お腹が痛い時の原因や病気と治し方!下痢が続く時の食べ物は?

お腹が痛いというのは体の不調の中でも非常に多く、子供から大人まで誰もが経験する症状です。

また、お腹が痛いという症状と合わせて、下痢や便秘、ガスが溜まって出ないなどのさまざまな症状を体験した方も多いことでしょう。

実は、ストレスや暴飲暴食などによる下痢などの他にも、お腹が痛いという症状の原因にはさまざまな病気が隠れていることがあります。

そして、正しい対処法を知らなかったり、病院に行かずに我慢したりしていると、非常に深刻な事態になってしまうこともあるようです。

しかし、お腹が痛い時や下痢が続く時の対処法や治し方、どんな食べ物を食べたほうがいいのかなどを知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、お腹が痛い時の原因や、考えられる病気、病院に行くべき腹痛などについてをご紹介した後に、薬以外にもできるツボ押しなどの対処法や、お腹が痛い・下痢が続く時におすすめの食事についてもご説明します。

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腹痛はどんな時に起こるの?

■腹痛の2つのパターン

腹痛は体の不調の中でもかなりありふれた症状で、誰もが腹痛に苦しんだ経験があることでしょう。

例えば、腹痛を起こす病気というと食中毒から腹部大動脈の異常、子宮外妊娠や尿管結石など、重症度も診療科も非常に幅広いたくさんの病気が挙げられます。

しかし、腹痛自体が起こる原因に注目すると、次のような2つのパターンに分けることができます。

1:内臓痛

内臓痛とは、胃や腸といった消化管が収縮・拡張・けいれんなどを起こし、それが刺激となって感じる痛みです。

一般的に、内臓痛による腹痛は鈍い痛みが繰り返し起こったりやんだりするような状態(いわゆる「痛みに波がある」状態)で、また痛む場所もどことははっきり言えないような場合が多いようです。

また、吐き気や冷や汗などの症状を伴うこともあります。

2:体性痛

体性痛とは、腹部の臓器の炎症によって、内臓を保護するように存在している膜(腹膜、腸間膜、横隔膜など)や皮膚などの神経が刺激されることによって起こる痛みです。

そして、内臓痛とは違って指すような鋭い痛みがずっと続き、痛む場所もはっきりしていることが多いようです。

また、体を動かすことによって痛みが強くなることもあります。

■日常生活で腹痛を起こしやすい状況は?

腹痛が起きるのは腹部の内臓に何らかの異常がある時ですが、日常生活では以下のような場合が挙げられるでしょう。

・暴飲暴食

単なる食べ過ぎ・飲み過ぎ以外にも、アルコール、タバコ、香辛料や炭酸飲料も毎日大量に摂取していると腹痛の原因となる場合があります。

・ストレスなどによる自律神経の乱れ

仕事などの精神的なストレス以外にも、室内外の温度差や体の冷えといった身体的ストレスによって自律神経が乱れることで腹痛が起こる場合があります。

・便秘や下痢

運動不足や繊維質の食べ物、水分不足などで便秘は起こりますが、中でも腸の運動が痙攣したような動きになることで起こる痙攣性便秘は腹痛を起こしやすいと言われています。

また、下痢は冷たい飲み物などを大量に摂取することなどで起こりますが、食中毒などの下痢を伴う病気も多いため、注意が必要です。

・ガスが溜まっている

ストレスや運動不足、偏った食事などで腸の動きが悪くなったり、腸内細菌のバランスが崩れてしまうとガスが溜まりやすくなり、それによって腹痛が起こる場合があります。

・腹痛を伴う病気にかかっている

先ほども触れたように、腹痛を伴う病気は非常に多く存在しており、中には病院での治療が欠かせないものもあります。

ですので、何らかの病気の可能性があると思われる場合には、医師の診断を受けるようにしましょう。

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お腹が痛い時に気をつけるべき病気は?

■お腹のどこが痛むかをチェックしよう

1:みぞおち

みぞおちが痛む場合には、胃や十二指腸、胆のう、膵臓などの病気が考えられます。

また、みぞおちのどのあたりに痛みが起こるのかによって、次のように詳しく分けることができます。

【みぞおちの右側】

・胆のう炎

・胆石

・胆管炎

・腎盂腎炎

【みぞおちの左側】

・急性膵炎

・胃潰瘍

・急性胃炎

【みぞおちの中央】

・逆流性食道炎

・胃潰瘍

・十二指腸潰瘍

・虫垂炎(初期)

・機能性ディスペプシア

・食中毒

・心筋梗塞

2:へその周り

へそのあたりが痛む場合に多いのは、小腸・大腸や腎臓・尿道の病気ですが、それ以外にも腹部大動脈の異常や胃・膵臓の病気でも痛みを感じることがあります。

特に、腹部大動脈瘤などの病気は命にかかわる場合もありますので、異常を感じた場合には医師の診察を受けるようにしてください。

なお、へそのあたりが痛む場合には、主に次のような病気の可能性が考えられます。

・急性小腸炎

・腸閉塞

・潰瘍性大腸炎

・腹部大動脈瘤

・腎結石

・尿管結石

3:下腹部

下腹部の痛みで考えられるのは、大腸・小腸・尿管・膀胱などの病気のほか、女性であれば子宮や卵巣の病気です。

中でも、右の下腹部に痛みが現れる虫垂炎が有名ですが、初期はみぞおちあたりに痛みや違和感を感じ、だんだんと右下腹部へ痛む場所が移動するのが特徴で、突然右下腹部が痛むということは少ないようです。

そして、左下腹部が痛む病気としては、次のようなものが挙げられます。

・急性大腸炎

・潰瘍性大腸炎

・過敏性腸症候群

・生理痛

・子宮内膜症

・卵管炎

・子宮がん

なお、下腹部全体に痛みが起こる病気としては次のようなものがあります。

・膀胱炎

・過敏性腸症候群

・(女性の場合)子宮・卵巣などの病気

・(男性の場合)慢性前立腺炎

4:腹部全体

腹部全体の痛みとして考えられるのは、腸閉塞や急性腹膜炎の他、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が進行して臓器に穴が開いてしまった場合や、子宮外妊娠の破裂などが考えられます。

なお、これらの病気である場合には、非常に激しい痛みを感じることが特徴です。

また、それほど痛みが強くないといった場合には過敏性腸症候群などが考えられます。

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お腹が痛い時、病院に行くべきかの判断は?

■悪化する痛み、突然の激痛には要注意

さて、ご紹介してきたように腹痛を引き起こす病気はたくさんありますが、その中で病院へ行くべきなのは次のような場合です。

1:痛みがだんだんひどくなる

痛みがひどくなるという場合には、症状が進行しており、さらに悪化する可能性があるということが考えられます。

2:血便や下血、吐血がある

胃潰瘍やがんなどによる消化器官からの出血が考えられます。

3:下痢や嘔吐のために脱水症状を起こしている(水分補給が自力ではできない)

嘔吐が続いている時に無理をして水分補給をする必要はありませんが、めまいなどの脱水症状が見られるという場合には病院での点滴治療が必要となることがあります。

4:突然の激痛

これは腹痛に限らず、突然の激痛というのは体のどこかに次のような異常が起こっているとされています。

・詰まる

心筋梗塞のような血管の詰まりや、腸閉塞など

・裂ける

血管の壁が裂ける大動脈解離など

・ねじれる

腸捻転や卵管捻転、精巣捻転など

・破れる

子宮外妊娠の破裂や、動脈瘤の破裂など

ですので、突然経験したことのないような痛みを感じたという場合には、ただちに医師の診察を受けるようにしてください。

また、激痛ではなくても痛みが長期間続くといった場合や、腹痛を繰り返すといった場合にも、慢性の病気が隠れている場合がありますので、医師に相談することをおすすめします。

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お腹が痛い時の治し方は?

■自分でできる対処法とは?

病院に行くほどではないけれど腹痛があるという場合、次のような対処法があります。

・薬を飲む

ストレスによる胃痛や食べ過ぎによる下痢など、腹痛の原因によって必要となる薬が違いますので、ドラッグストアなどで薬剤師や登録販売者に相談して薬を選ぶことをおすすめします。

また、3日~1週間程度薬を飲んでも症状が改善しないという場合や、痛みが悪化する場合には必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

・安静にする

腹痛がある時には、横になってひざを曲げ、上体を少し起こした体勢にすると楽になる場合がありますので、背中や膝下にクッションを入れたりするといいでしょう。

また、食べ過ぎによる腹痛では右側を下にして寝るようにすると消化がしやすくなり、症状が少し楽になるようです。

・腹部を温める(ただし逆効果になる場合があるので要注意)

体の冷えによる自律神経の乱れや、生理痛の場合には腹部を温めることで痛みが和らぐ場合があります。

しかし、虫垂炎や腹膜炎などは温めるとかえって痛みが悪化する場合がありますので、もし痛みが強くなるようであればすぐに温めるのを中止してください。

また、温めるのが良くないからといって冷やすのも効果がありませんので、我慢せずに医師の診察を受けるようにしましょう。

■お腹が痛い時に試したいツボ

先ほどご紹介した方法の他に、お腹が痛いときに手軽に試すことができるのがツボ押しです。

なお、腹痛などを和らげる効果があるとされるツボは、次のようなものがあります。

・中かん(ちゅうかん)

みぞおちとへその中間にあるツボで、胃の機能回復効果が期待できます。

・合谷(ごうこく)

手の甲の、親指の骨と人差し指の骨が交わるあたりにあるツボで、痛みを抑える効果が期待できます。

また、風邪や頭痛などの首から上のさまざまな症状にも対応するツボですので、覚えておくと便利ですよ。

・足三里(あしさんり)

足の外側、ひざの皿から指4本分下がったところにあるツボで、痛みを抑えたり、胃腸の機能を回復する効果が期待できます。

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下痢が続く時には何を食べたらいいの?

■原則は消化の良いものを少しずつ

下痢が続くという場合、本当に症状が激しい時には水分補給だけ注意していれば無理をして食事を摂る必要はありません。

そして、症状が落ち着いてきてから少しずつ食事を始めるようにしましょう。

なお、その際には普段の1食分の食事の量を2~3回に分けて摂るようにし、便の固さに合わせて食べるものの固さを決めていくと体に負担が少ないのでおすすめです。

また、水分補給には薄い味噌汁やコンソメスープ、ほうじ茶などのカフェインの少ないお茶や薄めたスポーツドリンク(そのままでは糖分が多すぎる場合があります)などが向いています。

1:下痢の時に向いている食材

・よく煮たうどん、おかゆ

・鶏のささみや豆腐、白身魚などの脂肪分の少ないタンパク質

・にんじん、ほうれん草などの緑黄色野菜(柔らかくなるまでよく煮る、フードプロセッサーなどで細かくするなどして消化しやすい形で食べるようにしましょう)

・りんご(すり下ろした状態で)

2:下痢の時に避けたい食材

・香辛料やカフェイン、炭酸などの刺激になるもの

・お菓子や揚げ物などの糖分や脂質が多いもの

・かんきつ類(酸味が刺激となることがあります)

・海藻やキノコ、レタスなどの食物繊維を多く含むもの

まとめ

いかがでしたか。

お腹が痛いときの原因はストレスや食生活による不調の他、腹痛を引き起こす何らかの病気にかかっている可能性があります。

また、腹痛が起こる病気というのは非常にたくさんありますが、どこがどのように痛むのかということで、ある程度病気の種類を推測することが可能です。

ただし、そのような病気の中には命に関わるようなものもありますので、少しでも不安がある場合には自分で判断せずに医師の診察を受けるようにしましょう。

そして、病院に行くほどではないような場合には、今回の記事でご紹介した対処法や食事内容などを参考にして、なるべく早く腹痛を治すようにしてみてくださいね。

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