食中毒の下痢の期間と下痢止め使用時の注意点!下痢のみもある?

画像1食中毒の主な症状には嘔吐や腹痛や下痢などがありますが、下痢の症状はどれくらいの期間続くのでしょうか?

また、食中毒の症状で下痢のみの場合や、タイプによっては便の様子も異なるため、症状の違いも知っておきたいですよね。

そして、食中毒で下痢が辛いとき、下痢止めを使っても良いのかなども気になりますよね。

そこで今回は、食中毒の下痢の期間と下痢止め使用時の注意点や、下痢のみの場合について詳しくお伝えしていきます。

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食中毒の下痢の期間について!

食中毒とは、食品に混入した細菌や化学物質や毒素などによって起こる健康被害のことで、微生物による食中毒が発見件数の約7割を占めています。

そして、一般的に食中毒の原因となる細菌などは高温多湿の環境を好むので、夏に多く起こりますが、タイプによっては冬に起こることもあります。

それから、食中毒を起こしやすい食品としては、生鮮食品の肉類や魚介類や卵などで、とくに加熱していない料理に多く見られるそうです。

また、食中毒の原因となる細菌や食品にはさまざまな種類があり、それぞれの特性によって次の3つに分類されるので、しっかりチェックしておきましょう。

1) 感染型

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カンピロバクター…肉類や牛乳、飲料水など

腸炎ビブリオ…海水に済む魚介類が原因で、生で食べる刺身や寿司に多い

サルモネラ…鶏肉や牛肉のたたき、牛のレバー刺、卵、およびその加工品など

感染型は、食品に細菌がついている場合に食中毒が起こるので、口に含んだだけで感染してしまいます。

2) 感染型(生体内毒素型)

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腸管出血性大腸菌(O157など)…牛肉やハンバーガー、サンドイッチ、サラダなど

セレウス菌…牛肉や豚肉、鶏肉やその加工品など

ウェルシュ菌…加熱調理された後、長時間放置された料理(シチューなど)に発生

感染型(生体内毒素型)は、食品を食べた後に体の中で毒素が作られてしまうことにより発生する食中毒です。

3) 毒素型(食品内毒素型)

ボツリヌス菌…酸素のあるところでは増殖できないため、瓶詰めされた缶詰や真空パック入りの食品などに発生

セレウス菌…チャーハン、ピラフ、おにぎり、仕出し弁当など

ブドウ球菌…人の手指を介して感染するため、おにぎりやすしや和菓子などに多い

毒素型は、食品内で細菌が産出した毒素を摂取することで起こる食中毒です。

そして、食品に付着した細菌は、人の消化器官内で増殖して食中毒が発生しますが、調理器具や調理をする人の手指などを介して2次感染するケースも多いそうです。

また、食中毒の潜伏期間はタイプによって30分から8日までと幅広いので、気づかぬうちに感染してしまっている可能性もありますね。

それから、食中毒に感染してから現れる症状の特徴や回復期間も、次のようにタイプによって異なります。

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サルモネラ菌…水っぽい下痢が現れ、38℃~40℃の発熱や脱力感や倦怠感が特徴で、2~3日から数日間症状が続くとされています。

カンピロバクター…腹痛や下痢や40℃の高熱が現れ、嘔吐を繰り返し、4~5日程度症状が続くとされています。

0157…腹痛や下痢や、38℃~40℃の発熱が現れ、嘔吐や頭痛が2~3日程度続き、血の混じった便が出ます。

腸炎ビブリオ…激しい腹痛や下痢、発熱、吐き気、嘔吐が現れ、4~5日程度続きますが、熱は39℃以下になる場合が多いです。

ウェルシュ菌…腹痛や下痢や嘔吐が現れ、発熱することは少なく、1~2日程度で回復するとされています。

セレウス…嘔吐型と下痢型に分かれ、1~2日くらいで回復します。

黄色ブドウ球菌…激しい腹痛や頭痛、下痢が現れますが発熱は少なく、1日で回復することが多いです。

ポツリヌス菌…吐き気や嘔吐、視力障害、言語障害、呼吸困難など重度の症状が現れ、1~2日程度で回復するとされています。

ノロウイルス…激しい吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、38℃以下の微熱が現れ、3日程度で回復するとされています。

このように、タイプによって便のタイプや下痢の期間も異なり、特にサルモネラ菌の水っぽい便やO157の血の混じった便が特徴的ですね。

ただし、感染して症状が重く辛いときに、自分自身で原因の細菌やウイルスを把握するのは大変なので、病院を受診し検査してもらってから、自宅で自然治癒を待ちましょう。

そして、回復までの期間を目安に、便が通常の姿まで戻れば菌が完全に排出されたことの現れと言えるので、通常の暮らしに戻ることができます。

しかし、ボツリヌス菌など重症化しやすいタイプの食中毒は入院治療が必要になったり、他の細菌でも水分補給が困難な場合は、無理をせず病院で点滴投与してもらいましょう。

下痢止めは使ってもいい?下痢のみの食中毒もある?

食中毒のほとんどは下痢が少なくとも1日以上は続くことが多いのでつらいですが、下痢止めの使用はオススメできません。

なぜかというと、下痢止めには腸の動きを抑制する成分が入っているため、腸内に有害な毒素を閉じ込めることで、症状をかえって悪化させることがあるからです。

そのため、市販薬でも手に入りやすい正露丸などの下痢止めは、食中毒の場合は使用を控えるようにしましょう。

そして、もし市販薬で対処をするのであれば、胃腸の調子を整え、腸内の悪玉菌を抑えて善玉菌を助ける成分が配合されている整腸剤の使用がオススメです。

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また、食中毒で下痢のみの場合は、ボツリヌス菌や黄色ブドウ球菌などの毒素型の菌による食中毒が多く、発熱はあまりなく、熱が出ても微熱で済むことが多いようです。

また、牛肉や豚肉など肉類やその加工品で感染するセレウス菌による症状は下痢型と嘔吐型に分かれ、日本ではほとんどが嘔吐型ですが、時々下痢型も見られます。

それから、大人は子供の頃に基本的なウイルスや菌への免疫がついている場合が多いので、こうした下痢のみの症状は子供よりも大人がかかることが多いようです。

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脱水症状に注意!食中毒の時の水分補給にはコレ!

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食中毒で下痢や嘔吐が続くと、体から水分が大量に失われて、脱水症状の危険性があるので、水分補給はこまめに行うようにしましょう。

そして、食中毒の時は体を冷やさないことも大切な対処法のため、冷たい水やスポーツドリンクや、カフェインを多く含むアイスコーヒーなどもオススメできません。

それから、生姜などがたくさん入った飲み物も腸内環境へ刺激が強すぎるので、控えるようにしましょう。

そのため、食中毒の時はお白湯や温かいほうじ茶などが最も適しており、梅干しを加えてお茶漬けにするととりやすく、塩分も適度に補給できるので脱水症状を予防できます。

ただし、高熱が続き体力を消耗して、水分を摂ることもできない場合は注意が必要です。

そして、赤ちゃんや高齢者など症状を伝えるのが難しい場合の患者は、ぐったりして意識が朦朧としていないか看病する側がチェックし、危ない場合は病院を受診しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、食中毒の下痢の期間と下痢止め使用時の注意点や、下痢のみの場合について詳しくお伝えしました。

まず、食中毒の下痢の期間は原因によって異なり、1日から8日まで様々で、便もサルモネラ菌だと水っぽく、O157だと血が混じることなどがありますが、個人で判断せず病院で検査をすると安全とのことでした。

また、下痢止めは、便から菌を排出しようとする働きを押さえ込んでしまい悪化するので使用しない方がよく、代わりに腸内環境を整える整腸剤がオススメなのでしたね。

そして、下痢のみの場合は毒素型の菌による食中毒か、セレウス菌により、時々下痢や嘔吐のみの下痢型が現れるのでした。

下痢が続くと脱水症状の危険性があるので、冷たい飲み物は避けて温かいほうじ茶と梅干しなどをこまめにとり、危険な状態に陥ったらすぐに病院で処置してもらいましょう!

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