インフルエンザにボルタレン座薬は禁忌!理由と正しい対処法!

画像1インフルエンザは秋の終わりから2~3月くらいまで流行する感染症ですが、発症すると突然症状が現れるので、急な発熱に対応を焦ってしまいますよね。

そして、インフルエンザでは38度以上の高熱が続くことが多いので、とりあえず家にあるボルタレン座薬を服用したいと思うことがあるかもしれませんが、それは危険なので、注意しましょう。

しかし、そうは言っても、インフルエンザではなぜボルタレンが禁忌なのか、その理由や正しい対処法を知りたいですよね。

そこで今回は、インフルエンザにボルタレン座薬が禁忌の理由と正しい対処法について詳しくお伝えしていきます。

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インフルエンザにボルタレン座薬が禁忌な理由と正しい対処法!

インフルエンザでは、ウイルスのタイプにもよりますが、38度以上の高熱が出ることが多く、子供などは40度近く上がることもあり、高熱が長期間続くのは危険ですよね。

しかし、突発的な高熱をとりあえず下げようとして、解熱剤のボルタレン座薬を使うのは禁忌とされています。

インフルエンザと解熱剤の関係

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インフルエンザでは通常、罹患から48時間以内であればタミフルやリレンザといった抗インフルエンザウイルス薬を服用して解熱し、症状を和らげることができますが、子供には解熱剤を処方して対症療法を行なう場合もあります。

ただし、インフルエンザ時の解熱剤には様々なタイプがあり、安心して使えるものもあれば、ボルタレンのように決して使ってはいけない薬もあるのです。

そして、ボルタレンは通常、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、手術跡や抜歯後の鎮痛、消炎や急性上気道炎の鎮痛、解熱などに使われ、風邪などに処方されることはほとんどありません。

ただ、効果の強い薬なので、ごくごく稀に、インフルエンザで高熱の時に処方されてしまうことがあったり、自宅に残っていたボルタレン座薬をつい使ってしまうことがあるそうですが、これによって恐ろしい合併症が引き起こされる可能性があるのです。

特に小児期への投与は厳禁!

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ボルタレンはいわゆる「ジクロフェナクナトリウム」というNSAID(非ステロイド系抗炎症剤)の一種を使っている薬で、その成分がインフルエンザ脳症やライ症候群への合併のリスクを高めるとしてインフルエンザ罹患中の使用を禁止されています。

そして、特に1~2歳での発症が目立ちますが、15歳未満まで発症のリスクがあり、致死率は10%弱で、発症した子供の25%には後遺症が残るなどインフルエンザの合併症の中でも特に重篤な疾患です。

そのため、ボルタレンはもちろんのこと、アスピリンやサリチル酸ナトリウム配合の薬もできるだけ控えた方が良く、どうしても服用したい場合は病院で医師に診断してもらってからにしましょう。

また、成人であってもインフルエンザ脳症などを発症する確率はゼロではないので、インフルエンザの際のボルタレン座薬や、その他のアスピリン、サリチル酸ナトリウムの薬の服用は避けてください。

正しい対処法は?

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一方で、インフルエンザによる高熱が長期間続くことも子供の体への負担が大きく、リスクがあるため、解熱剤を使うこと自体は問題ないのですが、小児でも安心して服用できる解熱剤は「アセトアミノフェン」成分配合薬のみと限られています。

そして、アセトアミノフェン系の薬には、錠剤ならカロナールや、座薬ならアンヒバ座薬、アルピニー座薬が解熱鎮痛剤として処方されるので、医師の指示に従って使うようにしましょう。

ただ、こうしたアセトアミノフェン系の薬は比較的安心して使用することができ、脳症などの合併症の確率は低いですが、副作用の心配はあります。

そのため、インフルエンザの時に解熱剤を使用する際には、体温だけでなく体調や、子供なら機嫌もよく見るようにして、体温が38.5度以上だけれど機嫌が良く、体調もそれほど悪くないのであれば無理して解熱剤を飲まなくても良いでしょう。

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(関連記事:インフルエンザの解熱剤にアンヒバ座薬を使う時の注意点!

(関連記事:インフルエンザへのカロナールの効果と効かない時の対処法!

インフルエンザで解熱剤を使わないで解熱する方法は?

このようにインフルエンザ罹患中に解熱鎮痛剤を使用するのは危険が多いのですが、朦朧としていると成分をよく確かめずに自宅に保管しているものを使用してしまいそうですよね。

なので、突発的に高熱が出たら、薬を使用せずに次のような方法で解熱を試みてみましょう。

1. 首、脇の下、足の付け根などにタオルでくるんだ保冷剤をあてて冷やす

2. 汗をかいたらこまめに拭いて、着替えを行なう

3. 水分補給をこまめに行なう

人間の体は、風邪やインフルエンザのウイルスと戦おうとして熱を出しているので、熱そのものは出した方が良い場合もあるのですが、それによって体へのダメージが大きすぎると、別の危険が出てきます。

そのため、上記のように、緩やかに解熱を促す方が良く、特におでこに冷えピタを貼るよりも、脇の下や足の付け根など汗がたまりやすい部分を意識して冷やすようにすると、熱が自然と引いて行くのでオススメです。

また、汗をかいたらそのままにしておくと体が冷えてしまったり、体から水分が大量に失われるので脱水症状にならないように水分補給もバランス良く行なっていくと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、インフルエンザにボルタレン座薬が禁忌の理由と正しい対処法について詳しくお伝えしました。

ボルタレンは、インフルエンザ脳症やライ症候群など危険な合併症を引き起こす確率の高いジクロフェナクナトリウムという成分配合の解熱剤なので、インフルエンザ罹患中の使用を禁忌とされているのでしたね。

そして、特に脳症などへ合併しやすい小児から15歳位までの子供は使用を控え、代わりにアセトアミノフェン系の薬を服用すると良いとのことでした。

また、高熱が出たら解熱剤を使わなくても、汗をかきやすい脇の下などを部分的に冷やすと緩やかに下げられるのでおすすめで、かいた汗はこまめに拭いて、水分補給も行なうと体のバランスがとれて早く回復できるので良いとのことでした。

インフルエンザは薬による合併症の危険もはらんでいるので、そもそも感染しないように予防法を次の記事でチェックしましょう!
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「インフルエンザに二回かかる人に共通している人の特徴と予防法」についての記事はコチラ!?

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