糖尿病に効く運動の種類と時間帯!禁忌や量の目安などの注意点も
糖尿病になってしまうと必ず行われることになるのが運動療法です。
しかし、どのような運動を行えばよいのかと言われてもピンとこないので、
・食後といった効果的な時間帯やタイミングはあるの?
・運動の種類や量の目安、注意点はあるの?
・運動が禁忌の人はいるの?
・運動は本当に予防や改善の効果や血糖値の変動があるの?
・運動制限がある人や高齢者はどうするの?
・運動後低血糖になるの?
・運動不足の人の血糖はどうなの?
といった疑問点があるのではないでしょうか。
そこで今回は、糖尿病に効く運動の種類と時間帯について、また上記の悩みも説明し、禁忌や量の目安などの注意点についてもご説明いたします。
目次
糖尿病患者が運動をするとどうなるの?
糖尿病患者における運動には、血糖値を低下させる効果と肥満を解消する効果があり、さらには血管合併症などの予防にもつながります。
そして、血糖値を下げる効果はなんと翌日まで持続するのです。
さらに、定期的に続けると筋肉や脂肪などの細胞が持っているブドウ糖や脂肪をエネルギーに変換する能力が向上し、体内にあるインスリンを使わないで済むようになるので、膵臓にかかる負担を低下させ、合併症になる確率を下げることができます。
そのため、高血糖になっている人には基本的に運動が推奨され運動療法が取り入れられているのですね。
逆に、運動を全くしていない運動不足の人は細胞へのブドウ糖の取り込みが促進されないのでインスリン消費量を抑えることがなかなかできず、高血糖状態を改善するのが困難になります。
◇効果的な時間帯は?
運動を行うことで血糖値を下げることができるのはどの時間帯でも同じであるため、どの時間帯であっても一定の効果を得ることができます。
ただ、この血糖値を下げる効果が最も効果的となる時間帯は血糖値がピークとなる食後1~2時間になります。
そのため、この食後1~2時間の血糖値のピークにかぶせるように運動をするとピークが低く抑えられるようになるので、患者の負担がかなり軽減されるため非常に有効と言えます。
逆に、食後3時間後は血糖値が下がっている状態になるので、運動をこの時間帯にしてしまうと下がりすぎが発生して低血糖になってしまうことがあるでしょう。
また、運動療法を始めたばかりの人や運動不足の人が運動をした場合は、血糖値の下がる量が運動をし続けた人よりも少なくなるので低血糖にならないこともあるようです。
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どのような運動がいいの?
糖尿病患者の運動における考え方は運動不足をいかに解消するかが基本となります。
そこで、推奨される運動とはウォーキング・ジョギング・サイクリング・水中ウォーキングなどの有酸素運動とダンベルやチューブを用いた筋力トレーニングです。
また、筋力トレーニングでは息を止めずに行うことになりますが、強い負荷がかかると急激に血圧が上昇することがあるので注意が必要となるでしょう。
◇運動をしていい人と駄目な人
運動は全ての面において良いことばかりではなく、人によって、または、やり方によっては逆効果になることがあるので、運動療法を始める前にメディカルチェックを受けて合併症が隠れていないかといった、運動ができる身体かどうかの確認を行います。
まず、運動をしてはいけない人は不整脈などの心臓疾患がある方・神経障害がある方・副作用などで低血糖が出る方・かなりの高血糖の方・網膜症といった合併症が出ている方になるでしょう。
逆に、運動をしていい人は血糖値のコントロールがうまく行っている方や合併症があっても程度の軽い方です。
◇室内で行うトレーニングについて詳しく!
室内で行うおすすめのトレーニングはスクワットや足あげ運動、壁腕立て伏せや椅子から立ち上がる運動などです。
また、これ以外にも推奨されるトレーニングは非常に豊富に用意されていて、場合によっては動画付きで説明されているので気になる人は確認してみるといいですよ。
◇どの程度やればいいの?
推奨される運動量はウォーキングやジョギングといったやや強い運動の場合、1日に15~60分程度を食後1~2時間以内に、週3~5回するのが運動療法としてはベストと言われています。
そして、なぜ毎日ではないのかというと、運動の効果は翌日まで持続するので毎日続けることが必須ではないからです。
また、運動は15分を境目にエネルギー消費が血糖中心から脂肪中心に切り替わるので、肥満の解消も行いたい方は15分以上は続けるようにしましょう。
◇運動制限がある人や高齢者はどうするの?
高齢者の方々は別の病気を誘発する可能性や心肺機能の問題を抱えている可能性が高いという点もあるので、運動療法を行う前に健康診断を受けて運動ができるかどうか、またできるならどのようなものがいいのかを調べてもらう必要があります。
また、病気によっては一部運動制限がかかっている人もいるでしょう。
そして、そのような方はできる範囲の運動療法を慎重に行っていくようになります。
つまり、運動制限があるからといって動かずにじっとしていては運動不足になってしまうので、激しいものは無理だとしてもできることから行うようになるのです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか?
今回は、糖尿病に効く運動の種類と時間帯について、様々な悩みも説明し、禁忌や量の目安などの注意点についてもご説明いたしました。
糖尿病患者によって運動は血糖値を低下させる効果と肥満の解消の効果があり、さらには血管合併症などの予防にもつながるので、積極的に行う必要があるものということでした。
そして、運動をする場合には1日に15~60分程度を食後1~2時間以内に、週3~5回するのが良いということでしたね。
しかし、運動療法をしてはいけない人もいるので、運動療法を行う前にメディカルチェックは必須ということでした。
最後に、運動療法は糖尿病患者によって基本的に必須なものであるので、積極的にとり入れて継続的に続ける必要のあるものなのですが、運動が嫌いな人にとってはかなりつらいものとなるようです。
ですが、間違いなく効果があるということがデータで示されているので、医療の一環と捉えて食事療法と共に根気強く続けていくようにしてくださいね。
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