糖尿病の血液検査の項目と数値の見方!費用や時間などについても
糖尿病などの病気になっているかどうかを調べる最適な方法が血液検査となります。
ただし、この糖尿病の血液検査は項目が多数あって、結果に対してどのように数値を見たらいいのか、見方がよくわからない人もいるのではないでしょうか。
それ以外にも、
・糖尿病の血液検査における費用はどうなっているのか
・頻度はどの程度なのか
・血液検査ではなく尿検査で終わるものではないのか
・時間はどれくらいかかるのか
・前日に食事をしていいのか
・糖尿病の人は献血していいのか
など気になる点はたくさんありますよね。
そこで今回は、糖尿病の血液検査の項目と数値の見方について、また、費用や時間などについても解説します。
目次
糖尿病の血液検査項目の数値の見方
社会人の方なら定期的に行われている健康診断ですが、異常がなければ中身は特に見ていないので、検査結果の見方はよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
確かに、検査にひっかかっていなければ問題ないとは言えますが、それが全てぎりぎりの値だった場合は「異常なし」となっていたとしても、次の検査を行うまでに改善を行う必要がありますので、項目の見方は把握しておいた方良いでしょう。
まず、糖尿病かどうかを判断している項目は、「糖代謝」に含まれている「空腹時血糖」や「HbA1c」になります。
そして、「空腹時血糖」は検査前夜の夕食後から絶食して、翌日の朝食前の空腹時に検査を行うもので、この部分の値が110mg/dl未満と出ているなら問題なしと診断されます。
しかし、110~126mg/dl未満の場合は糖尿病に準ずる境界型の状態のため生活習慣の改善を示唆されるかブドウ糖負荷試験を行って糖尿病であるのかを確認されることもあります。
また、126mg/dl以上の場合は糖尿病が疑われるので、再検査が行われるか糖尿病と診断され治療を開始することになるでしょう。
次に、「HbA1c」とは赤血球のヘモグロビンAと血液中のブドウ糖とが結合したグリコヘモグロビンと呼ばれるもので、これを調べることで過去1~2ヶ月の血糖値の状態がわかるため空腹時血糖と並んで信頼できる数値と言われています。
ちなみに、正常値は「2014-2015糖尿病治療ガイド」によると、4.6~6.2%と言われていて、HbA1cが6.5%以上の人は糖尿病の疑いがあると診断されます。
また、「尿糖」という項目もありますが、これは現在では予備検査として扱われているようなので、明確な判断基準からは除外しました。
◇尿検査で出る尿糖は糖尿病と関係ないの?
尿糖は、確かに糖尿病の人だと陽性反応が出てくるものではあるのですが、健康な人でも一時的に200g以上のブドウ糖を摂取すると出てくるものでもあるし、運動やストレスによっても陽性反応が出ることもあるのです。
それ以外にも、肝疾患・肥満症・バセドウ病・神経症などで陽性反応が出ることもあるので尿糖が出たからといって100%糖尿病とは限りません。
しかし、血液検査よりも簡単にできるこの検査は、信頼度には多少かけますが糖尿病発見のための予備検査としては現代でも広く使われているようです。
そのため、診断書や健康診断で行われる尿検査の意義が完全に失われたわけではないので、この尿糖で引っかかった場合は、糖尿病かもしれないと考えたほうがいいでしょう。
◇空腹時血糖検査時に食事は絶対とってはいけないの?
空腹時血糖検査を行う場合は検査前夜の夕食後から絶食するのが基本となっているので、検査項目にこの空腹時血糖検査がある場合はあきらめるしかありません。
しかし、「食後2時間血糖」検査の場合は食事をしても問題はないので、通常通りの生活を行うことができます。
また、「食後2時間血糖」の場合は140mg/dl未満なら正常値と判断され、140~200mg/dlは糖尿病に準ずる境界型と診断し、200 mg/dl以上は糖尿病と診断されるでしょう。
つまり、食べていいかどうかは検査内容次第なので、会社から「明日検査があるから食べないでください」と言われた場合は食べないようにするしかないということですね。
◇血液検査の頻度は、時間はどれくらいかかるの?
糖尿病の血液検査は1回目で異常が発見されたとしても、たいていの場合2次検査を行って本当に糖尿病であるのかを確かめることになるようです。
また、医師によっては3回目の検査を別に行うこともあるようなので、数を指定することはできませんが原則として、異常が見つかった場合は1回目を含めて「2回以上」検査を行うことになりますね。
そして、この血液検査にかかる時間は1次検査で済むなら1~2時間ほどかかり、2次検査などに発展した場合はもっと時間がかかってしまうようです。
糖尿病の血液検査はいくらかかるの?
糖尿病の血液検査による料金は医療機関の判断によるものとなっているので、いくらか上下することがありますが、だいたいの目安はHbA1c検査は500円、インスリン分泌検査は1100円、糖負荷試験は2000円程度となっていて、合計で3600円となっています。
ただ、これらは健康保険が適用されるので約1000円となるでしょう。
また、会社や職場が負担した特定健診の場合は無料で行えることもあるので、少しでも料金が気になる場合は特定健診に該当しているかをチェックしてくださいね。
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糖尿病だけど献血とかしていいの?
糖尿病患者の人は条件が満たされている人だった場合は献血をすることができ、その条件とはインスリンや薬物投与をしていないで、網膜症・腎症・神経症といった合併症が無い場合となっています。
つまり、薬物治療をされている人は献血ができないということですね。
というのも、服薬中の人は献血した血液の中に薬の成分が含まれることになり、その成分が輸血された患者に影響を及ぼす可能性があることと、献血する方がベストな健康状態ではないため、採血による健康への影響を避けるために献血ができなくなるのです。
要するに、献血をする人と輸血される人の安全を守るために服薬中の方は対象外になってしまうのですね。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか?
今回は糖尿病の血液検査の項目と数値の見方について、また、費用や時間などについても解説しました。
糖尿病かどうかの見方として大切なのは「空腹時血糖」と「HbA1c」の値で、この部分が正常値に収まっているかどうかが大切になるということでした。
そして、食事は検査内容が「食後2時間血糖」の場合は通常通りすることができて、検査に引っかかった場合でも2回目以降の検査が行われるということでしたね。
また、検査費用は保険が適用されるのでそこまで高いものではありませんが、特定健診に該当していた場合は無料で受けられるということでした。
さらに、糖尿病患者であった場合も特定の条件をクリアしていれば献血をすることができますが、基本的に投薬中の場合はできないということでしたね。
最後に、糖尿病は尿検査よりも血液検査のほうが精度が高いものとなっていますが、尿検査の信用度がないというわけではないので、もし引っかかってしまった場合は糖尿病かもしれないと思って必ず再検査をしてもらうようにしてください。
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