ノロウイルスと食中毒の違いや事例!見分け方や判定の仕方も!

サムネイル夏になると、食中毒が起こりやすくなると考えられていますよね。

そのため、皆さんも食べ物を扱われる際には、細心の注意を払われるのではないでしょうか。

ところが、食中毒が起こるのは何も暑い時期だけではなく、秋や冬にも起こりうるものなのだとか。

しかし、冬と言えば食中毒と症状は似ていますが、ノロウイルスが流行しますよね。

では、この二つにはどのような違いがあるのでしょうか。

そこで、今回はノロウイルスと食中毒の違いや事例、見分け方や判定の仕方をご紹介していきたいと思います。

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 ノロウイルスと食中毒の違いは?

ノロウイルスも食中毒もどちらも、下痢や嘔吐、発熱といった症状には違いが見られませんが、この二つは何が違うのかを見ていきたいと思います。

まず、食中毒は簡単に種類を分けてしまうと、「細菌性」のものと「ウイルス性」のものとに分けることができます。

そのため、例えば、食べ物に付いている細菌が増えて、それが元で食中毒を起こした場合には、それを細菌性食中毒と言い、また手などに付着したウイルスが口などに入って食中毒の症状を引き起こした場合には、それをウイルス性食中毒と呼びます。

そして、どちらの症状にも言えることは口から原因となる細菌やウイルスが侵入することによって、食中毒が引き起こされているという点です。

ですので、食中毒というのは経口感染であるということが言えますね。

では、ノロウイルスはどうかというと、実はウイルス性食中毒の一種だったのです。

そして、食中毒との違いは何かと言うと、ノロウイルスの場合は感染者の汚物を触った場合や、感染者の咳やくしゃみなどの飛沫によっても感染してしまうという点ですね。

つまり、ノロウイルスと食中毒の違いは、経口感染だけではなく、飛沫感染や接触感染も感染経路となる、という違いだったのです。

ノロウイルスと食中毒の事例はコチラ!?

・食中毒事例1

11月頃に飲食店で生の鶏肉を刺身などにして、食べた客8名中7名から下痢、発熱、嘔吐を引き起こした。

その後検査をすると、生の鶏肉からカンピロバクターと言う細菌が見つかり、鶏肉の加熱処理が不十分のために起こった細菌性食中毒であることが判明。

・食中毒事例2

9月頃、刺身用のカツオを長時間持ち歩き、それを翌日ちらしずしにして食べたところ、4名中2名に下痢と腹痛が現れ、患者から腸炎ビブリオと言う細菌が発見されたことから、原因がカツオちらしだと判明。

(www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/health/…/web20pdf04.pdfより引用。)

これらは、細菌が増殖したものを生のまま食べたことにより、引き起こされた細菌性食中毒で、どれもが経口感染であることが分かります。

・ノロウイルス事例1

高齢者施設で、ノロウイルスに感染していた患者のオムツを下げたまま、他の部屋の高齢者のもとを巡回。

それにより、ノロウイルスが施設中で広まってしまった。

・ノロウイルス事例2

保育施設で0歳の子供が嘔吐し、その中にノロウイルスが入っていたを知らなかっため、水拭きだけで済ませてしまった。

それにより、ノロウイルスが広まってしまった。

(www.city.kobe.lg.jp/life/health/infection/…/img/2014jirei.pdfより引用)

これらから、ノロウイルスの場合は初めの人は食中毒のように食べ物からの感染かもしれないですが、接触感染、飛沫感染によってどんどん周りに二次感染が広がっていくということが分かりますね。

ノロウイルスと食中毒の見分け方は?

画像3

先ほども説明したように、ノロウイルスも食中毒の一種です。

ですので、基本的に発熱や、下痢、嘔吐、腹痛といった症状からは見分けは付きにくいですね。

また、潜伏期間も同じくらいなのでなかなか見分けは付きにくいです。

そのため、病院に行って詳しい検査をしてもらう方がより確実です。

その時に、ノロウイルスの潜伏期間である、1日から2日経った後だとより確実な判断ができますよ。

また、食中毒なのかノロウイルスなのか判断が出来ない時には、飛沫感染や接触感染に気をつけて、感染者の汚物に接触した後の手洗いうがいや、嘔吐物には、塩素を使って掃除をするようにしましょう。

そこで、消毒用の塩素ですが家庭用キッチンハイターで良いので、キャップ8分目の塩素を500mlのペットボトルに入れ、それに満タンになるくらいまで水を入れて濃度を約0.1%になるように作ってくださいね。

その際注意してほしいことは、作る時は最初に半分ほどまで水を入れておき、直接濃い濃度の塩素が溶器に当たらないようにしましょう。

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ノロウイルスと食中毒の判定の仕方は?

食中毒となかなか見分けがつきにくいノロウイルスですが、接触感染と飛沫感染によって拡大していくのが恐いところですよね。

そのため、早期にノロウイルスか食中毒なのかは判断しておいた方が良いです。

そこで、病院ではどのようにノロウイルスか食中毒かを判定しているのかを見ていくことにしましょう。

食中毒の場合は、顕微鏡、生化学、血清検査などで細菌がいないかを調べ、細菌がいるようだったら増殖するから分かりますね。

では、ノロウイルスはどのような判定方法があるのでしょうか。。

・抗原検査法

ノロウイルスのようなウイルスが疑われる場合には、抗原検査をします。

これは、ノロウイルスに感染している疑いのある人の便の中にノロウイルスがいるかを検査する簡単な検査なのですが、検出感度がそれほど高くないため、ノロウイルスの潜伏期間であった場合、抗原が発見されない場合もあり、注意が必要です。

また、この検査は医師の指示のもとでしか行えないので、病院を受診して行う必要があります。

・遺伝子検査法

感染者の便や、嘔吐したものから採取したウイルスの遺伝子(正確には、RNA)をRT-PCR法やリアルタイムPCR法などにより増幅させて検査方法で、微量のウイルスでも高感度で検出することができます。

ただし、こちらの方法は集団感染が行った場合などの特殊なケースでしか行われないので、通常の病院の検査では行われません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、ノロウイルスと食中毒の違いや事例、見分け方や判定の仕方をご紹介いたしました。

そこで、ノロウイルスはそもそも食中毒の一種だということや、なかなか見分けが付きにくいことが分かりましたね。

しかし、その感染経路の違いから、ノロウイルスは接触や飛沫などでも感染するため拡大する恐れがあるのでした。

そのため、ノロウイルスが疑われる場合は、感染を広げないようにするための心掛けが大切だということですね。
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「ノロウイルスへの免疫をつける効果的な方法!」についての記事はコチラ!?

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