溶連菌の合併症で大人の症状と発症確率!膀胱炎やリンパ節炎など

画像1子供に多いといわれている溶連菌感染症ですが、近年は大人の感染も増えており、溶連菌感染症の症状自体は軽いため、合併症を発症してから病院を受診する大人が増えているそうです。

ですので、溶連菌がどういうものかということと、溶連菌の合併症がなぜ起きて、リンパ節炎やそれ以外の合併症にどのようなものがあるのかということをご紹介いたします。

さらに、溶連菌が引き起こす合併症の症状と、溶連菌が引き起こす膀胱炎についても併せてご説明していきたいと思います。

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溶連菌とはどういうもの?

溶連菌とは正式名称を溶血性連鎖球菌という細菌で、その名の通り菌が鎖のように連なって見えることから連鎖球菌と呼ばれ、A群・B群・C群・G群などに分類されており、体の中にいる常在菌でもあります。

ただし、常在菌といっても必ずしも菌を体に持っている人ばかりではなく、持っていない人ももちろんいます。

そして、ヒトに感染をするのはA群溶血性連鎖球菌が大半を占めていることから、このA群による感染症を溶連菌感染症としているそうです。

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では、その溶連菌感染症はどのような人が罹りやすいかというと、感染症を引き起こすのは子供が多く、のどに感染することからのどの痛みや発熱、発疹などが主な症状になります。

溶連菌の合併症はなぜ起きるの?

溶連菌は子供に発症することが多いと書きましたが、もちろん大人に感染し発症することがあり、どのような時に感染・発症するのかをまずご説明いたします。

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溶連菌の感染経路は風邪などと同じように飛沫感染と経口感染ですので、家族内や身の回りに発症者がいる場合に感染したり、常在菌ですので疲労などで抵抗力が弱くなっていると発症する確率が高くなります。

そしてその症状は、のどの痛みと発熱や発疹が主な症状になりますが、その他に頭痛や下痢や嘔吐などで、風邪と同じような症状になります。

ですので、風邪だと思っていても実は溶連菌感染症だという場合があり、溶連菌の治療には抗生物質を用いないと溶連菌が消えることはないため、風邪だと思っていて抗生物質を用いず、その症状が長引き合併症を引き起こすことがあるそうです。

また、溶連菌感染症だと判明していて抗生物質を飲み、症状自体が治まっているからといって、抗生物質を勝手に途中で飲むことをやめてしまうと、溶連菌が完全に消えておらずに合併症を引き起こすことがありますので、必ずお医者さんの指示通りに抗生物質を飲み切るようにしてくださいね。

溶連菌の合併症で大人の症状と発症確率は?

それでは、溶連菌で引き起こされる合併症と大人の症状にはどのようなものがあるかというと、代表的なものをあげると

①急性糸球体腎炎

②リウマチ熱

③リンパ節炎

となります。

①の急性糸球体腎炎ですが、溶連菌が原因で起こる腎炎のことをこう呼び、血尿・高血圧・浮腫(むくみ)などの症状があり、その他に血圧の上昇や蛋白尿など急性腎不全のような症状が出る場合があります。

②のリウマチ熱ですが、発熱(40℃ほどの高熱が出る場合もあり。)や多関節炎、心炎や皮下結節、その内の約半数に心炎がみられる恐ろしい合併症です。

③のリンパ節炎ですが、リンパ節は細菌やウイルスの全身への拡散を防ぐ役割を持っている場所のため、溶連菌感染症は首のリンパ節にも発症しますので、首のリンパの痛みと腫れが症状になります。

そして、大人の溶連菌の合併症で恐ろしいのは、溶連菌感染症自体の症状は軽いため、発見されるのが遅れ、合併症が起こってから受診されることがあったり、合併症の症状が子供に比べて重くなることです。

合併症の発症確率ですが、早いうちから溶連菌感染症だという判断がなされていて、お医者さんの指示通りに抗生物質を最後まで飲み切り、溶連菌を消失させれば合併症の確率はグッと下がるそうです。

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溶連菌と膀胱炎の関係

前のところで、溶連菌感染症のほとんどがA群によるもので、のどに感染すると書きましたが、例外も存在し、それがB群による溶連菌感染症です。

B群の溶連菌は主に泌尿器や生殖器に存在しており、このB群の溶連菌に感染発症した場合、膀胱炎などの泌尿器や生殖器の感染症が起こります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

溶連菌は溶血性連鎖球菌という常在性の細菌で、A群・B群・C群・G群などに分類されており、溶連菌感染症を引き起こすのは主にA群ということでしたね。

そして、溶連菌感染症は子供に多く発症しますが、家族内や身近な人に感染者がいた場合、飛沫感染や経口感染で感染したり、常在菌でもありますので抵抗力が落ちた場合は大人でも発症するのでした。

また、その合併症は、大人の症状自体が軽度なため、風邪だと思っていて発見が遅れたり、抗生物質を最後まで飲み切らないために溶連菌が消失せずに起こるのですが、主な合併症には急性糸球体腎炎・リウマチ熱・リンパ節炎などがあるのでしたね。

そして、発症した場合は子供に比べて重症化する傾向にあるようですが、溶連菌感染症の発見が早く、抗生物質を最後まで飲み切れば発症率は低くなるとのことでした。

さらに、溶連菌が引き起こす膀胱炎はB群が引き起こすものだということもご紹介いたしましたね。

大人の溶連菌感染症は合併症の方が重篤になりますので、風邪だろうと思い込まずに早めに病院を受診して、早期発見の上、適切な治療を受けることをお勧めいたします。

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