便秘の種類とチェックの仕方!タイプ別の対処法と薬の注意点も
一口に便秘と言っても、突然便秘になるタイプから、徐々に便秘になって慢性化してしまうタイプまで種類は様々ですよね。
そのため、便秘で悩んでいる方は、自分のタイプはどの種類に当てはまるのか、チェックの仕方を知っておきたいのではないでしょうか?
また、便秘のタイプ別の対処法や薬の注意点についても気になりますよね。
そこで今回は、便秘の種類とチェックの仕方や、タイプ別の対処法と薬の注意点についても詳しくお伝えしていきます。
目次
あなたの便秘のタイプをチェックしよう!解消法や薬についても
便秘には、大きく分けて突然便秘になる「急性便秘」と徐々に便秘が進行し、慢性化する「慢性便秘」の2つに分類されるそうです。
そして、急性と慢性の中でもさらに2タイプずつに分かれるので、次の4つのタイプから自分の体質が当てはまる便秘のタイプをチェックし、それぞれの対処法も合わせて見ていきましょう。
1、 急性便秘
・一過性便秘
一過性便秘は、生活環境の変化などが原因で起きる一時的な便秘で、ダイエットを始めて食事の内容が変わった、旅行に行った、通学や就職で生活環境が変わったなど、普段と生活リズムが変わった時になりやすいタイプをさします。
なので、今までは便秘じゃなかったのに、急に便秘になった場合はその原因を考えてみましょう。
そして、このタイプの便秘はお腹が張る程度であまり苦痛は伴わず、原因が取り除かれれば自然に治るそうですが、早めに対処しなければ慢性化する元になるので注意しましょう。
・器質性便秘
急性便秘で、病気が原因のものが器質性便秘です。
そして、急性の場合は腸捻転や腸閉塞などの病気が考えられ、激しい頭痛や嘔吐を伴う場合が多いので、至急専門の医者へかかってください。
それから症状には、
・経験したことのない痛みや違和感を感じる
・生活習慣などの変化に関わらず突然便秘になった
・形状が極端に細長いものや、厚みのない平たい便が出るようになった
・便だけでなく、血や粘液も出る
・激しい頭痛や嘔吐がある
などがあるので、心当たりがないかチェックしてみてくださいね。
2、 慢性便秘
・機能性便秘
腸の機能が低下したために起きる機能性便秘は最も多く見られる便秘のタイプで、腹部膨張感や倦怠感など、病気ではないけれど毎日体に不快感を与えるのがこの便秘です。
そして、機能性便秘にはさらに、弛緩性便秘、直腸性便秘、けいれん性便秘(過敏性腸症候群)の3つのタイプに分かれるので、自分はどのタイプに当てはまるかチェックしてみましょう。
・機能性便秘のセルフチェック
TYPE A~Cの3つの中で、思い当たる点が最も多いタイプはどれかチェックしてみましょう。
・タイプA
1、 運動不足で疲れやすい
2、 便が残っているような残便感がある
3、 体がだるく、肩こりや頭痛・冷えを感じる
4、 頻繁にダイエットをしている
・タイプB
1、 便秘解消のために浣腸や便秘薬をよく使う
2、 便が硬く、排便時に肛門が痛むこともある
3、 便意があるのに、我慢することが多い
4、 水分をあまり摂らない
・タイプC
1、 便秘だけでなく下痢になることがあり、下痢が慢性的に続くこともある
2、 性格はまじめで几帳面な方だ
3、 食後にお腹が痛むことがある
4、 便秘の時は鹿の糞のような丸くて固い便が出る
・タイプAが最も多かった…弛緩性便秘
タイプAが最も当てはまった人は、弛緩性便秘と言って、腸全体の動きが悪く、便を送り出せない便秘です。
そして、これは高齢者や虚弱体質、内臓を支える筋力が弱いため、内臓が下垂している人、多産のために腹筋が弛緩している人などに多いそうです。
それから、ダイエットで食事の量を減らしているために食物繊維が不足している人にもこのタイプの便秘が多いようで、お腹の張り、残便感、食欲の低下、肩こり、冷え、倦怠感などの様々な症状が現れます。
そのため、腸のぜん動運動を促すのが解決のポイントで、食事は食物繊維たっぷりのものを心がけ、お腹や腰のマッサージをしたり、朝起きたら白湯や炭酸水を飲むようにすると腸に良い刺激となって効果的だそうです。
・タイプBが最も多かった…直腸性便秘
タイプBは直腸性便秘といって、便がたまっているのに感じなくなってしまっている症状で、排便を我慢し続けるとそれによって直腸の神経が鈍くなり、便意を感じにくくなることから起きるとされています。
その結果、大腸のぜん動運動も起きにくくなり、排便が困難になって、長い間腸に留まった便からどんどん水分が失われて、固くカチカチの便になってますます出づらくなります。
こうした症状にたまりかねて、刺激性の便秘薬や浣腸を長期運用していると、ますます直腸が鈍感になってしまって悪循環に陥るそうです。
なので、薬はむやみに使わずに、まずは便の量を増やすために食物繊維を多く摂るようにし、便を柔らかくするために水分をたくさん摂るようにしましょう。
そして、胃腸は食事による反射で動き始めるので、必ず朝食をとるようにし、その後はトイレに行くなど、習慣づけると排便リズムが身に付いてきます。
たとえ出なかったとしても、毎日続けてみて、座っている間はリラックスしてお腹をマッサージするようにすると、効果的ですよ。
・タイプCが最も当てはまった…けいれん性便秘(過敏性腸症候群)
最後に、タイプCはけいれん性便秘といって、ストレスによって起こる便秘で、腸の異常な働きのために便秘と下痢を交互に繰り返したり、食後や出勤前に急にお腹が痛くなって、便意があっても鹿の糞のような硬い便しか出ず、残便感が残ります。
そして、この便秘の最大の原因は睡眠不足や過労、職場や学校などでの人間関係、生活環境の変化などで起こるストレスによって起こるので、その原因を取り除くか、改善しない限り薬を服用しても治ることはありません。
ただし、自分自身でストレス性の便秘だと決めつけることなく、病院で基準に基づいて医師に診断してもらうようにしましょう。
・器質性便秘(慢性)
慢性便秘でも、病気が原因で起こるものを器質性便秘と言って、代表的なものは大腸がんや大腸ポリープで、これらができると腸管が細くなり、便の通りが妨げられて便秘になってしまうそうです。
また、女性の場合は子宮筋腫で病巣が大きくなったために、腸管を圧迫して便秘になるというケースもあります。
なので、食事内容を改めたり、生活習慣を改善しても、頑固な便秘がなかなか良くならない場合は、一度医者へ相談するようにしてみてください。
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ダイエットが便秘を招くってホント?
スリムなウエストを目指したいからといって始めたダイエットが、かえって逆効果になって便秘を招き、ポッコリお腹を作ってしまったら哀しいですよね。
なので、次のように、よくやりがちなダイエットがどのように便秘と関係しているのか良く理解して、無理なダイエットはやめるようにしましょう。
・減食ダイエット
ダイエットだからといって、朝食を抜いたり、一回の食事量を減らしてしまうと、便意のリズムを崩してしまいます。
そして、食事の量が減ると、当然ながら便となる食物繊維の量も減るため、外に排出されにくくなり、便秘を招いてしまい、便秘が続いて悪玉菌が優勢になった腸では有害物質が発生して、肌荒れや体調不良の原因になると言われています。
・とにかく生野菜ダイエット
野菜さえ摂っていれば栄養バランスは保たれると勘違いする人が多いようですが、これは大間違いです。
そして、カロリーが気になるからといって火入れをせずに、生野菜で食べていると、栄養バランスが欠如して体の働きも低下しますし、体が冷えるので便秘になりやすくなってしまうのです。
なので、もしサラダ中心の食生活をしたいのであれば、せめて海藻やキノコなど、食物繊維を多く含む食品をトッピングし、オリーブオイルなど美容にも良いオイルをドレッシング代わりにプラスするようにしましょう。
・水抜きダイエット
水太りを嫌って水分の摂取量を抑えるダイエットをする人がいるようですが、これは間違った方法です。
そして、ダイエット中はただでさえ食事から摂れる水分が減っているのに、その他に飲む水分量まで減ってしまうと便秘の原因になるそうなので、特に朝の目覚めの一杯は意識して飲むようにしましょう。
・便秘薬ダイエット
体重を減らすためや、ポッコリお腹をへこませるために、便秘薬を使って無理矢理便を出す人がいますが、これは自分で腸の機能を衰えさせるようなもので、弛緩性便秘や直腸性便秘の原因になりうるとされています。
なので、慢性的に刺激性の便秘に頼らないようにし、本当に必要な時にだけ医師から処方されたものを服用するようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、便秘の種類とチェックの仕方や、タイプ別の対処法と薬の注意点についても詳しくお伝えしました。
まず、便秘の種類には大きく分けて急性と慢性があり、急性の一過性便秘は生活の変化で起こる一過性のものなのですぐに治るのですが、腸捻転など病気が原因の器質性便秘もあるので、違和感を感じたら慢性化しないうちに病院へ行くと良いとのことでした。
一方、慢性便秘には弛緩性便秘や直腸性便秘、ストレス性のけいれん性便秘の3つがあり、特に弛緩性や直腸性の場合は薬の多用で悪化することもあるので食生活の改善で治すようお伝えしました。
それから、ストレス性便秘の場合は薬では治らず、ストレスの原因を取り除くか改善するかしか方法がないのですが、医師に正式に診断してもらうと良いとのことでした。
また、過度なダイエットも便秘な原因になるので、次の記事で便秘にならない正しい食生活のポイントを学んで実践して下さいね!
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「便秘の改善に効く食生活のポイント!食べ物や飲み物のオススメも」についての記事はコチラ!?
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