インフルエンザの解熱後の症状や過ごし方の注意点!だるい時など
インフルエンザを発症すると、2~3日は高熱が続くことが多いですが、薬の服用などで徐々に解熱し、体も楽になってきます。
ただし、インフルエンザは解熱後の回復期が最も気をつけなければならない時期なので、過ごし方の注意点や、咳やだるいなどの症状にどのように対処したら良いか気になりますよね。
また、インフルエンザの解熱後はどれくらいで登校して良いのか、感染力はどれくらいあるのかなども知りたいのではないでしょうか。
そこで今回は、インフルエンザの解熱後の症状や過ごし方の注意点について詳しくお伝えしていきます。
目次
インフルエンザの解熱後の過ごし方は?症状など
インフルエンザでは、発症してすぐに38度以上の高熱が現れ、2~3日の間は熱や関節痛など体の痛みが現れるので、解熱する頃には疲れはてていて、熱が下がればもうインフルエンザも治ったのでは?と安易に考えてしまいがちです。
ただし、インフルエンザでは解熱後になって咳が出始めることが多く、これはインフルエンザのウイルスが喉の粘膜に付着し、ダメージを受けたことで咳が出るためとされています。
また、インフルエンザのウイルスと戦ったことで体の免疫力は低下しており、全身がだるく感じるなどの症状が出ることも多いです。
そして、解熱してもウイルスはまだ体の中に残っているため、通常3~7日の間は咳やくしゃみによる飛沫感染の可能性があります。
特に、解熱後2日までは感染力が強いため、子供の場合は学校保健法により「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)」は出席停止扱いとなるため、次の表を参考に、解熱した日は0日目とカウントし、2日目以降に登校させましょう。
また、インフルエンザの解熱後はどのように過ごすのがよいのでしょうか?
熱のぶり返しに気をつける
インフルエンザの熱は、人によっては朝に下がっても夕方またぶり返すということが多いので、一度解熱したからといって安易に考えずに、こまめに熱をはかりましょう。
そして、最低1日は37.5度未満で過ごせれば解熱したといって良いとされています。
ちなみに、これは平熱が36~37度程度を基準にした場合の解熱の目安なので、子供はもちろん、家族の平熱は普段から正確に把握しておくと良いでしょう。
処方された薬は最後まで飲みきる
インフルエンザの薬は5日分処方されることが多いですが、だいたい服用し始めて3日目には解熱してしまうので、その時点で捨ててしまったり服用を忘れてしまう方が多いようです。
ただし、解熱してもインフルエンザウイルスは体内に残っているので、最後まで薬をきちんと飲みきることでウイルスを余すことなく退治するようにしましょう。
そして、薬の服用を途中でやめてしまうことが原因となって、後述するようなインフルエンザによる合併症が起きやすくなるので、注意が必要です。
マスクの着用
インフルエンザのウイルスは発症後3~7日の間は飛沫感染する恐れがあるので、解熱後もしばらくの間は不織布タイプのマスクを着用し、ノーズフィッターをしっかりとフィットさせて顎まですっぽりとくるみ、しっかり保護するようにしましょう。
そして、喉を保護することでウイルスによってダメージを受けた喉を乾燥から守り、つらい咳や気管支炎などの予防にもなるので、オススメです。
手洗い、うがい
雑菌だらけの手で食べ物を触って食べてしまうと、2次感染はもちろん、解熱後でまだ免疫力の弱い体には良くないので、食事前や帰宅後は正しい方法でしっかり手洗いをしましょう。
そこで、正しいやり方としては、
まずはしっかり手を水で濡らし、その後石けんを手で泡立てて、手の甲と手首も忘れずに1分間ほどかけて隅々まで洗いましょう。
そして、うがいの場合も2回に分けて、まずは口の中手前をぐちゅぐちゅ洗ってから、2回目には喉のおくまでガラガラ洗いをすると、十分に汚れなどを除くことができるそうです。
十分な栄養摂取と睡眠
インフルエンザで大幅に低下した免疫力は、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事で回復させる必要があります。
そのため、特に良質なタンパク質とビタミン類を意識して食事を摂ると良く、特にビタミンB1は疲労回復の効果があるのでオススメですよ。
そして、夜22時から2時の間は体の細胞が生まれ変わる時間なので、最低でも0時には就寝し、ターンオーバーを促すようにしましょう。
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インフルエンザの解熱後にかかりやすい合併症は?
インフルエンザの解熱後の回復期に油断していると、次のような合併症にかかる恐れがあるので、症状をチェックしておいて、思い当たるところがあればすぐに病院へ行くようにしましょう。
インフルエンザ脳症やライ症候群
インフルエンザ脳症やライ症候群は、特に乳幼児に多く、インフルエンザの熱を下げようとしてアスピリンなどを使用することが原因となって起こるのではと考えられています。
そして、症状として解熱後のけいれんが現れます。
そのため、けいれんが起こった場合はまずは落ち着かせ、深呼吸をさせてから、衣服の緩められるところはゆったりとさせ、体温計があれば体温を測るようにしましょう。
それから、携帯電話のカメラ機能で動画などを撮っておくとその後の診察で役立つのでできれば撮るようにし、5~10分以上続くようなら救急車を呼んで、治まっていればかかりつけの病院で診断してもらうようにしましょう。
そして、ライ症候群や脳症は、その後も後遺症が残ったり、対応が遅れると最悪の場合死に至ることもあり、重篤な症状なので、十分な注意が必要です。
急性中耳炎
6ヶ月~2歳までの子供がインフルエンザの解熱後によくかかる症状で、インフルエンザ菌や肺炎球菌がきっかけになることが多いそうです。
そして、症状の現れとしては耳垂れや耳の痛みがあるそうなので、子供が耳のあたりを頻繁に触って機嫌が悪いなどあれば、小児科だけでなく耳鼻咽喉科の診察も受けるようにしましょう。
急性鼻炎、急性副鼻腔炎
インフルエンザでは、咳と同じように鼻水も治りかけの頃に始まり、粘り気のある鼻水が生じるので、鼻の中に膿がたまってしまうと、痛みや悪臭のある鼻水に変わって、放置しておくと副鼻腔炎を起こすことがあります。
そして、まれに炎症を起こしたり、目や脳などにまで影響することもあるので、鼻水の匂いはチェックしておきましょう。
急性咽頭炎
前述の通り、インフルエンザではウイルスが喉などの粘膜に付着することが多いので、ダメージを受けた喉で解熱後に痛みが現れることは多く、イガイガとした痛みが生じます。
そして、マスクやうがいといった基本的な対処法も行なっていないと、インフルエンザウイルスや他の細菌への二次感染で、急性気管支炎を起こしたり、もっと悪化すると肺炎を起こすこともあります。
なので、最初はこんこんとした空咳がだんだん粘り気のある痰を含んだ咳に変わってきたら気管支炎を疑い、さらに胸の痛みや夜も眠れないほどの咳が出ているなら肺炎を疑う必要があります。
細菌性結膜炎
細菌性結膜炎は乳幼児や学童期に多く、原因菌がインフルエンザ菌であることが多いそうです。
そして、症状の現れとしては、目の充血や目やにが多いので、インフルエンザの解熱後にこうした症状が出たら眼科を受診して目薬などで治すようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、インフルエンザの解熱後の症状や過ごし方の注意点について詳しくお伝えしました。
インフルエンザの解熱後に咳や倦怠感が現れ全身がダメージを受けているので、熱のぶり返しに気をつけて、薬は最後まで飲みきりしっかりウイルスを退治すると良いのでした。
そして、ウイルスの感染力が高いのは発症から3~7日とされているので、学校への登校は学校保健法に準じて発症から5日、解熱後2日(幼児は3日)の決まりを守り、解熱後しばらくは他の人へうつさないよう手洗いやうがいを徹底しマスクを着用するべきなのでした。
それから、睡眠とビタミンB1など疲労回復に効く栄養を食事で摂取すると良いのですが、こうした解熱後の対策を間違えると中耳炎や細菌性結膜炎から脳症など重篤な合併症を起こすこともあるので、何度もかからないようにインフルエンザ予防についても次の記事をチェックしましょう!
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「インフルエンザに二回かかる人に共通している人の特徴と予防法」についての記事はコチラ!?
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