とびひの感染経路と潜伏期間!治し方や菌への対処法もチェック!
夏の暑い季節などにあせもや虫さされの炎症が悪化すると、とびひ状態になって体のあちこちに水ぶくれができることがあります。
すると、他の人にはうつらないのか、また感染経路は何かなど、気になりますよね。
それから、とびひの菌への対処法や菌の潜伏期間など、また、とびひには種類があるので、タイプ別の治し方なども知っておきましょう。
そこで今回は、とびひの感染経路と潜伏期間、また、治し方や菌への対処法についてチェックしていきましょう。
目次
とびひの感染経路と潜伏期間!治し方や菌への対処法もチェック!
夏の暑いときなど、あせもや虫さされなどの皮膚炎のかゆみが我慢できず手で掻くと、細菌が入り込んで炎症が悪化し、手を介して広がる状態をとびひと言います。
そして、とびひは正式名を「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と言い、その名のとおり他人へうつる病気です。
それから、感染経路は「接触感染」と言い、菌が入り込むことによって炎症部分に水ぶくれができ、膿んだ部分が元になって人から人へとうつります。
つまり、とびひの部分を掻きむしった手で他の人の皮膚を触ってしまったり、タオルや衣類の共有でも感染してしまうのです。
また、その潜伏期間は2~10日間程度もあるので、気づかぬうちに菌が繁殖し、あっという間に体中に炎症が広がってしまうこともあります。
そして、とびひには2種類あり、そのタイプによって症状の特徴や対処法、完治の判断も異なるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)の特徴と治療法はコチラ!
・原因菌と症状
水疱性膿痂疹は、黄色ブドウ球菌という細菌が原因菌となり発症しますが、黄色ブドウ球菌は元々健康な人の皮膚や鼻の中に普段からいる常在菌です。
そのため、あせもや虫さされができている時に、手で鼻の穴などを触ってそのまま傷口に触れると、細菌が傷口に入り込んで、とびひの原因となるのです。
そして、症状の特徴は、皮膚にできた水ぶくれがだんだんと膿をもち、やがて破れて皮膚がただれた状態になります。
また、かゆみを感じた部位を掻くことにより、その手を介して目・鼻・口のまわりから症状が出始め、やがて全身へと広がっていくのです。
ちなみに、このタイプのとびひは、7歳未満の乳幼児がかかりやすく、主に夏に流行しやすいとされています。
・治療法
病院で受診すると、黄色ブドウ球菌に効く抗菌薬を3~4日ほど服用して、原因菌を体の中から退治します。
そして、水ぶくれの内容液を抜いてから抗生剤入りの塗り薬を塗り、ガーゼを挟んで亜鉛華軟膏を塗って包帯をするのが一般的です。
それから、こうした治療の上で、すべてのかさぶたが取れたらこのタイプのとびひは完治したということになります。
このように、とびひは、あせもなどのように市販薬で外から治すだけでなく、皮膚科で処方してもらえる内服薬で体の中から菌を退治する必要があります。
そして、水疱性膿痂疹は医師の指示に従って治療を行うと7日程度で治りますが、もう一つの痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)は症状がやや重く、治療も長期間にわたるので注意しましょう。
痂皮性膿痂疹の特徴と治療法はコチラ!
・原因菌と症状
化膿レンサ球菌が原因菌となり、皮膚の一部に膿をもった水ぶくれができてから、すぐに厚いかさぶたができ、炎症が強く、リンパ節が腫れたり発熱や痛みを伴います。
そして、1年を通してかかりやすく、乳幼児でなく大人でもかかり、重症化しやすく他の病気への併発の可能性もあるやっかいな症状です。
・治療法
まず、皮膚科を受診するとペニシリン系の抗生物質の内服薬を処方するか、重症の場合は点滴を処方します。
さらに、エリスロマイシン軟膏という抗生物質を含んだ軟膏薬を塗って、かさぶたを治していきます。
そして、このタイプについては、かさぶたが取れて皮膚がキレイになっても、体の中に細菌が残り、腎臓などへの合併症が現れる可能性があります。
そのため、見た目では治ってからも10日間は内服を続けてから完治ということになるので、症状が落ち着いてきたら病院を再度受診し、医師に判断をしてもらいましょう。
このように、とびひは想像以上に治すまでが大変で、判断を間違えると周囲へ感染してしまう病気なので、しっかり病院で受診して指示通りに治療していきましょう。
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とびひは家族内でもうつる!?ホームケアを大切にしよう!
とびひは、細菌を持った手で接触したり、タオルや衣服の共有などの接触感染で簡単にうつってしまうので、家族内でも感染が広がらないように、次の点に注意しましょう。
・とびひにかかったら、お風呂への入浴は避け、シャワーだけで肌の汚れや汗を流す
・敏感肌用の石けんシャンプーで体や頭を優しく洗い、泡で包み込むようにして洗うことを意識する
・入浴後は、タオルで優しく水気をとり、清潔にしてから患部に薬を塗り、さらにガーゼなどでしっかり覆う
・絆創膏は菌が繁殖するため、患部にうつらないようにする
・使ったタオルや衣服は破棄するか、袋にまとめて個別に洗うようにし、家族内で共有しないようにする
・爪は丸く短く切り揃え、手や爪の中も石けんでよく洗い、日々の衛生習慣を心がける
また、子供がとびひ状態になったとき、慌てて自宅にあるステロイド剤の市販薬を塗ってしまうと悪化することがあるため、手持ちのものは使わないようにしましょう。
そして、病院で診断して処方された薬の使用を途中でやめてしまうと再発することもあるので、医師の指示に従って最後まできちんと使うことをオススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、とびひの感染経路と潜伏期間、また、治し方や菌への対処法についてチェックしました。
まず、とびひは細菌が繁殖した手で触れたり、タオルを共有する「接触感染」が感染経路とされ、潜伏期間は2~10日間ということでした。
また、2種類のとびひがあり、水疱性膿痂疹は水ぶくれが膿を持って破れ、皮膚がただれた状態になる症状でしたね。
そして、治療法は、抗菌薬を飲み患部に抗生剤を塗り、かさぶたが取れたら完治ということでした。
一方、大人もかかる痂皮性膿痂疹は、水ぶくれの後に厚いかさぶたができ、痛みや発熱もある症状でしたね。
このタイプには抗生物質の服用と軟膏が処方されますが、かさぶたが取れても10日は服用を続けるとのことでした。
このように、とびひは菌を退治できるまで治療を行い、同時に感染を防ぐようホームケアが大切ということだったので、症状が現れたら病院で受診し、しっかり治療するようにしましょう。
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