インフルエンザの合併症で気管支炎や肺炎の症状と対処法!
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで引き起こされる感染症で、特にインフルエンザA型、B型は症状も重く重症化することが多いとされています。
そして、子供のインフルエンザが重症化すると起こることの多い合併症に肺炎や気管支炎があるのですが、その症状はどのようなものなのでしょうか。
また、インフルエンザの合併症で気管支炎や肺炎が起きた場合の対処はどのようにしたら良いのでしょうか。
そこで今回は、インフルエンザの合併症で気管支炎や肺炎の症状と対処法について詳しくお伝えしていきます。
目次
インフルエンザの合併症で気管支炎や肺炎の症状は?
インフルエンザは、それ自体も高熱や筋肉痛、関節痛など全身の症状が現れてつらいのですが、合併症で肺炎や気管支炎を起こす方が非常に多く、その中でもインフルエンザに感染した人の死因で大半を占めるのが肺炎なんだそうです。
そして、肺炎の合併の場合は、インフルエンザそのものによる肺炎と、細菌の二次感染によって引き起こされる肺炎の2種類があり、特に細菌の感染によって引き起こされる肺炎の方が頻度が高いとされています。
それから、原因となる細菌には、肺炎球菌が最も多く、次いでインフルエンザ菌(といっても、インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスとは全く異なるもの)やブドウ球菌があります。
肺炎になったときの症状は?
1 長引く発熱
インフルエンザウイルスによる肺炎の場合は、本来熱が下がり始める4~5日を過ぎても高熱が続きます。
一方、細菌の二次感染を伴う肺炎では、一度インフルエンザが軽快してきた頃に再び熱が上がるそうです。
2 痰のからんだ咳
細菌感染による肺炎になると、痰のからんだ湿った咳が出て、痰の色は黄色から黄緑がかった色で粘り強く、どろっとしたものに変化するそうですが、これは体の中で細菌と戦った白血球の残骸が痰の中に混じり、体外へと排出されるためです。
3 呼吸困難やチアノーゼ
重症の肺炎を起こすと、呼吸困難になることもあり、換気傷害により酸素が不足することで、唇や手足の指先が青白くなるチアノーゼという症状が見られることもあります。
気管支炎になったときの原因や症状は?
インフルエンザが引き起こす気管支炎は、高熱と激しい咳が続くのが特徴的で、ウイルスそのものや細菌による二次感染が原因となって起こるそうです。
そして、咳は初めは「コンコン」と乾いたものですが、次第に痰が絡んだ「ゴホンゴホン」という湿った咳に変化していき、症状が悪化すると気管支が狭くなるため、呼吸がしにくくなっていきます。
それから、期間としてはだいたいインフルエンザの回復後から1~2週間程度ですが、それ以上長引く場合は環境要因なども重なって慢性化しており、治療もそれ相応のものを行なわなければ治らなくなってしまうので、注意しましょう。
インフルエンザの合併症で肺炎や気管支炎になった時の対処法は?
インフルエンザの合併症で2週間以内の急性気管支炎を引き起こしている場合は、根本的に治療する薬などがないため、自宅で安静に過ごしながら対症療法を行なうことになります。
そして、ダメージを受けた喉をケアするためマスクの着用や、のど飴やハチミツなどもオススメですが、何よりも水分補給が大切です。
特に子供のインフルエンザで気管支炎を合併すると、水分補給がつらくなり脱水症状を起こしやすくなるため、吐き出さないように少しずつこまめに水分を与えてあげましょう。
この時、インフルエンザの回復期にもおすすめで食べやすいリンゴをおろしたものや、水を飲ませる時も冷やしたものではなく、常温やぬるめのお茶などが良いでしょう。
ちなみに、咳が辛い場合は咳止めや気管支拡張薬を処方されますが、細菌に感染している場合にのみ抗生剤が処方されるそうです。
一方で、肺炎の場合も細菌性の場合は細菌を殺菌する抗生剤を投与する治療法を行ないながら、レントゲン撮影を都度行なって治癒状況を確認するため費用がかかります。
そして、肺炎では夜も眠れないくらい激しい咳が出るので、咳止め薬や気管支拡張薬、解熱剤を処方することは多いようです。
さらに重症化した場合は点滴を行ない、酸素吸入なども行なうため入院治療をすることが多く、治癒するまでには2~3週間かかることが多いそうです。
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インフルエンザで肺炎の合併症を予防する方法は?
インフルエンザそのものへの感染はもちろんのこと、肺炎に感染すると子供の場合は重症化しやすく、入院治療となると長引くので大変ですよね。
そのため、次の予防法をチェックして、万一の場合に備えましょう。
1. インフルエンザワクチンを接種する
インフルエンザワクチンには肺炎への重症化を防ぐ効果はないですが、感染した場合に発病を抑える効果と、発病した場合に合併症を防ぎ、重症化を予防する効果があるそうです。
2. 肺炎球菌ワクチンを接種する
インフルエンザの二次感染による肺炎を引き起こす原因菌で最も多いのが、肺炎球菌によるもので、子供の場合は肺炎球菌で髄膜炎を起こす可能性もあるので、小児型肺炎球菌ワクチンは接種するべく最重要ワクチンの一つだとWHOも推奨しています。
そして、日本では小児型肺炎球菌ワクチンは2013年度から定期接種となったので、必ず受けるようにしましょうね。
3. 安静にし、栄養を摂る
インフルエンザを発症中はもちろん、病み上がりの時期は無理をしないで安静にし、消化に良くてエネルギーとなる食事をできるだけ摂るようにしましょう。
また、脱水症を防ぐために水分は積極的に摂るようにしましょうね。
4. インフルエンザの薬は指示通りに服用する
タミフルやリレンザなど、抗インフルエンザウイルス薬として処方された薬は、使用量が決まっているため、必ず最後まで使い切るようにしましょう。
そして、特に大人では解熱して体が楽になってきたからといって、服用を途中でやめてしまう方が多く、これによって肺炎を引き起こすことも多いため、注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、インフルエンザの合併症で気管支炎や肺炎の症状と対処法について詳しくお伝えしました。
インフルエンザでは子供の場合、重症化しやすく、肺炎球菌やインフルエンザ菌が原因で起こる肺炎や、他の細菌が原因となり起こる気管支炎があるので、熱の出方や咳の特徴など症状の見分け方をお伝えしましたね。
そして、急性気管支炎の場合は自宅で安静にして対症療法を行なうと良いのですが、肺炎の場合は抗生剤の処方を始め、咳止めや気管支拡張薬を処方し、重症の場合は酸素吸入を行ないながら入院治療も行なうとのことでした。
また、このようにインフルエンザは重症化するとつらいので、インフルエンザのワクチンや肺炎球菌のワクチンの摂取、抗インフルエンザウイルス薬は最後まで服用するなどの予防法をお伝えしましたが、合併症はもちろんのこと、そもそも感染しないようしっかり対策する必要があるので、次の記事もチェックしましょう!
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