溶連菌で関節痛や腰痛の時の対処法と注意点!首が痛い時も!
溶連菌とは、5歳をピークに15歳くらいまでの子供が感染しやすい細菌で、激しい喉の痛みや高熱や舌への症状が特徴的です。
そして、高熱と共に関節痛が生じる場合があり、特に大人が溶連菌にかかった時に多いのですが、具体的にどのような痛みが現れるのでしょうか?
また、溶連菌で首が痛い時や腰痛などの対処法や注意点についても気になりますよね。
そこで今回は、溶連菌で関節痛や腰痛の時の対処法と注意点や、首が痛い時についても詳しくお伝えしていきます。
目次
溶連菌で生じる関節痛や腰痛が現れるのはいつ?対処法も
溶連菌は、5歳から15歳くらいまでの子供が冬の時期に感染しやすい細菌ですが、潜伏期間が2日から1週間程度あり、感染力も強いので大人は注意が必要です。
そして、溶連菌に感染した子供が家庭にいる場合、兄弟への感染率は25%~50%で、大人へは20%~30%ほどもあるそうです。
それから、溶連菌による感染症の症状では、激しいのどの痛みや、38℃~39℃以上の高熱が特徴的です。
さらに、細菌への感染が原因で舌の表面が白くなり、治療を行っていないと白い舌が消え、発熱から2日ほどで紅いプツプツとした「いちご舌」と呼ばれる発疹が現れます。
そして、大人の感染者の場合は、感染から1日もしないうちに喉の痛みがひどくなり、吐き気や頭痛や腹痛や関節痛を発症することが多いです。
ちなみに、溶連菌の関節痛は、ギシギシと痛むような圧迫感があり、運動すると関節に痛みが走ることもあるそうです。
これに加えて、紅く細かい発疹が首や胸や手足のあたりに、痛みやかゆみを伴って現れているのならば、溶連菌への感染の可能性が高くなります。
こうした症状の順番や、現れるタイミングは個人差がありますが、平均的には前述の通りで、発症から3日以内の急性期の間は特に感染力が強いとされています。
そのため、原因不明の高熱や激しい体の痛みや、白い舌の症状を確認したら、できるだけ早く病院を受診し、溶連菌の検査を行うと感染の有無が明らかになります。
そして、病院では溶連菌に効く抗生剤に加えて、発熱やのどの痛み、関節痛に効くアスピリンなどの対症薬を処方してくれるので、これらを服用すれば1週間ほどで症状は緩和されます。
首の痛みがあるなら、リウマチ熱との合併の可能性も?!
大人が溶連菌に感染すると比較的症状は軽く、急性期も短期間で終わることが多いようです。
一方で、子供の場合は抗生剤を飲まないと体の中の溶連菌を完全に退治することができず、きちんと抗生剤を服用しても、他の病気との合併症を起こす危険性があります。
そして、その1つがリウマチ熱といって、溶連菌によるのどの感染症に合併して起こる炎症反応で、溶連菌感染症が完治してから1~4週間後に現れるとされています。
それから、リウマチ熱にかかると次の症状が現れます。
1) 初期症状
・発熱
・移動性関節痛や腰痛
2)中期以降の症状
・心臓の炎症によって生じる胸の痛みや動悸
・けいれんのような不随意運動
・発疹
・倦怠感や食欲の低下
・小結節(非がん性の腫瘍やしこり)
そして、上記の症状は人によって一部しかかからないこともありますが、共通して見られるのが肩や肘、膝や足首、首、腰などの痛みです。
それから、その部位は痛みを伴い、腫れは目立たないとされていますが、昨日は肩が痛かったのに今日は膝が痛いといったように変動するので移動性関節痛と言います。
溶連菌の体の痛みの対処法や注意点はコチラ!
病院でリウマチ熱と診断された場合には、次のような薬を処方して対処します。
・溶連菌にも使われるペニシリン系の抗生剤を長期間使用
・関節炎には非ステロイド性消炎鎮痛薬を使用
・心臓の炎症を起こしている場合は、ステロイド薬を使用
・不随運動には抗けいれん薬をを使用
こうした治療により、関節炎は1ヶ月程度で回復しますが、心臓の炎症を起こしている場合は絶対安静が基本で、治療も長期で入院して行うことが多いようです。
また、一度リウマチ熱にかかると、再発を防ぐためにペニシリンなどを数年間、または成人するまで長期にわたって服用する必要があります。
それから、心臓弁膜症になった場合は、常に感染症の心内膜炎に注意し、一生薬の服用が必要になることが多いとされています。
そのため、少しでも溶連菌への感染の疑いがある場合はすぐに病院で検査を受け、できるだけ早く抗生剤の使用を開始し、必ず処方された薬は飲みきるようにしましょう。
ただし、症状が回復し、溶連菌の抗生剤の服用が終わった後も、体はダメージを受けて疲弊している状態で、じんましんなども起こしやすい状態にあります。
よって、症状回復後もしばらくは無理して外出や外食などをせずに、自宅で安静にしながら十分に栄養や睡眠をとって、体の回復に注力すると良いでしょう。
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溶連菌感染で筋肉痛を発症したら要注意!
また、溶連菌感染症になって筋肉痛になる場合もあり、次の2つのパターンが考えられます。
1) 溶連菌ののどの痛みによって、風邪やインフルエンザの細菌やウイルスに感染し、別の症状を併発している
風邪については、ウイルスが200種類以上あるため、根本的な治療薬はないとされていますが、インフルエンザは検査を行えば感染の有無がはっきりします。
そのため、溶連菌の検査で病院へ行った際、筋肉痛の症状を伝えて、医師と相談し、もし風邪やインフルエンザなら指定された方法で対処すると良いでしょう。
2) 劇症型溶連菌感染症
のどに感染した溶連菌が血中に入ったり、手足の傷口から菌が感染して劇症型感染症へと合併します。
そして、手足の痛み、腫れ、発熱、血圧低下などが現れ、発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的なのが特徴です。
そして、発病後数十時間以内には急性腎不全や、多臓器不全を引き起こし、ショック状態で30%もの人が亡くなることから「人食いバクテリア」と呼ばれています。
なので、溶連菌感染症を発症してから10日~4週間以内に、手足の炎症の傷が化膿して発熱するようなことがあれば、すぐに病院を受診するようにしましょう。
このように、リウマチ熱だけでなく溶連菌は様々な病気と合併し、中には命を落とす危険性もあるので、身近な細菌ではありますが十分注意することが重要です。
そして、風邪やインフルエンザなどと見間違えないように、自己判断することなく病院を受診して、適切な対処を行うことによってできるだけ早い回復を目指しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、溶連菌で関節痛や腰痛の時の対処法と注意点や、首が痛い時についても詳しくお伝えしました。
まず、溶連菌で関節痛は、大人が感染した場合の症状に多く、ギシギシと痛むような圧迫感があり、運動すると痛みが走るので、できるだけ早く病院で検査を行い、抗生剤やその他の症状を和らげる薬を服用して治すのでした。
ただし、子供の場合は溶連菌感染症の発症から1ヶ月以内にリウマチ熱を発症し、痛みが首や肩、肘や腰へとうつる移動性関節炎が特徴の症状が現れるので、病院での治療をしますが、その後も後遺症が残り薬の服用を続けることが多いのでしたね。
また、溶連菌が手足の傷口や血中に入り込むと劇症型溶連菌感染症にかかり、発症後数十時間以内にはショック状態になり、30%の方が死に至る怖い病気でしたね。
溶連菌は身近な細菌ですが、正しい治療法で完全に体から撃退し、再発や合併を防ぐようにしましょう!
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