糖尿病で頻尿や多尿の原因やメカニズム!回数や頻度と治療法も!

%e7%94%bb%e5%83%8f1糖尿病の症状には必ず頻尿や多尿といったものがあります。

そして、この頻尿や多尿には疑問点がたくさんあり、

・糖尿病患者の尿の回数や頻度はどうなるの?

・そもそもの原因やメカニズムはどうなっているの?

・看護側が飲料に関して気にしているポイントは?

・浸透圧との関係はあるのか

・脱水症状や多飲は発生するのか

・睡眠不足になるのか

・飲水制限がでるのか

といった気になる点もあるでしょう。

そこで今回は、糖尿病で頻尿や多尿の原因やメカニズムについて説明し、上記の疑問点に応えて、回数や頻度と治療法についてもご説明します。

スポンサーリンク

糖尿病で頻尿や多尿になる原因やメカニズムは?

%e7%94%bb%e5%83%8f2

まず、頻尿とはおしっこの頻度が多いことを意味していて、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の人のことなのですが、8回以下だったとしても平常時より回数が増えていた場合は頻尿と判断されることもあるでしょう。

そして、多尿とは1日の尿量が3000ml以上に増えた状態のことを意味しています(正常な人は約1000~2000ml)。

そのため、頻尿になるとトイレに行く回数が増えるので、一回の尿量は減ると考えられがちですが、糖尿病の場合は多尿も併発するので一回の尿量は減らずただ単に排出される量が増える状態になるのです。

それでは、糖尿病におけるこの尿異常のメカニズムについてご説明いたします。

糖尿病患者は血糖値を下げるインスリンの分泌量が減少するかインスリンの効果が薄くなってしまうため、血液中のブドウ糖が代謝されないで残ってしまうようになり、血糖値が上がったままになってしまいます。

そして、その上がった血糖値をどうにかしようと腎臓が血液中のブドウ糖を尿として排出するように働きかけを行うようになり、尿の回数が増えてしまうのです。

しかし、ブドウ糖を排出するためには水分を一緒に排出する必要があるので必然的に尿の排出量が増えて多尿になります。

そうすると、身体が脱水状態になって水分を多飲するようになってしまうので、その摂取した水分を排出するために今度は頻尿になるのですね。

つまり、

糖尿病になる

血糖値が下がらなくなる

血糖値を下げるためにブドウ糖を尿で排出しようとする

体が反応して多尿になる

多尿になってしまうので喉が渇いて脱水状態になる

水分を過剰摂取するようになる

頻尿になる

といった順番ということですね。

要するに、頻尿や多尿の原因は血糖値を下げられなくなったからなので、血糖値のコントロールがうまくできるようになれば、これらの尿異常はなくなり治療できたということになるでしょう。

そのため、糖尿病による頻尿や多尿を完全に治したいのならば、血糖値をコントロールして糖尿病を治すしかないと言えますね。

◇浸透圧との関係は?

浸透圧とは化学的に説明すると、2つの濃度の違う液体を用意した時に濃度の低い溶液の中の水分が濃度の高い溶液へと移動する際に発生する圧力のことです。

そして、この浸透圧を糖尿病に当てはめるとブドウ糖の濃度が高い血液は他の体の中の水分よりも濃度が高い状態になっているので、身体の他の部分から水分を引き寄せるようになってしまいます。

また、通常なら血液が腎臓でろ過した後に尿細管を通過すると、水とナトリウムの再吸収が行われて、余分な物だけ捨てられる状態になるのですが、浸透圧が高い高血糖の血液は例えろ過されても浸透圧が高い状態が続いてしまうので、この水とナトリウムの再吸収が行われません。

こうなると、身体の他の部分からかき集めた水分がそのまま排出されるようになってしまうので脱水状態になってしまいます。

ただ、こちらの説明は少し難しくなってしまうので最初の説明の項目とは別なものとしましたが、この部分を加えて簡単に原因から症状まで説明しなおすと下記になるので確認してみてくださいね。

糖尿病になる

血糖値が下がらなくなる

血糖値を下げるためにブドウ糖を尿で排出しようとする

浸透圧が発生し体の水分をかき集める

再吸収ができないので必要以上の水分を排出して多尿になる

必要以上に水分が捨てられ脱水状態になる

水分を過剰摂取するようになる

頻尿になる

スポンサーリンク

糖尿病と睡眠不足の関係

%e7%94%bb%e5%83%8f3

糖尿病患者は頻尿になってしまうので、夜間に頻尿が発生して睡眠不足になってしまいます。

これは、結構な人が悩まされている症状で一説には糖尿病患者の4人に1人は不眠症になっているとのことです。

さらに、糖尿病患者は将来に対して強い不安を抱えていることも多いので、治療期間であったとしても、そのストレスが原因で夜間起きやすくなってしまうことがあります。

そして、もともと不眠症だった人は食欲を増進させるホルモンが多くなる傾向にあり、食欲を抑えるホルモンを減らしてしまうだけでなく、インスリンの働きを弱めてしまうホルモンまで分泌されるようになってしまうので、糖尿病になりやすくなってしまうのです。

◇飲水制限はあるの?

頻尿や多尿を防ぐには単純に飲む水の量を減らせばよいと感じるかもしれませんが、それは間違いです。

というのも、糖尿病の人は医師から「水分をしっかりと摂って下さい」と言われるようになるので逆に飲まないのは危険なのです。

そして、具体的な水分摂取量の1日の目安は1500~2000mlくらいと言われているので、それを守るようにしましょう(健康な人で1日1000ml)。

ただし、心不全などの病気がある人は水分量を制限されていることがあるので、医師と事前に相談するようにしてください。

また、注意点としては飲料水には糖分を含んだものがよくあるので、水やお茶などの糖分を含まないものから摂取すると良いでしょう。

そのため、看護側でも飲み物は食べ物と並んで気を付けるべき項目となっているので、糖質を含んでいない水やお茶を勧めるのはもちろんのこと、脂肪の吸収を抑える特定保健用食品(トクホ)を推奨することもあるようです。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか?

今回は、糖尿病で頻尿や多尿の原因やメカニズムについて説明し、他の疑問点に応えて、回数や頻度と治療法についてもご説明しました。

糖尿病になってしまうと、糖質を排除するために多尿となってしまい、その結果、脱水状態になって水分摂取量が増えて頻尿になるということでした。

そして、糖尿病患者は頻尿になってしまっているので夜中に起きやすくなっており、不眠症を患っている人がかなりいるということでしたね。

また、頻尿や多尿になったからといって水分摂取を抑えるのは危険で、むしろ飲むことを推奨されているということでしたが、糖質を含んでいない飲み物を飲むことが大切ということでした。

最後に、糖尿病において発生する頻尿や多尿はもともとのインスリン分泌の低下やインスリンの作用が効きにくくなっていることが原因となっていて、糖尿病は治さずにこの症状だけ治すのは無理なので、治したいのなら糖尿病を治すために頑張って様々な治療法を行って下さいね。

スポンサーリンク

このページの先頭へ