溶連菌に効く抗生物質の種類と副作用や服用期間!飲み忘れOK?

画像1溶連菌は、5歳から15歳までの子供が感染しやすいですが、大人も感染しやすく、体の中の細菌を退治する治療が必要になります。

そのため、病院を受診すると抗菌作用のある抗生剤を処方されますが、種類がいくつかあるので気になりますよね。

そして、溶連菌で抗生物質を服用する期間や、薬による副作用や、飲み忘れをしてしまった場合は大丈夫かなども知っておきたいのではないでしょうか。

そこで今回は、溶連菌に効く抗生物質の種類と副作用と服用期間や、飲み忘れはOKかといったことについて詳しくお伝えしていきます。

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溶連菌に効く抗生剤の種類と副作用は?

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溶連菌に感染するのは、主に5歳をピークにした学童期の子供ですが、大人もかかることが多く、流行しやすいのは冬の時期とされています。

そして、特徴的な症状は39℃近い高熱と激しいのどの痛みが現れて、さらに舌が白くなり、胸のあたりから赤い発疹がポツポツと現れます。

それから、治療が遅れると発症から3日ほどして白い舌が消えて、舌の表面に赤くプツプツとした発疹が現れるので「いちご舌」と呼ばれています。

そのため、溶連菌の症状が現れた場合はできるだけ早く病院で検査を行い、細菌を退治する抗生剤を処方してもらうのですが、どのような薬を処方されるのでしょうか?

溶連菌に効く抗生剤は?副作用や注意点も!

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1) ペニシリン系

「サワシリン」というペニシリン系の薬を処方されることが多く、ブドウ球菌や肺炎球菌にも効果があるため、気管支炎や中耳炎の時にも処方されることがあります。

ペニシリン系の抗生剤は幅広く使われているものの、次のような副作用が生じる場合が多いです。

・下痢

・食欲不振や倦怠感

・吐き気や嘔吐

・腎不全

抗生剤による腸内細菌のバランスの崩れでお腹を下してしまう副作用が最も多く、稀に腎不全になったり、血液成分が異常になり出血しやすくなったりします。

そのため、薬を飲み始めてから、体のだるさやむくみなどの症状が現れ、なかなか治らないようであれば病院を受診して医師に相談しましょう。

また、ペニシリン系のアレルギーにかかる方も多く、じんましんや呼吸器症状が現れることがあるので、顔や口の周りに腫れなどの症状が現れた場合には注意が必要だそうです。

そして、重度のアレルギーによるアナフィラキシーショックというショック状態になることもあるため、軽いじんましんが出た時点で病院を受診するようにしましょう。

それから、このようなアレルギー症状が出た場合は、溶連菌に限らず他の症状でもペニシリン系の薬を服用することができなくなるので注意が必要です。

2) マクロライド系

ペニシリンアレルギーがある場合は、マクロライド系の抗生剤を使用し、「エリスロマイシン」という薬を処方されることが多いようです。

そして、この薬も様々な細菌に効果的ですが、日本ではマクロライド系に対する耐性菌が増えてきているため、注意が必要です。

それから、溶連菌感染症では抗生剤が効くと2~3日程度で熱が下がるはずなので、薬を服用してもいっこうに症状が良くならない場合は、耐性菌の可能性があります。

なので、効果が現れない場合は病院で咽頭培養検査というのを行い、耐性菌への感染の有無を調べて、別の抗生剤に切り替えることが多いそうです。

また、この薬による副作用は少ないですが、市販の解熱鎮痛剤や、処方薬でも精神安定剤や心臓の薬と一緒に服用するとけいれんを起こすなど危険な症状に陥ります。

そのため、薬を処方してもらうときは普段から服用している薬を医師に伝え、併用について相談してから服用を開始すると良いでしょう。

3) セフェム系

「メイアクト」や「フロモックス」などのセフェム系の抗生剤を使用することも多く、ペニシリン系に比べて副作用やアレルギーは出にくいとされています。

ただし、小さい子供が服用すると、腸内細菌のバランスが崩れることによって下痢や軟便になりやすいので、症状が激しい場合は医師に相談しましょう。

また、乳幼児が服用した場合、低カルチニン血症を引き起こし、低血糖などの症状が出ることもあるので、注意が必要です。

こうして、3種類の溶連菌に効く抗生剤の中にも異なる特徴があるため、小さな子供の場合はセフェム系を避けてペニシリン系の薬を処方するなど、年齢によって処方薬が異なるようです。

抗生剤の服用期間はコチラ!飲み忘れた場合についても!

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溶連菌の抗生剤の服用期間は、基本的に10日間とされています。

ただ、服用から24時間以内に感染力が弱まり、2~3日すると熱が下がり、さらに5日ほど経つと手足の皮がむけてのどの痛みなどもなくなります。

つまり、1週間ほどで症状が和らいでくるのですが、抗生剤は処方された量を指定された分量ずつ飲み、最後まで飲みきらなければならず、途中でやめるのは厳禁です。

そして、もしも飲み残しがあると体の中に細菌が残り、症状が再発したり、溶連菌による合併症にかかって重症化するケースもあります。

ただ、忙しくしていて飲み忘れてしまうこともありますよね。

なので、食前に飲むのを忘れた場合は食後に飲んだり、夕方に飲むのを忘れたら寝る前に飲むなどして調整しましょう。

しかし、1回に2回分を服用すると副作用が現れるかもしれないので、そうした調整の仕方を避け、できるだけこまめに管理しながら飲むようにしましょう。

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溶連菌の抗生剤で副作用がある時の対処法!食事は?

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溶連菌の抗生剤を服用すると、副作用が生じますが、細菌を完全に退治するためにも、次のポイントについて注意するようにしましょう。

・水分補給

溶連菌では、発熱や下痢や嘔吐、薬の副作用によるのどの渇きによって脱水症状になる可能性が高いため、脱水症状の予防が大切です。

そのため、水分と塩分をバランス良くとれるスポーツドリンクや経口補水液がオススメですが、もしものどの痛みがはげしく飲むのが辛ければ、氷をなめるのでもOKです。

そして、それでも水分補給が難しく、薬の副作用で水分も吐いてしまうようであれば無理をせずに病院で点滴投与を行うようにしましょう。

・栄養補給

病気を退治しようと体力を消耗するので、免疫力を向上させて体力をつけた方が良いのですが、薬の副作用による吐き気で食べられない可能性も高いです。

そのため、辛いときは無理をせず、アイスクリームやゼリーでも良いでしょう。

また、適度に体をあたためる雑炊やお粥などがのどごしも良くてオススメで、具材は食物繊維など胃腸への負担が大きいものは避けるようにしましょう。

・無理をしない

溶連菌の治療を行う上で、抗生剤の服用はとても大切ですが、副作用があまりにつらく、脱水症状や栄養失調になるようでは本末転倒です。

そのため、どうしても辛いようだったら無理をせずに再度病院を受診し、他の抗生剤に切り替えてもらうなど対処してもらうことをオススメします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、溶連菌に効く抗生物質の種類と副作用と服用期間や、飲み忘れはOKかといったことについて詳しくお伝えしました。

まず、溶連菌に最も使用される抗生剤として、副作用やアレルギーの多いペニシリン系と、他の薬との併用の注意点があるマクロライド系、さらに乳幼児が服用すると下痢をしやすいセフェム系の3つがあるのでしたね。

そして、それぞれメリットやデメリットや、合う年齢が異なるため、患者によって処方される薬が替わり、もしも副作用が重く、蕁麻疹などが出る場合は無理をせずに早めに医師に相談すると良いのでした。

それから、服用期間は10日ですが、その間に症状が緩和しても最後まで飲みきり、飲み忘れたら食事の前後で調整するなどすると良いのでしたね。

そして、水分補給と栄養補給にも気をつけながら、体質に少しでも合った抗生剤で1日も早く治すようにしましょう!

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