夏風邪によるリンパ節の腫れやめまいに注意!髄膜炎の可能性も

画像1体調を崩しやすい夏には、体のあちこちに負担がかかり、免疫力が低下するとウイルスへの感染で夏風邪にかかってしまいます。

そして、夏風邪ではリンパ節が腫れたり、めまいといった症状も現れるので注意が必要で、さらに髄膜炎の可能性もあるので症状や対処法について知っておきましょう。

また、似たような症状で熱中症にかかっている可能性もあるため、違いや対処法を知っておくと良いでしょう。

そこで今回は、夏風邪によるリンパ節の腫れやめまいへの注意点や、髄膜炎の可能性について詳しくお伝えしていきます。

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リンパ節の腫れやめまいに注意!

夏に風邪を引いてしまうのは何故?

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暑い夏には、食欲が低下し栄養が充分でなくなることで体力が落ち、熱帯夜でぐっすり眠ることができず疲労がたまり、免疫力が低下してしまいがちです。

また、体温を平熱に保つため、体の中の自律神経の機能が非常に重要ですが、体が対応できる温度の変化は7℃までで、それ以上になると自律神経のバランスが異常になります。

そのため、暑いからといってクーラーで室内の温度を低く設定していたり、オフィスなどで寒い空間にいた後に、外の暑さに触れると、体温調節がうまくいかなくなります。

こうした急激な温度変化による自律神経の異常も、免疫力の低下を招き、弱っている体にはウイルスが感染しやすくなるので、夏風邪を引きやすくなってしまうのです。

夏風邪はウイルス性の感染症?!

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それから、夏風邪はウイルスへの感染症で、これらはアデノウイルスやコクサッキーウイルスなど高温多湿の環境を好み、夏に増殖しやすいウイルスが原因となります。

そして、夏風邪には次のような症状が現れます。

・のどの痛み、つらい咳

・腹痛や下痢

・吐き気や嘔吐

・頭痛

・発熱

ただ、こうした体のあちこちに現れる痛みなどの症状は、体がウイルスを外へ排出しようとしていることの表れなので、自然と出て行くまで待つことが何よりの対処法となります。

また、原因ウイルスへの特効薬はまだ開発されておらず、市販の風邪薬は症状を一時的に緩和することしかできない上に、ウイルスの排出を止めるのでかえって逆効果になることもあります。

そのため、夏風邪にかかったら弱っている体に栄養や水分や睡眠をたっぷり補給して元気をつけ、1日も早く体がウイルスを排出できるよう安静にすることが何より大切です。

そして、平均1週間ほどで夏風邪の症状は治まりますが、1週間が過ぎて腹痛などは治まっても、めまいやリンパ節の腫れを感じる方もいて、この場合は注意が必要です。

リンパ節やめまいには注意!

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夏風邪の原因の1つであるアデノウイルスは、喉の扁桃腺や首周りのリンパ節の中に潜んで増殖するウイルスで、これに感染することで38℃以上の高熱を発症します。

そして、夏風邪をひいている間にリンパ節が腫れた場合は、前述で紹介した対処法を行い、安静にしていれば徐々に治りますが、治った後も腫れているなら注意しましょう。

●夏風邪でリンパ節が腫れた場合の症状はコチラ!

・リンパ節炎

夏風邪で免疫力が低下している間に、細菌が入り込んだ場合はこのリンパ節炎にかかり、子供の首のリンパが腫れるのはほとんどがこのタイプです。

そのため、病院をすぐに受診し、抗生物質を処方してもらえれば数日で治ります。

・化膿性リンパ節炎

抗体が紛れ込んできた細菌を退治することができず、化膿すると痛みを伴い腫れが卵大までふくれあがり、化膿性リンパ節炎にかかってしまいます。

そして、この場合は抗生物質の服用だけでは治らず、手術が必要になることもあります。

・悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は血液の癌の一種のため、夏風邪が原因でひき起こされるとは限りませんが、症状の見分け方を知っておきましょう。

そして、このタイプではリンパ節以外にも胸線、扁桃、リンパ組織に腫瘍ができ、後にリンパ球にがんが転移し、年齢や状態によって治療方法も異なります。

そのため、できるだけ早期に発見することにより、ステージの進行を止めることができるので、リンパ節の腫れ以外にも息苦しさなどを感じたらすぐに病院を受診しましょう。

・急性中耳炎

アデノウイルスが喉や鼻などの器官から入り、耳へと侵入すると引き起こされる病気で、リンパ節の他、耳垂れなどの症状が見られることも多く、特に子供に多いそうです。

こうして、ウイルスが喉や鼻など顔の近くから入り込むと、首のリンパや耳へと細菌が入り込み、リンパ節が腫れる原因となり、平行してめまいを起こす方もいます。

●夏風邪でめまいが起きる場合の症状はコチラ!

・前庭神経炎

内耳の中にあって体のバランスを持つ前庭機能がダメージを受けると、目の前の景色が回るような回転性のめまいが起こり、吐き気や嘔吐を伴う場合が多くあります。

そして、安静にしていれば自然と治りますが、できるだけ早く治したい場合は抗不安剤や循環改善剤などの薬を処方してもらうと効果的です。

それから、めまいには他にも、ふわふわと宙に浮いているような感覚に陥り、ふわふわする浮動性または動揺性のめまいがあり、これは回転性のめまいの回復期に見られます。

また、立ちくらみなどを伴うめまいは、目の前が急に暗くなったり気が遠くなるめまいで、ひどい時には失神もあり、不整脈や低血圧などの症状への反応で見られます。

そのため、風邪でめまいを併発した場合は、念のため内科だけでなく耳鼻科も受診するようにすると、詳しい原因を知ることができるので安全です。

髄膜炎の可能性も

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もしも、夏風邪でめまいやリンパ節が腫れ、さらにひどい頭痛で首を前に倒すことができないほどの痛みを感じたら、それは髄膜炎や他の病気を併発している場合があります。

そして、髄膜炎は、脳を覆っている髄膜という部分にある髄液に、夏風邪のウイルスや細菌などが感染し、炎症を起こすことで現れます。

そのため病院を受診すると、腰の所に注射を行い、髄液の成分を調べて髄膜炎に感染しているかどうかを調べてくれます。

ただし、治療ができたとしても20~30%の方に後遺症が残る可能性があり、ひどくなると脳炎を起こし、最悪の場合死に至るケースもあるので注意が必要です。

さらに、めまいの他にも手足に力が入らない、ろれつが回らない、体がしびれる、激しい頭痛や吐き気を伴うといった場合は、脳梗塞や脳出血の可能性もあります。

その場合は、涼しく静かなところで休ませてから、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

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髄膜炎の原因が本当に夏風邪か気になる場合はコチラの記事もチェック!

(関連記事:髄膜炎とは?原因と症状を大人と子供別に!初期症状と対処法も

夏はストレス・疲労・脱水に注意!

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こうした夏風邪によるめまいやリンパ節の腫れは、夏の環境下で体が強いストレスを感じ、疲労がたまることで免疫力が低下するために起こると言えます。

そのため、暑くなってくる5月頃からは特に生活習慣に気をつけ、毎日の疲れはその日のうちにとり、こまめに水分補給をとるようにしましょう。

そして、次のような夏の暑い時期についやってしまいがちなNG行動を控えることで、元気な体づくりをつくりましょう!

1) 冷やすよりも温める!を意識しよう

ビールにかき氷など、夏は冷たい飲み物や食べ物がおいしく感じる季節ですが、体を冷やしすぎると、急激な温度の変化についていけず自律神経が異常になります。

そのため、冷たいものはほどほどにし、温かい飲み物や体を温める食材も適度にとるように気をつけると良いでしょう。

なので、例えばお茶を選ぶ時もあたたかいほうじ茶を飲んだり、朝は白湯を1杯体に入れるようにするだけで、体は内側から温まります。

また、ネギや生姜、紫蘇などは体を温めるだけでなく、薬味として食欲を促進させる効果があるので、うどんや素麺を食べるときに添えるようにすると一石二鳥です。

それから、お風呂に入る時には、熱いお風呂に短時間入るよりも、38℃程度のぬるま湯にゆっくり浸かると良く、副交感神経が活発化して安眠の効果も期待できますよ。

2) 脱水症状予防には水分+塩分が必要?!

夏風邪による下痢などの症状以外にも、夏は熱中症の心配があるため、室外・室内問わず常に水分を補給するように心がけると良いでしょう。

ただし、脱水症状には水分だけ飲んでも効果がなく、体のバランスをとる塩分(=イオン)が必要なので、お茶と一緒に梅干しをとるなど、塩分摂取も意識しましょう。

そして、スポーツドリンクは両方がバランス良く配合されている飲み物ですが、糖質もたくさん入っており、急に大量に飲むと急性糖尿病の危険性があるため、経口補水液を常備しておくと良いでしょう。

ただもし、運動の後や、熱中症対策でスポーツドリンクを飲む時には、2~3倍に薄めて少しずつ飲むと安全です。

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3) 夜更かしは控えて、良質な睡眠をとろう

夜の睡眠中に、体の肌や内臓はその日の疲れをとり、翌日に向けて回復しようとしているので、22時以降はできるだけ睡眠をとるようにしましょう。

そして、熱帯夜などの夜に、節電のためにエアコンを使わずにいると熱中症にかかる危険性もありますし、寝苦しくて疲れが取れないので、エアコンは上手に使いましょう。

それから、適温は28℃程度で外気との差を5~6℃以内に設定すると良く、入眠後1~2時間はタイマーに設定するなどして、眠りやすい環境を作るようにしましょう。

また、ペパーミントやユーカリ、ローズマリーなどのアロマオイルをたくと、リラックス効果と同時に1日の暑さで体が受けたダメージを緩和してくれるのでオススメです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、夏風邪によるリンパ節の腫れやめまいへの注意点や、髄膜炎の可能性について詳しくお伝えしました。

まず、夏風邪の原因となるアデノウイルスに感染すると、喉の扁桃腺や首周りのリンパ節の中で増加し、高熱が出てリンパ節が腫れ、めまいが生じることがあるのでしたね。

そして、リンパ節の場合は弱っている体に細菌が紛れ込み起こる化膿リンパ節炎や、悪性リンパ腫の危険性もあり、急性中耳炎でリンパ節が腫れると平行してめまいを起こすこともあるのでした。

それから、めまいの場合は前庭神経炎という回転性のものなどタイプが様々なので、夏風邪でリンパ節の腫れやめまいが現れたら耳鼻科も受診すると良いのでした。

また、リンパ節の腫れやめまいに加えてひどい頭痛を感じたら髄膜炎の危険性があるので、早く病院を受診すると良いのでしたね。

そして、こうした夏風邪の予防には、、免疫力を上げて日頃から元気な体づくりを意識しましょう!

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(関連記事:髄膜炎とは?原因と症状を大人と子供別に!初期症状と対処法も

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