糖尿病で皮膚が黒い時は壊死に注意!乾燥などの症状や治療法も
糖尿病を発症すると皮膚が黒く変化するといった皮膚病変が発生する可能性があります。
しかし、この糖尿病の皮膚症状については知らないことも多くあり
・かゆみが出ることがあるけどこれは乾燥などが原因なの?
・湿疹・水疱・発疹といった症状は出ることがあるの?
・皮膚が痛くなることや硬くなることってあるの?
・糖尿病における皮膚疾患は治療可能なの?
といった疑問点があるのではないでしょうか。
そこで今回は、糖尿病で皮膚が黒い時はどのようなことが起こっているのか、また上記の悩みや、乾燥などの症状、治療法についてもご説明いたします。
糖尿病で皮膚が黒くなることってあるの?
糖尿病患者は合併症によって足に壊死が発生して黒くなり、最悪の場合は切除・切断を余儀なくされるようになります。
また、この合併症が発生する原因は大きく分けて3つほどあり、抹消神経障害・動脈硬化・免疫力低下によって引き起こされるのです。
まず、高血糖によって神経に栄養を供給することができなくなって、足がつるとかしびれを感じるなど「抹消神経障害」になってしまうと、いずれは歩くことに支障が出始めて靴ずれ・たこ・イボ・皮膚が硬くなるといったことが発生して壊死になりやすくなります。
次に、糖尿病患者は血圧が高めの方が多く、動脈硬化になる可能性が高くなっているのですが、足に動脈硬化が発生すると栄養や酸素を足に運ぶことができなくなるので、足にしびれや冷えが発生するようになります。
そして、ここから症状が悪化していくと大きな血管までもが狭まって、閉塞性動脈硬化症になってしまい血流が無くなり壊死するのです。
最後に、糖尿病患者は血糖値が高い状態になっていることで、白血球内にある好中球が機能低下を起こしウイルスや菌を倒す力が減少してしまって、結果的に免疫力が低下してしまいます。
また、この状態になると傷ができたとしても治りが遅くなるので、感染を発生してしまいやすくなって壊死する可能性が上がるのです。
要するに、皮膚が黒くなるのは壊死していることの表れで、これらの合併症が重なることで発生する症状ということになります。
ちなみに、壊死とはからだの一部の細胞や組織が死んでしまった状態で、そこからその壊死した部分が腐敗すると壊疽(えそ)の状態になり、悪化した場合は切断となりますのでフットケアは重要になるのです。
そして、壊疽が発生するのはほとんどが足先だということで、症状は手足の冷え・しびれ・皮膚の色の変化から始まって次第に痛みが発生して歩けなくなり、安静にしている時にも痛みが出るようになって、最終的には治りにくい潰瘍(かいよう)ができるようになることを覚えておきましょう。
◇糖尿病による壊疽の治療について
始めに理解していただきたいことは、壊疽は一度起こしてしまうと治療が困難であるため、予防が何よりも大切だということです。
また、大切なことは足に潰瘍・変形・皮膚疾患といった症状が出た場合、糖尿病患者は前兆を疑って医師に直ぐに相談するようにしてください。
というのも、いろいろな資料を確認しましたが、足の壊死に繋がる症状が出た場合、個人でどうにかすることができるという記載は一切なく、基本は早期発見と医師への相談になっているため自力で対処することはあまり考えないほうがいいでしょう。
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糖尿病の皮膚の他の症状について
糖尿病におけるかゆみは患者のおよそ3人中1人が感じるようになる症状で、糖尿病になると糖分を尿で排泄する回数が増えることで多尿になってしまい、脱水症状になることが増えて生じやすくなってしまうのです。
また、糖尿病が悪化した人は汗の中にも糖分が出てくるようになるので、汗をかきやすい部位に湿疹が出るようになります。
それ以外にも、乾燥によるかゆみで掻いてしまうと、免疫力が低下しているため傷から細菌感染が発生して、じんましんや発疹が起きる可能性があるとも言われているのです。
そして、糖尿病患者がカビの一種である真菌に感染すると手や足に水疱が突然生じるようになることもありますが、これは痛みなどの自覚できる症状が無いので発見が遅れることもあります。
また、これらの糖尿病の皮膚症状において大切なことは何らかの変化が起きていないかを毎日観察することで、糖尿病が進行すると皮膚の感覚が鈍くなっている可能性が高く、痛いとかかゆいといった症状に気が付かない可能性があるので、目で見て観察することが重要なのです。
ただ、これらの皮膚疾患の原因は全て糖尿病にあるので、まずは糖尿病の治療を最優先に行って糖尿病から解放されるよう努めるようにしてください。
そして、糖尿病からくる乾燥によるかゆみも糖尿病を治療すれば自然と治まるのですが、糖尿病患者でかゆみをどうにかしたい場合は、保湿クリームやかゆみ止めなどを処方してもらいそれを使ってかゆい部位に塗るようにして、あまり触らないようにしましょう。
それ以外にも、汗をこまめにふきとって紫外線対策もするようにしてくださいね。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか?
今回は、糖尿病で皮膚が黒い時はどのようなことが起こっているのか、また様々な悩みや、乾燥などの症状、治療法についてもご説明いたしました。
糖尿病における皮膚が黒くなる現象は壊死によるもので、最悪足を切断する可能性もあるので、壊死になる前に症状に気が付いて早めに医師に相談することが大切ということでしたね。
そして、糖尿病患者は多尿になってしまうので脱水症状が発生しやすく、そのことで肌が乾燥してかゆみが出やすいので、かゆみをどうにかしたいのなら糖尿病を治療することが大切ということでした。
最後に、糖尿病における足の壊死は軽視されている傾向にあるとのことで、危機感が薄い人が多いと医師側でも警鐘を鳴らしているので、糖尿病患者は足の症状にも気を付けるようにしてくださいね。
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