溶連菌で頭痛や吐き気が治らない理由と対処法!子供の場合も!
溶連菌感染症は大人から子供まで広い世代に見られ、発熱や喉の痛み、頭痛などの症状が出る病気です。
しかし、溶連菌にかかった後にいつまでも頭痛が治らない場合や、吐き気などが続く場合があり、特にお子さんにこのような症状が起こると親御さんは不安になりますよね。
そのうえ、こういった症状を放置しておくと、さらに悪化してしまい、入院が必要になったりすることがあるので注意が必要です。
ですので、今回は溶連菌で頭痛や吐き気が続くその原因や、その対処法などについてご紹介します。
目次
溶連菌感染症ってどんな病気?
溶連菌感染症とは、化膿レンサ球菌によって起こる感染症で、子供から大人までかかることがある病気です。
中でも、喉や扁桃腺に炎症が起きる急性咽頭炎や急性扁桃炎が多く、これは体にさまざまな症状をもたらします。
まず初めに、この溶連菌感染症の症状や治療法についてをご紹介します。
1:溶連菌感染症の症状
溶連菌による急性咽頭炎や急性扁桃炎では、発熱と喉の痛みという主となる症状の他に、頭痛・吐き気・腹痛などの症状も人によって出てきます。
また、喉が真っ赤になる、扁桃腺が腫れて時に膿のようなものが付着する、首のリンパ節が腫れるなども、溶連菌による急性咽頭炎や急性扁桃炎でよく見られる症状です。
一方、これとは別に子供の場合にはまれに猩紅熱(しょうこうねつ)と呼ばれる、菌が出す毒素によって起こる症状があります。
猩紅熱でも発熱や頭痛、喉の痛みといった症状が出ますが、全身に赤い発疹が出たり、舌が真っ赤に腫れるイチゴ舌と呼ばれる症状が出ます。
2:溶連菌感染症の治療
溶連菌感染症は細菌による感染症ですので、病院で検査をして溶連菌に感染しているとわかれば必ず抗生物質を処方されます。
その他に熱を下げて喉の痛みを和らげるための解熱鎮痛薬や、胃腸を荒らさないようにするための薬などが処方されるのが一般的のようです。
また、後ほど詳しくご紹介しますが、合併症にかかっていないかを確認するために、病気になってから一定期間で何回か尿検査をすることを勧められる場合があります。
溶連菌で頭痛や吐き気が治らないのはどうして?
溶連菌にかかった後、頭痛や吐き気がいつまでも治らないという時には、いくつかの原因が考えられます。
そんな時に、そのうち治るだろうと放置してしまうと厄介な合併症を発症して、完治するまでに長い時間がかかることがあるので注意が必要です。
そこで次からは、溶連菌に感染した時に頭痛や吐き気が治らない原因や、対処法についてをご紹介します。
1:抗生物質を正しく飲まないと治らない!?
溶連菌に感染した時には、病院で数日間分の抗生物質が処方されますが、これを症状がなくなったからと自己判断でやめてしまったりすると、症状が長引く原因になります。
というのも、熱や喉の痛みが治まったからといって溶連菌が体の中から全て消えたわけではなく、完全に除菌するにはそこからさらに数日を要するからです。
言い換えると、除菌しそこねた菌によってまだ溶連菌感染症が続いており、それによって頭痛や吐き気などの症状が出ている可能性があります。
さらに、いつまでも体に菌が残っていると重い合併症につながってしまう場合があるので、早急に対処することが大切です。
ですので、抗生物質は出された日数分だけ用法・用量を守って飲み切ること、そしてもし中断してしまったならば抗生物質を処方してもらった医師に事情を話して薬を変えてもらうなどといったことが必要になります。
2:長引く頭痛や吐き気は溶連菌の合併症かも!?
溶連菌感染症の合併症にはいくつかの種類がありますが、頭痛や吐き気が出るものにはリウマチ熱や急性糸球体腎炎などが挙げられます。
リウマチ熱は溶連菌に感染してから1~3週間後に発症し、心臓の弁や筋肉などに炎症が起こる病気で、発熱や腹痛・頭痛・胸痛・食欲不振などが見られます。
また、急性糸球体腎炎は、溶連菌に感染してから2~4週間後に全身倦怠感や頭痛・吐き気・嘔吐・下痢や便秘といった症状が見られ、腎臓が炎症を起こしてしまう病気です。
ちなみに、溶連菌の治療の際に尿検査をすることがあるとお話しましたが、それはこの急性糸球体腎炎にかかっていないかを確かめるためのものです。
どちらの病気も絶対安静や食事制限などが必要となり、治療が大変になりますので、こういった症状に心当たりがある場合には必ず病院で医師の診察を受けるようにしましょう。
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溶連菌にかかった子供で頭痛や吐き気が治らない時に考えられる他の理由!
溶連菌にかかってしまったお子さんの症状がいつまでも治らない時には、親御さんはとても心配になってしまいますよね。
また、小さなお子さんは病院を怖がったり、薬を飲むのを嫌がることが多く、きちんとケアしてあげるのにかなり苦労してしまうこともあるでしょう。
それでは、最後にお子さんの頭痛や吐き気が長引く場合の原因や、薬を嫌がる時の対処法などについてをご紹介します。
1:やはり原因は薬なの?
お子さんの場合ですと、吐き出してしまったりすることで薬がきちんと体に吸収されず、効果が弱まっている場合があります。
ですので、飲ませた直後などで明らかに全部吐き出してしまったと考えられる場合には、もう一度同じ量を飲ませ、薬が足りなくなったら病院で追加の薬を処方してもらった方がいいでしょう。
また、抗生物質が一番大事だからと、これだけをなんとか飲ませているといった場合には、抗生物質の副作用によって胃のむかつきや下痢が起こる場合があります。
この場合にも、病院に相談して子供でも飲みやすい薬に変えてもらったりすることが必要になります。
2:薬を嫌がる子への対処法はコチラ!
病気は辛いけれど、薬を飲むのは嫌がるという子は多いようですので、そんな時には次の対処法を試してみてください。
・専用の服薬補助ゼリーやオブラートなどでコーティングする
・子供が好きなジュースやゼリー・練乳やジャムなどでカモフラージュする
・少量の水で溶いてペースト状にし、頬の内側に塗り付けてからすぐにお茶などを飲ませる
このようにさまざまな方法がありますが、「子供の好きなものでカモフラージュする」「薬の苦味などを感じさせないようにする」という点が大切です。
お子さんによって気に入る方法があると思いますので、試行錯誤しながらお気に入りの方法を探してあげてくださいね。
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まとめ
いかがでしたか。
溶連菌感染症で頭痛や吐き気が治らないのは、まだ体の中から菌が完全には消えていないことが理由だと考えられます。
そして、体内に溶連菌が残ったままでいると、心臓や腎臓に炎症を起こす重い合併症を起こすことがあるので注意しなければなりません。
ですが、これは病院で処方された抗生物質を途中でやめずに全部飲み切ることで対処することができます。
もし、途中でやめてしまった場合や、頭痛や吐き気が数週間に渡って治らないという場合には必ず医療機関を受診し、正しい対処をするようにしてくださいね。
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