔吐などの症状が現れ、とても危険です。
そして、多くは生後間もない時期から5歳までに発症し、卵、牛乳、小麦、大豆が代表的なものですが、他にもアレルゲンになる食品は無数にあります。
なので、対策にはこの4食品を妊娠期のお母さんが過剰摂取しないよう気をつけることと、生後半年くらいから受けられるアレルギー検査の受診がオススメです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
まず、あせもとじんましん、湿疹の違いは炎症の現れ方のサイズや色、生じる期間などが異なるので、汗が出てから生じているかなどを目安に判断すると良いとのことでした。
そして、あせもの対策には清潔にし、保湿し、通気性の良い衣服を着た上で、ステロイド薬かステロイド非配合薬など、都合に合わせて塗り薬を使うと良いとのことでしたね。
さらに、金属イオンを含む食べ物が原因のものや、ストレス性のものもあるので、基本の対策で治らない場合や汗をかかずにあせもができたら皮膚科で受診すべきとの事でした。
また、じんましんには食物や薬が原因のアレルギー性と、衣服などの接触が原因の非アレルギー性のものがあり、気温差で生じる季節性のものまで様々とのことでした。
そして、症状は全身の発疹だけでなく、まぶたや気道が腫れて呼吸困難になったり、死に至るケースもあるので、発症したらまずは横になり熱を冷ますのが基本とのことでした。
その上で、皮膚科で受診し、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬か点滴で対処しますが、心配な方はアレルギー検査を行いアレルギー耐性を知っておくべきとのことでした。
さらに、湿疹にもかぶれと言われる接触性の他、大きく分けて5種類があり、その原因と症状は分かりづらく、あせもと見分けるには汗をかいているかどうかでした。
そして、あせもは他人にうつることはないですが、接触性湿疹は膿んだ患部に他人が触れるとうつるので、これも見分ける方法とのことでしたね。
最後に、湿疹の中でも種類が多く特に気をつけたい乳児湿疹の5種類についても詳しくお伝えしました。
皮膚炎は赤ちゃんから大人まで多数の原因と症状があり分かりづらいのですが、重症化しやすく死に至るケースまであります。
たかが発疹と軽く見ずに、ご自身のアレルギー耐性をよく把握し、生活空間を清潔に保つことで、細菌に肌が負けない体を保っていきたいですね!
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あせもに対する根本的かつ効果的な対策とは?
肌の弱い人はどうしてもあせもになりやすいですが、あせもになってしまうと痒くてつらいですし、ビジュアル的にも露出を控えたくなりますよね。
また、大人であれば掻きたい衝動を何とか我慢できますが、子供の場合だと我慢できずに掻いてしまって「とびひ」になってしまったり、大人の場合でも寝ている時などに無意識に掻いてしまって悪化させてしまうことがあります。
なので、清潔な肌環境を保ったり、生活習慣の改善に努めて、あせもにならないように、そしてあせもになっても、早く良くなるように努力すると思います。
でも、やっぱり継続して行うのは大変ではないでしょうか。
そんなとき、あせもを早く治すために大事なことをもう一度よく考えてみると良いと思います。
あせもになってしまったときに一番困ること、それは痒みを抑えられず掻いてしまうことではないでしょうか。
これは大人でも子供でも変わらないと思います。
そして、掻いてしまうことによりそこから細菌が入り、「とびひ」などへと悪化してしまうのです。
したがって、あせもを早く治すためには痒みを抑えつつ、また、多少掻いてしまっても細菌の感染を防げれば良いのです。
そこで、続いてその2点のポイントをうまく解決する方法についてご紹介いたします。
↓↓↓
「あせもの掻きたい衝動を抑え治癒を早めるとともに予防する方法!」
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