風邪の悪寒の原因と治し方!正しい対策と薬の注意点も!
風邪にはたくさんの症状がありますが、その中の一つに悪寒というものがあります。
しかし、この悪寒と言われても分からないところが多数あり
・そもそも悪寒の原因は何、どうなって起きている症状なの?
・治し方や対策はあるの?
・熱・関節痛・頭痛・多汗・下痢といった症状は出ると考えたほうがよいの?
・悪寒はいつまで続くの?
・悪寒に効くツボってあるの?
・悪寒がして微熱といった症状があっても風呂に入っていいの?
・暑い時でも温める必要はあるの?
・薬は飲んだほうがいいの?
といった疑問点があるのではないでしょうか。
そこで今回は、風邪の悪寒の原因と治し方について、上記の疑問や正しい対策と薬の注意点についても説明します。
目次
そもそも悪寒って何?どんな現象?
一般的に何となく寒気がするとかゾクゾクすると感じた時に寒いと感じるようになりますが、これは風邪の初期症状であると考えられています。
では、このように悪寒が生じる仕組みがどうなっているのかというと、まず風邪のウイルスが体内に侵入すると、ウイルスを退治しやすい環境にするために脳は体温を上げようとし始めるので、体温は体の内側から上がっていきます。
このとき、脳内では意図的に「体が温かい」という認識を抑え、「寒い」と認識させることで体温を上昇させるスイッチを入れるのですが、この「寒い」という認識こそが寒気の正体なのです。
ちなみに、悪寒を感じた時にブルブルっと体が震えるのは筋肉を収縮させて発熱させているからです。
悪寒がしたときの対策について
悪寒がしたということはこれから体温が上昇するというサインなので、その期間に準備をするのが良いでしょう。
まずは、寒くないように重ね着をし温かいものを摂取するようにして、水分補給用に水を用意しておくのもいいですね。
また、安静にすることも大切になるので、温かい服や布団を用意するのもいいでしょう。
しかし、本人が暑いと感じるような状態になっていた場合は厚着をしたり布団をたくさん用意するのはNGです。
つまり、悪寒がして寒いと感じる間は厚着をして温めることが大切ですが、それが終わってとにかく暑いと感じるようになったら、薄着に替えて汗をかいたら小まめに着替えを行う事が重要となります。
確かに昔の風習のように、汗をかくためにどんなに暑くても厚着をさせて布団をいっぱいかぶせるという方法もありますが、実際はそんなことをしたら体力が消耗しやすくなるだけでなく汗が蒸発しなくなり悪化するだけなので、暑いと感じるようになったら薄着にしましょう。
悪寒が続く場合の対処法について
悪寒が続く場合、それは体の外から温めようとするサインなので、体の表面温度が上がりきっていないことを意味しております。
なので、寒気が続くなら汗をかかない程度に厚着をして、毛布を用意するようにしてください。
ただし、汗をかくと体表面の温度が下がって逆効果になってしまうので、その点は忘れないでくださいね。
お風呂についての考え方
昔は風邪をひいた場合お風呂に入るのはNGというのが常識としてありましたが、あれは日本特有の住環境が生み出した風習のようなものなので、今の暮らしには当てはまりません。
何故なら、一昔前は隙間風が多く銭湯での入浴が当たり前だったので風邪をひいていた場合、冷たい外気に晒される時間も長くなり、屋外に風呂があるケースもあったので風邪が悪化するケースが多かったのです。
しかし、現代ではそんな状況はほとんどなく、脱衣所もそこまで寒いものではないので、お風呂に入っても問題のない状況が整っていると言えます。
なので、悪寒がしている段階ならまだ高熱の状態ではありませんし、それ以外にも微熱で済んでいる方は、温度は少し温めの38~40℃に設定して体を温めて血行を促進させ免疫力の向上を図ってください。
ただし、悪寒の状態を通り越して38℃以上の高熱が出ている場合、またはあまりにも悪寒が酷くて倦怠感や吐き気といった症状が出ている場合は自重しましょう。
したがって、風邪をひいたからといって必ずしもお風呂に入ってはいけないというわけではないので、その時の体調に注意して入るようにしてください。
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頭痛や関節痛がある場合は?
悪寒があるということは熱が出るということなのですが、場合によっては頭痛や関節痛を伴うこともあるでしょう。
まず、頭痛があった場合は典型的な風邪の症状と考えることができます。
なぜなら、発熱があると頭の血管が拡張されるようになるので、頭痛が出やすい状況になってしまうからです。
また、ウイルスや細菌が体内に侵入した場合、サイトカインというウイルスから体を守る物質が白血球から分泌されるのですが、過剰分泌された場合は内臓を機能不全にしてしまう可能性があるのでサイトカインを抑制する必要が出てきます。
そして、このサイトカインを抑制するために分泌されるのがPGE2(プロスタグランジンE2)という物質で、この物質は関節の痛みや熱を引き起こすことがあるのです。
要するに、細菌やウイルスが侵入した場合に頭痛や関節痛が発生するのはごくごく自然のことで不思議ではないということですね。
また、悪寒の他に下痢といった症状があった場合は、細菌やウイルス感染による胃腸風邪が考えられ、カンピロバクター腸炎やサルモネラ腸炎、またはノロウイルスによる胃腸炎などが該当するので、ただの風邪と判断しないほうがいいかも知れません。
悪寒に効くツボ
悪寒が発生している時に効果があるツボは画像に記載してあるように「風門(ふうもん)」と「大椎(だいつい)」になります。
また、この部分を押すのも効果がありますが、カイロを貼って温めるのも効果的なので是非とも参考にしてみてください。
そして、風門を刺激すると悪寒・感冒・発熱・肩こり・首こり・アレルギーに対して効果があり、大椎は微熱・悪寒・鼻づまりなどを感じる時に効果的なツボで、風邪の引きはじめに良いとされています。
風邪に対する薬の考え方
風邪をひいた場合すぐに風邪薬を飲んでしまう方も多いのですが、頼りすぎない方がよいでしょう。
何故なら、風邪薬はあくまで風邪による症状を抑えるものなので、風邪が良くなって治っているわけではないからです。
さらに、熱を強引に抑えてしまうと細菌やウイルスを退治するのに時間がかかるようになってしまうので、結果的に風邪が長引いてしまう可能性があります。
そのため、食欲がないとか眠れないといった辛い状態でもない限り、頻繁に頼るのは避けたほうがよいでしょう。
悪寒がした場合の総合的な対処法
悪寒がするということは風邪をひいているサインでもあるので、風邪の対策をすることが大切になります。
具体的には、
・安静にする
・熱がひどくないならお風呂に入る
・寒気がするなら温める
・汗をかきすぎない環境にする
・消化に良いものを食べる
・水分補給をする
といったものでしょうか。
また、風邪をひいたときは栄養補給のためがっつり食べたほうが良いという考え方もありますが、風邪をひいている時は胃腸に影響が出て吸収効率も低下しているので、無理に食べるのは負担が増えるのでNGです。
そのため、できる限り消化に良いものを食べて、胃腸を休ませてくださいね。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか?
今回は風邪の悪寒の原因と治し方や様々な疑問について説明し、正しい対策と薬の注意点についても説明しました。
悪寒は熱が上昇する前段階で生じているものなのですが、その時は温めるために厚着をすることが大切だということでしたね。
しかし、汗をかくほど厚着をさせるのはNGで、暑いと感じているのに汗をさらにかかせようという考えも間違っているので、その点は気を付ける必要があるということでした。
また、お風呂に対する考え方も今と昔では異なっているので、状況に合わせて判断すべきということでしたね。
そして、薬は風邪を治しているのではなく症状を抑えているだけなので、治療期間が長引く可能性があるということでした。
最後に、昔から言われている風邪に対する常識のうち現代医療で否定されているものがたくさんあるので、正しい知識を身につけて誤った対処をしないようにしましょう。
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