気管支炎の痰の色から症状を知ろう!緑や透明や血が混ざる時など

画像1風邪をひいた後などに起こることの多い気管支炎は、ウイルスや細菌感染などが原因で気管支という部分に炎症が起こる病気です。

そして、気管支炎の特徴と言えばしつこい咳や痰ですが、その痰が見たこともないような色をしていたという経験がある人も多いのではないでしょうか。

実は、気管支炎での痰にはよく見る白や黄色以外にも透明なものや緑色のもの、血が混じっているものなどがあり、それを観察することによって自分の体の状態を知ることができます。

そこで今回は、このような痰の色と症状の関係や、痰の薬などについてをご紹介します。

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気管支炎の痰の色で症状がわかる!

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気管支炎は、大きく分けて細菌やウイルスなどが原因となる急性気管支炎と、長年の喫煙や大気汚染などが原因となる慢性気管支炎がありますが、どちらも咳や痰を伴います。

そして、その痰の色や形状を見ることで、自分の気管支や肺などがどのような状態にあるのかがわかるようになりますので、以下のような痰の色とその原因についてをご紹介します。

■白~黄色の痰

白や黄色でドロっとした形状の痰は、最もよく見られる痰の色ですが、この場合は何らかの細菌に感染している可能性があると考えられます。

そして、風邪による急性咽頭炎の他、急性気管支炎、急性肺炎などにかかっている場合にこのような痰が出る場合が多いようです。

なお、これらの病気の中でも急性肺炎は、重症化すると呼吸困難などの命に関わる症状が出ますので、痰が長引く場合などは一度病院を受診した方がいいでしょう。

■透明な痰

透明で粘り気のある痰が出た場合には、ウイルスなどの細菌以外に感染したことによって炎症が起こっている可能性があります。

このような痰は、非細菌性感染症やアレルギー性気管支炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患、喫煙が主な原因とされる肺の疾患)などで見られることが多いようです。

■緑色の痰

緑色のドロっとした痰が出ると驚くかもしれませんが、この緑色の元は常在菌のひとつである緑膿菌(りょくのうきん)などによる色素や、古い膿などです。

このような痰は、気管支に重度の炎症が起こっている場合に多く見られ、慢性気管支炎やびまん性汎細気管支炎、気管支肺炎、気管支拡張症などが起こっている可能性があります。

また、意外なところでは逆流性食道炎でもこのような痰が見られる場合がありますので、咳や痰の他にも胸やけなどの消化器の症状が気になっているという方は、医師にそのことも話してみるといいかもしれませんね。

■血が混ざる痰

血が混ざる痰は気管支炎ではあまり見られない痰ですが、咳のしすぎや、炎症が強くなると血が混ざってくることがあるので注意が必要です。

また、できる仕組みによって2つのパターンがありますので、それぞれを分けてみていきましょう。

・さび色

膿に少量の血液が混じった状態で、肺炎球菌が関連する肺炎球菌性肺炎や肺腫瘍、肺化膿症などの病気に見られます。

・茶色や暗い赤色

血液が線のように痰の中に入っているように見える場合(咽頭や喉頭に原因がある)と、全体が赤い場合(気管や気管支や肺に原因がある)があります。

この場合、気管支拡張症、肺がん、肺結核、肺梗塞などの病気が起こっている可能性があるようです。

■気管支炎じゃない!?こんな痰が出たら要注意!

痰といえばドロっとしていたり、粘液のような形状をしていることがほとんどですが、泡状の痰が出ることがあります。

中でも、泡状でピンク色の痰が出ているような場合は、肺に血液の液体成分が過剰に染み出している状態、つまり肺に水がたまる、肺水腫という病気にかかっている可能性があります。

この肺水腫という病気は、重症の肺炎や食べ物の誤嚥などのさまざまな原因で起こるのですが、その中には心筋梗塞や心臓弁膜症といった心臓の病気も含まれているので注意が必要です。

ですので、このような痰が見られ、むくみなどの気になる症状がある場合には、医療機関を受診することをおすすめします。

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気管支炎の痰にはどんな薬が効くの?

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気管支炎の厄介な痰を楽にするためには、痰を取り除く薬を使用しますが、病院で処方されるものの他にも、市販薬や漢方薬などでも有効なものがいくつかあります。

それでは、最後に気管支炎の痰を楽にするこれらの薬についてをご紹介していきましょう。

■病院で処方される薬

病院で処方される薬は、去痰薬と呼ばれるもので、よく処方される薬にはムコダイン、ムコソルバン、ビソルボンなどがあります。

たいてい、病院で気管支炎と診断された場合には、咳止めや抗生物質と一緒にこのような去痰薬が処方されることでしょう。

これら去痰薬の基本的な作用は、痰の粘り気をゆるめる、粘膜の滑りを良くする、線毛の働きを活発にするなどの働きによって痰を出しやすくすることです。

なお、気管支炎以外にも、風邪や喘息といった痰が絡む病気でも使用されています。

■市販薬や漢方薬

気管支炎の痰に有効な市販薬には、咳止めに痰を切りやすくする効果があるもの、痰のみに効果を絞ったものがあります。

前者であれば「ベンザブロック せき止め錠」、後者であれば「ストナ去たんカプセル」あたりが市販薬では手に入りやすいものです。

一方、漢方薬では麦門冬湯(ばくもんどうとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などが体質や痰の状態などの症状に合わせて使われることが多く、これらは市販もされていますので薬局などで相談してみるといいでしょう。

なお、細菌感染が起こっていたり、他の重い病気が隠れている場合がありますので、数日間飲んでみても症状が改善しない場合などは医師の診察を受けるようにしてください。

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まとめ

いかがでしたか。

気管支炎による痰は白~黄色のドロっとしたものが多いのですが、感染が重症になるほど黄色が濃く、緑色を帯びてくると覚えておけば、症状を判断する手がかりになりそうですね。

また、血が混ざるような痰が出る場合には、せきのし過ぎや重度の炎症を疑った方がいいでしょう。

しかし、気管支炎によく見られるせきや痰、発熱といった症状はさまざまな病気で見られるものですので、去痰薬をもらいに行くくらいの気持ちで病院に行ってみてはいかがでしょうか。

そして、市販薬や漢方薬を使う場合には、用法用量を守って使うようにしてくださいね。

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