赤ちゃんの夏風邪の治し方と注意点!クーラーの正しい使い方も
毎年5月頃から暑くなってくると、風邪を引いて体調を崩し、長い間症状が長引くことがありますが、これは夏風邪のウイルスへの感染による症状です。
そして、体の抵抗力が弱い赤ちゃんは特に夏風邪にかかりやすいので、症状や治し方を知っておきたいですよね。
また、赤ちゃんが夏風邪をひいたら、クーラーは使っても良いのかといったことや、予防はできないのかなども気になりますよね。
そこで今回は、赤ちゃんの夏風邪の治し方と注意点や、クーラーの正しい使い方について詳しくお伝えしていきます。
目次
赤ちゃんの夏風邪の治し方や注意点!
赤ちゃんの夏風邪の症状
大人に比べて赤ちゃんは、抵抗力が弱く免疫がほとんどついていないため、様々な原因でよく風邪を引きますが、夏風邪の場合は8割がウイルスへの感染によるものです。
そして、高温多湿の環境を好むアデノウイルスやエンテロウイルスなどに感染し、夏風邪にかかると、赤ちゃんに次のような症状が現れます。
・38℃~40℃を超える高熱を出す
・のどに痛みが出て、激しい咳が出る
・腹痛や下痢
・症状が治まるまで2週間ほどかかる
こうして、喉やお腹の症状が目立ち、鼻水やくしゃみはあまりありませんが、高熱を伴うことが多く、食欲が低下して、水分補給もままならなくなってしまいます。
さらに、この症状が悪化し、手足口病にかかると手のひらや足の裏に発疹が現れ、ヘルパンギーナでは口の中の水疱が破裂して口内炎が現れることもあります。
また、集団でプールに入ることがある場合は、プールの水を介して感染するプール熱にも注意が必要で、高熱以外に結膜炎の症状が現れ、目が真っ赤に腫れる症状が現れます。
ただ、まだ夏風邪への特効薬はないので、対症療法を行いながら自然と治癒するのを待つことが対処法になりますが、赤ちゃんの場合どう対処したら良いのでしょうか?
赤ちゃんの夏風邪への対処法はコチラ!
1) 体の冷え対策
風邪の引き始めで、赤ちゃんは熱と共に寒気を感じているはずなので、手足を温め、温かい格好でゆっくりと休ませてあげましょう。
ただし、風邪を引くと大人でも厚着をして毛布にくるまり、汗をかいて治そうとする方がいますが、夏風邪の場合にこの対処法はNGです。
そのため、着る物は通気性の良いガーゼ素材などの衣服で良く、タオルケットなどで首もとや手足が出ないようにしてあげれば、体が冷えることはないので注意しましょう。
また、汗をかいたままにしておくと、汗がたまってあせもの原因になるので、こまめに塗れタオルなどで拭くようにすると、冷たく気持ちが良いので、赤ちゃんも喜びますよ。
2) 脱水症状予防
赤ちゃんは、大人よりも体の水分量の割合が多いため、熱で汗をかくと体の水分がなくなり、できるだけ補給をしないと脱水症状を起こしてしまいます。
そのため、経口補水液か麦茶をこまめにあげると良く、スポーツドリンクは大人に対応した飲み物なので赤ちゃんにはあまりオススメできません。
また、咳をしている場合は冷たい麦茶も刺激になってしまうので、ぬるく温めたお茶にすると、喉を潤し症状が緩和するのでオススメです。
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3) 栄養補給
夏風邪で免疫力が低下している時は、栄養補給をしっかり行わないとさらに別の細菌が入り込んで、他の症状にかかってしまう危険性があります。
そのため、離乳食の期ごとに食事を工夫し、与えてあげるようにしましょう。
・離乳食開始前~離乳食初期
離乳食を開始している場合、夏風邪にかかっている時は食べても嘔吐してしまうことが多いので、離乳食をいったんお休みして、母乳やミルクに戻すようにしましょう。
・離乳食中期
うどんをやわらかく煮込んで短く切ったものや、すりおろした林檎や、つぶしたバナナなどがオススメで、スプーンにのせて少しずつ食べさせるようにしましょう。
もし、吐き気を感じていて食べるのが大変なようであれば、おかゆとミルクに変えたり、茹でた野菜をつぶしてスープにするのもオススメです。
・離乳食後期
消化に良くて栄養分が豊富な卵で作っただし巻き卵や、おでんや煮たりんごや、ホワイトシチューなども食べやすくてオススメです。
そして、赤ちゃんの食欲を見ながら少しずつ普段通りの食事に戻すと良いでしょう。
尚、柑橘類や濃縮果汁ジュースは喉に刺激を与え、赤ちゃんに負担をかけるので、風邪が治るまで控えることをオススメします。
それから、お腹をくだしていても、下痢止め薬を使うと、ウイルスを便から排出しようとする動きを止めてしまい、かえって症状が悪化してしまいます。
そのため、赤ちゃんが辛そうでも、夏風邪の下痢の場合は薬を使うことは控え、消化の良い食べ物で栄養をとって、少しずつ回復するのを待つようにしましょう。
そして、症状がだんだん回復してくると、ウイルスを含んだ便が排出されるので、オムツを交換するときは手洗いや消毒を徹底し、家庭内感染を予防するようにしましょう。
4) 睡眠と入浴
赤ちゃんも、1日の疲れはその日のうちにとった方が良いので、体が冷えない程度にぬるま湯につかるか、塗れタオルで体を拭いてあげましょう。
そして、遅くても22時には寝かしつけ、十分な睡眠をとることで、質の良い睡眠をとって体を回復させるようにしましょう。
こうして対処していくと、長くても2週間以内には症状が治りますが、どうしても食事や水分の補給が難しく、熱が下がらないようであれば病院を受診しましょう。
赤ちゃんの夏風邪での注意点はコチラ!
赤ちゃんは夏風邪以外にも様々なウイルスに感染することが多く、自宅の治療では治らない症状も多数あるので、発熱した時点で病院を受診すると安全です。
また、赤ちゃんの場合、高熱で熱けいれんを起こすことがあり、症状としては手足や唇がぴくぴくし、眼球が上向きになって唇が紫色になり、意識が低下してしまいます。
そして、1~2分程で治まることがほとんどですが、止まらない場合は脳炎を起こしている可能性があるので、すぐに病院を受診しましょう。
また、けいれんと共に嘔吐することもあるので、その場合は吐瀉物で赤ちゃんが窒息しないように、顔を横に向けて寝かせると良いです。
そして、赤ちゃんの夏風邪で鼻水が黄色や緑色をしていたら、中耳炎や髄膜炎にかかっている可能性もあるので、内科だけでなく皮膚科を受診することをオススメします。
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クーラーの正しい使い方や予防法は?
赤ちゃんが夏風邪を引くのは、元々抵抗力が弱いこともありますが、夏特有の次のような生活習慣から、免疫力が低下しウイルスに感染しやすくなっている場合もあります。
・エアコンの設定温度が低く、屋外と屋内の温度差が激しいため
・夏バテをしていて、食欲不振や疲労がたまっているため
赤ちゃんや私たちの体温を平熱に保っているのは、体の中の自律神経という器官で、そのバランスが崩れてしまう原因の1つに、「外気との温度差」があります。
そして、自律神経のバランスが平常に保てる温度差は「7℃まで」とされているため、エアコンは外気との温度差を5~6℃とし、26~28℃位の設定が適切です。
また、湿度が高いこともウイルスの増殖の原因となるので、適度に窓を開けて換気をするか、エアコンの除湿機能を使って室内の湿度も適度に保つようにしましょう。
それから、節電のためにエアコンを全く使用しない方がいますが、熱中症の原因となったり、赤ちゃんへの体の負担になるので、エアコンは上手に使うようにしましょう。
そして、赤ちゃんの食欲が落ちてしまったら、好きな物を混ぜて食べやすくしてあげたり、母乳に戻したり工夫をし、夏バテを防ぐように気を配ってあげましょう。
また、食欲の低下は夏風邪以外にも、他の病気へのサインかも知れないので、皮膚に発疹ができていないか、熱が出ていないかなどこまめにチェックすると良いでしょう。
赤ちゃんの夏風邪では、家族内感染にも注意!
赤ちゃんは、症状を訴えることができず、鼻水やくしゃみなどを我慢することも難しいので、気づかぬうちにウイルスが家族内で蔓延していた…ということになりかねません。
そのため、赤ちゃんがいる家庭では、夏風邪にかかる前から日頃の衛生習慣を守り、家族みんなで家庭内感染を予防するようにしましょう。
家庭での夏風邪予防はコチラ!
・冷たい飲み物や食べ物はほどほどに
暑い季節にはビールやかき氷がおいしく感じますが、冷たい飲み物や食べ物は体を冷やし、自律神経のバランスが崩れる原因となるので、ほどほどにしましょう。
そして、夏でも生姜やネギなど体を温める食材をこまめに取り入れ、薬味も上手に使って食欲不振に陥らないよう気をつけましょう。
また、鰻や豚肉など、ビタミンが豊富で体のエネルギーを作り出す食材をよくとるようにし、普段から免疫力をUPさせて元気な体を作りましょう。
・手洗いやうがいを徹底する
赤ちゃんのくしゃみや鼻水や便にはたくさんのウイルスが潜んでいることがあり、飛沫感染や接触感染で大人にも簡単にうつってしまいます。
そして、大人が夏風邪やそのほかの感染症にかかると、子供よりも重症化しやすく注意が必要なので、オムツ交換の時などは特に、手洗いを徹底しましょう。
それから、外出からかえってきた時は必ずうがいをし、ウイルスに感染しない清潔な体づくりを心がけるようにしましょう。
・夜更かしを控える
1日のうちにたまった疲労を次の日に持ち越してしまうと、体の疲れがどんどん蓄積され、免疫力低下につながります。
そのため、夜更かしはほどほどにし、夜22時以降はできるだけ睡眠をとることで、体の回復能力をあげるようにすることをオススメします。
そして、大人の場合でもエアコンを上手に使い、入眠時1~2時間はタイマーを設定し、眠りやすい環境を作ると、良質な睡眠をとることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、赤ちゃんの夏風邪の治し方と注意点や、クーラーの正しい使い方について詳しくお伝えしました。
まず、赤ちゃんの夏風邪の症状には高熱や咳、下痢や長引く症状といった特徴がありましたね。
そして、対処法には体の冷えを防止しつつ心地よい衣服を着させ、こまめに水分をとり、離乳食の期に合わせて食事を与え、入浴や睡眠で体を回復させると良いのでしたね。
こうして長くても2週間ほどで症状が治りますが、食事や水分補給が無理な場合や、熱けいれんや発疹の症状などが見られた場合は、できるだけ早く病院を受診するとの注意がありました。
また、エアコンは26~28℃程度が適温で、これは大人の場合でも同じなので家庭内でも気をつけ、清潔を保って家族内感染を予防するとのことでした。
赤ちゃんがつらそうにしているのは大人にもつらいので、できるだけ早く治るよう家族が心がけるようにしましょう!
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