副鼻腔炎の咳や痰が止まらない時の対処法!うつる可能性はある?
風邪が長引いてしまうと、痰がからんだ気管支炎のような咳がいつまでも出ることがありますが、これは副鼻腔炎(蓄膿症)による咳の可能性があります。
なので、副鼻腔炎の咳や痰が止まらない時の対処法や治療で市販薬や漢方、咳喘息との違いなどについて知りたいのではないでしょうか。
それから、副鼻腔炎の咳はうつるのか、子供の場合の注意点も気になりますよね。
そこで今回は、副鼻腔炎の咳や痰が止まらない時の対処法、また、うつる可能性はあるのかといったことについても詳しくお伝えしていきます。
目次
副鼻腔炎の咳や痰が止まらない時はどうすれば良い?うつる可能性は?
副鼻腔炎(蓄膿症)とは、鼻の副鼻腔に炎症が起きる病気で、膿がたまるものが多いのですが、膿がたまるほど症状が悪化しない副鼻腔炎もあります。
そして、副鼻腔炎自体は風邪などで鼻の粘膜に炎症が起こり、それが副鼻腔の粘膜にまで広がってこれを急性副鼻腔炎と呼び、1~2週間ほどで治るとされています。
それから、こうした鼻水が喉の方へ流れる症状を後鼻漏といい、特に慢性副鼻腔炎でよく見られ、これが気管支の入り口にあたり刺激となって、気管支炎へと発展し、痰が絡まるような咳が出ることがあるそうです。
つまり、副鼻腔炎の時に現れる咳は病気ではなく、あくまで喉に付着した鼻水を体が吐き出そうとする自然の現象なのです。
ただし、放っておくと喉に鼻水はどんどんたまって粘り気を増し、痰が詰まったような状態になり、やがて口臭の原因にもなるので早めの対処が必要です。
・ 咳喘息との違いは?
しつこく、つらい咳が続くと、気管支炎や咳喘息など呼吸器系の病気かと思ってしまいそうですが、まず咳喘息は「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった「喘鳴(ぜんめい)」という呼吸音がひたすら続きます。
・ 副鼻腔炎の咳でうつるのか?
風邪で咳や鼻水が出ているのであれば、マスクをつけるなどして周囲へ配慮をする必要がありますが、急性副鼻腔炎の場合、副鼻腔の炎症が咳や鼻水によって人にうつることはありません。
そのため、急性副鼻腔炎の人と同じ空間にいたり接触することや、ものを共有したとしても問題はないのですが、そもそも急性副鼻腔炎の原因となった風邪のウイルスや細菌が体の中に残っていたら、風邪をうつすことはあるので注意しましょう。
副鼻腔炎による咳や痰の対処法は?
副鼻腔炎が原因で起きる咳や痰は、副鼻腔炎自体の治療を行わなければならないので、一般的には鼻の洗浄などの処置で膿を洗い流し、鼻水の粘りを解消する薬の投与や、細菌を殺して炎症を抑制する抗菌剤などの内服治療を行うことになります。
そして、これによって炎症が治まると膿が出なくなり、鼻から鼻水が排出されやすくなって後鼻漏が治まってくると、自然と咳も改善されていきます。
それから、咳止めや鼻づまりの薬などは市販でも販売されていますが、これを自己判断で使うとかえって症状を悪化させることもあるので、服用しても効果が見られず症状が長期にわたる場合は、服用を中止して病院を受診するようにしましょう。
また、副鼻腔炎には病院で処方される抗菌薬などのほかに、次のような漢方薬もオススメです。
・ 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
辛夷(しんい)を含む9種類の生薬を配合した漢方薬で、鼻の粘膜の繊毛に働きかけて膿の排出をサポートすることで、膿の発生を抑制し炎症を抑える効果を期待することができます。
・ 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
麻黄、芍薬など8種の生薬を配合した漢方薬で、水分のバランスを調整して抗アレルギー作用・抗炎症作用があり、副鼻腔炎以外にも風邪や花粉症、気管支喘息などにも用いられるそうです。
・ 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
桔梗や甘草など、17種類の生薬を配合した漢方薬で、症状の原因を発散させる作用や、血液のめぐりを良くする作用があるため、痰や膿を排出しやすくする効果が期待できます。
・ 葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
葛根や麻黄、桂皮など9種類の生薬を配合した漢方薬で、鼻づまりや頭痛の改善効果があります。
このように、漢方薬に使われている生薬は市販薬の一部にも含まれているので、どうしても病院に行く時間がなく、とりあえず市販薬で対処したい場合は、これらの生薬をチェックし、薬剤師と相談しながら購入すると良いでしょう。
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副鼻腔炎の咳で子供の場合の注意点は?
出典:向洋こどもクリニックHP
大人に比べて子供は、風邪による鼻水をこまめにかんだりせず、無意識にすすってしまうので、重症化して副鼻腔炎になりやすいとされています。
そして、膿がたまってくると子供の場合は、
・ 頭痛
・ 悪寒
・ 奥歯の歯痛
・ 顔面の痛み
・ 耳鳴りや耳詰まり
・ 発熱
・ めまいや吐き気
など様々な症状が現れ、ぐったりとしてしまいます。
さらに、38度~40度の高熱が何日も続くと子供の場合は中耳炎や、重症の場合は髄膜炎などを合併するリスクもあります。
そのため、黄色や緑色の鼻水を出していたり口呼吸をしていて息が臭う場合や、痰を毎日のように出していたり食欲が減少していたら、副鼻腔炎を疑って早めに病院を受診するようにしましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、副鼻腔炎の咳や痰が止まらない時の対処法、また、うつる可能性はあるのかといったことについても詳しくお伝えしました。
副鼻腔炎では、鼻水が鼻から喉の方に垂れて後鼻漏が起き、喉の刺激になって気管支炎となって痰がからむ咳が現れることがありますが、これによって副鼻腔炎自体がうつることはないのでしたね。
そして、この咳を治すには副鼻腔炎自体を治療しなければならず、市販薬を安易に使うとかえって悪化することがありますが、お伝えした漢方薬やそれらに含まれている生薬を使った市販薬であれば、対処できることもあるとのことでした。
ただ、子供の場合は重症化して高熱が出たり中耳炎などを併発することもあるので、早めに病院を受診し、抗菌薬などの内服治療で軽度のうちに治す方が良いのでしたね。
また、薬で治すより自然由来のもので対処したい場合は、後鼻漏を早めに治す効果があると話題のなた豆茶についても、次の記事でチェックしてみてくださいね!
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「なた豆茶の副鼻腔炎への効能と副作用!市販のおすすめや口コミも」についての記事はコチラ!
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