皮膚の再生に良い食べ物や早める栄養素!期間や周期と仕組みも
傷や火傷、日焼けの後、ニキビ跡、アトピーのかゆみなど、皮膚がダメージを受けた後はある食べ物を食べると皮膚の再生がしやすくなるそうです。
なので、皮膚の再生に良い食べ物や早める栄養素でビタミンなどやサプリ、治療で軟膏などの薬について知りたいのではないでしょうか。
それから、皮膚の再生に必要な時間や期間、周期の仕組み、皮膚再生しない場合についても気になりますよね。
そこで今回は、皮膚の再生に良い食べ物や早める栄養素、また、期間や周期と仕組みなどについても詳しくお伝えしていきます。
皮膚の再生の仕組みとは?期間や周期などについても
一般的に皮膚の再生のことはターンオーバーと言われ、2~4週間で表皮はターンオーバーして、新しい皮膚へと生まれ変わるとされています。
しかし、火傷の場合はその重症度によって異なるとされており、だいたい次のような期間を要するとされています。
出典:キラッと。HP
それから、皮膚は3層構造になっていて表皮、真皮、皮下組織の3つから成り立っていて、そのうち最も外側の層にあるのが表皮であり、絶えず新しい細胞が作られています。
そして、成長しながら上へ上へと移動していき、表面まで移動した細胞は、やがて垢となってぼろぼろと剥がれ落ちながら、皮膚は再生を繰り返すとされています。
こうした皮膚に傷ができると、再生は次のようなステップで行なわれています。
・ STEP1
傷に血小板が集まり、活性化されて凝集して止血が起こり、傷口が細菌などに感染するのを防ぐために白血球やマクロファージが組織内へ入り込んでいきます。
このとき、傷口が赤く腫れて痛んだり、熱を持つ炎症と言われる症状が現れます。
・ STEP2
傷口の片縁にある表皮細胞は盛んに分裂し、新しい表皮が露出した真皮を覆い始め、浅い傷ですと毛穴からも表皮が分裂し始めて傷を覆います。
ここでは血管の新生が行なわれ、傷の修復役である線維芽細胞などが集まって肉芽が形成されます。
・ STEP3
成熟期に入り傷口がふさがれると、肉芽は修復し、線維芽細胞から作られたコラーゲンを主体とした白い傷跡になり、やがて傷は再生され、4ヶ月~1年ほどかけて目立たなくなります。
このように、傷の再生は血小板、白血球、マクロファージ、表皮細胞など、様々な細胞の働きかけで行なわれていますが、傷の状態が皮膚全層の欠損を起こす程深いものである場合は、自然治癒が難しいため、人為的な手術が必要になる場合もあります。
そして、傷が化膿した場合も、放置していると悪化して、重篤な症状になる可能性があるため、自然治癒が難しい傷の場合は、できるだけ早く病院を受診する必要があります。
それから、病院では形成外科や外科、皮膚科などを受診すると、傷に入り込んだ細菌を退治するための抗生剤などの薬や、傷口に塗る軟膏薬を処方されるため、医師の指示に従って指定された量の薬を飲みきるようにしましょう。
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皮膚の再生に良い食べ物や早める栄養素!治療法も
アトピーのかゆみで掻いてしまった後や、虫さされの後、転んだときの傷、日焼けで受けたダメージなど、皮膚は日常のあらゆるシーンで傷つきがちです。
でも、きれいな素肌を保つために、できるだけ早めに皮膚を再生させたいものなので、病院での治療期間中や、自宅で自然治癒を試みる場合のどちらであっても、食生活の改善を心がけることで傷の治りを良くすることができます。
そこで、傷を修復する細胞の働きを助ける次のような食品や栄養素を意識して食事の中で摂るようにしましょう。
・ 体を作るタンパク質
肉や皮膚などを作るのに欠かせない栄養素「タンパク質」は、植物性タンパク質が大豆や納豆、豆腐などに、動物性タンパク質が牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類に豊富に含まれているので、できるだけ良質なものを積極的に摂るようにしましょう。
・ 新陳代謝を促す亜鉛
タンパク質を摂って細胞を増やした後、今度は細胞分裂を活発にする働きをもつ栄養素を摂る必要があるのですが、その際に有効なのが牡蠣、あさり、蟹、胡麻、豚レバー、牛もも肉、卵、大豆、玄米などに含まれる亜鉛です。
そして、亜鉛は皮膚の再生を活発にするだけでなく、皮膚に含まれているケラチンの生成も促すので、皮膚を強化する働きもあることが分かっています。
・ 亜鉛の吸収を助けるクエン酸とビタミンC
亜鉛を意識して摂取していても、亜鉛が体内でうまく働けていなければ細胞の分裂は活発化されないので、そこで助けになるのがクエン酸とビタミンCです。
これらの栄養素は亜鉛の吸収率をアップさせ、亜鉛と一緒に摂取すると亜鉛が効率よく働けるようになることが分かっています。
こうしたクエン酸やビタミンCは、レモン、みかん、柑橘類、梅干し、キウイフルーツ、パイナップルなどに多く含まれているので、亜鉛を含む食事を摂った後に、デザートとして果物を食べるのも効果的です。
・ 皮膚や粘膜を作るビタミンB群
傷の修復効果を高めるのに必要な成分は亜鉛ですが、この作用が働くまでに傷が悪化することがないよう阻止してくれるのがビタミンB群と言われています。
そして、ビタミンB群にはビタミンB2、B6、B12、そしてナイアシンなどがあり、皮膚や粘膜を健康にする働きがあり、皮膚や粘膜の炎症が緩和され、傷の治りを早める効果があります。
こうした栄養素を摂取する上でオススメなのがレバーで、レバーにはビタミンB2、B6、B12、そしてナイアシンのすべてが含まれており、安価で、容易に入手できるところも魅力的ですね。
ただ、レバーが苦手であれば、ビタミンB2は卵、納豆、胡麻に、ビタミンB6はバナナ、赤ピーマン、ビタミンB12は牡蠣、のり、ナイアシンは鯖、イワシ、落花生に含まれているので、意識して摂るようにしてみましょう。
・ 細胞を酸化から守るビタミンE
細胞の酸化は老化を招くことで知られており、シワやシミなどもこうした酸化によって起こるとされています。
そして、過酸化脂質と呼ばれるものが発生し、細胞を脆くし、傷の治りを遅くしてしまうので、かぼちゃ、ほうれん草、バジル、モロヘイヤ、アボカド、落花生などのビタミンEを含んだ食品を積極的に摂取にしましょう。
・ 皮膚の大事な構成要素であるアミノ酸
皮膚を構成している主成分はタンパク質ですが、この成分は体内に取り込まれるとアミノ酸に分解され、体の各部位に運ばれるとされています。
そして、運ばれた場所でふさわしい組織に構成し直されるのですが、肌になることを割り当てられたアミノ酸はそのように配列され、肌組織となるのです。
なので、もちろんタンパク質そのものを摂取することも大切ですが、アミノ酸を摂取することで体内で分解される過程が省かれるため、効率よく肌組織を作ることができるので、アミノ酸そのものを摂ることも良いのです。
こうしたアミノ酸はアスパラガスや鰹節、肉類に多く含まれているので、これらを食べることで失われた肌細胞の復元を促し、美しい肌を保つことができます。
以上のように、傷の治りを促す食材は決して特別なものではないので、バランスの良い食事を心がけていれば自然と傷の治りは促されていくことが分かります。
逆に、ファーストフードやお菓子などを食べると、亜鉛などの栄養素の吸収が阻害され、皮膚の再生が活発化しないため、傷の治りが悪くなってしまいます。
なので、きれいな素肌を保つためにも、ジャンクな食事はほどほどにし、できるだけ栄養バランスの良い食事を意識してみるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、皮膚の再生に良い食べ物や早める栄養素、また、期間や周期と仕組みなどについても詳しくお伝えしました。
皮膚の再生は、平均的にいって1ヶ月ほどで古い細胞が剥がれ落ち、新しい皮膚へと生まれ変わるのですが、傷や火傷を負った場合は、その度合いによって期間が異なり、お伝えしたように傷口の炎症、細胞の活性化、成熟期と3ステップを経て傷が再生するとされています。
こうした傷の再生には様々な細胞が関わっているため、これらの働きを活発にするため、タンパク質、亜鉛、クエン酸やビタミンC、ビタミンB群、ビタミンE、アミノ酸を積極的に摂ると良いのでそれらが含まれている食材やそれぞれの働きをお伝えしました。
逆に、ファーストフードなどは傷の治りを遅くしてしまうため、ほどほどにし、栄養バランスの摂れた食生活を心がけてきれいな素肌を保つようにしましょうね。
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