あせもの医療用語や特徴!できる場所や間違えやすい病気は?

画像1赤ちゃんから大人まで、誰もがかかるあせもですが、医療用語や医学用語ではどのように定義されているか知っていますか?

また、他の様々な湿疹と見分けがつきにくいので、あせもができる場所や特徴など、知っておきたいですよね。

それから、あせもと間違えやすい病気にはどのようなものがあって、それらとの違いについても気になるのではないでしょうか。

そこで今回は、あせもの医療用語や特徴や、できる場所や間違えやすい病気について詳しくお伝えしていきます。

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あせもの医療用語や特徴!できる場所や間違えやすい病気は?

あせもは、医療用語辞典では次のように定義づけられています。

・汗が皮膚表面に出ることができずに、汗管で水ぶくれを作った状態。

・真皮内にできると紅くなる。

・水ぶくれが破れて、かゆみが生じる。

このため、大量に汗をかく猛暑日や、激しいスポーツの後にあせもはできるのですが、日本の環境下でよく起きる炎症は、次の2つのタイプに分かれます。

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・水様性汗疹(すいようせいかんしん)

白く透明のプツプツで、かゆみや痛みを伴わず、清潔にしていれば2~3日で治まることが多く、特に新生児にできやすいです。

・紅色汗疹(こうしょくかんしん)

紅く米粒大のサイズのブツブツができ、かゆみや痛みを伴って、治るまで2週間ほどかかることが多く、幼児から大人までがかかりやすいです。

そして、汗がたまりやすい部位に炎症が起きやすいため、あせもは主に次のような場所に現れます。

・頭やおでこ

・首元や胸のあたり

・背中、腰

・お腹やお尻

ただ、肌に小さなブツブツができたり、かゆみや痛みを伴う発疹は、他の病気にも多い症状のため、見分けがつきづらいですよね。

そして、あせもの場合は、基本の対処法を守っていれば、自然に治癒することが多いのですが、あせもだと思い込んで他の病気にかかることもあるので注意しましょう。

あせもと間違えやすい病気はコチラ!!

あせもへの対処法を続けていてもなかなか症状が改善しない場合は、次の3つの間違えやすい症状にかかっていないか、チェックしてみましょう。

1) 汗疱(かんぽう)

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汗疱は「異汗性湿疹」あるいは「汗疱状湿疹」とも呼ばれ、手のひらや足の裏など、角質が多い場所に小さな水疱が現れる症状です。

そして、手のひらや足の裏など左右対称に生じ、放っておくと乾燥してガサガサしてきて、最終的には皮がはがれるのと、初期に激しい痛みを伴うことが特徴です。

このため、症状が現れるのは夏だけとは限らないこともあせもとの見分け方の一つですが、原因はあせもと一緒で、汗が皮膚にたまってしまうことです。

それから、汗疱がなぜ湿疹化するかというのは詳しくはまだ解明されておらず、恐らく何らかの原因によりたまっていた汗にアレルギー反応が生じるためとされています。

そして、対症療法はあせもと同じで、尿素入りの軟膏や、ステロイド軟膏を使って行われます。

2) 汗疹性湿疹(かんしんせいしっしん)

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汗疹性湿疹は、あせもと同様に、夏の暑い時期に現れやすい症状で、汗に混じっているアンモニアなどの物質が皮膚内の組織に影響を及ぼすことで生じます。

特に、首筋など皮膚が薄く、デリケートな部分にできやすく、かゆみを伴い、紅くざらざらしているのが特徴と言えるでしょう。

そして、対症療法はあせもと同じで、軽度ならば軟膏を塗り、重度の場合はステロイド配合薬を使用します。

3) 脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)

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脂漏性湿疹も湿疹の一つで、脂漏性皮膚炎とも呼ばれ、皮脂腺が多く皮脂の分泌の多い頭皮や顔(特に鼻の周り)に起こりやすく、耳の後ろや脇の下にも現れます。

そして、かゆみを伴い、紅くなり、皮膚が荒れてかさつき、剥がれ落ちてくる場合もあるのが特徴で、頭にできるとフケ症と勘違いしてしまう方も多いようです。

それから、放っておくと皮脂が酸化されて、加齢臭のようなにおいを放つ原因ともなり、新生児や赤ちゃんがかかると自然治癒しますが、大人がかかると慢性化しやすいです。

また、原因は、赤ちゃんの場合は皮脂の分泌が盛んで毛穴が未発達のため皮脂が毛穴に詰まることで現れますが、大人の場合は原因がいくつかに分かれると言われています。

例えば、マラセチアという人間の皮膚に存在する常在菌が、皮脂を好み、皮脂が多い環境下で異常増殖すると、その代謝物が肌に炎症を起こすためというのも原因の一つです。

また、ホルモンバランスの乱れや、ストレス、ビタミンBの不足、不適当な洗顔や洗髪でも発生する症状です。

尚、治療法としては、皮膚を清潔にしておくことを心がけ、生活習慣を見直すことが挙げられますが、慢性化しやすいため早めに皮膚科で受診すると良いでしょう。

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赤ちゃんの湿疹「乳児湿疹」についてはコチラ!

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このように、あせもは他の病気と間違えられやすいのですが、特にあせもができやすい赤ちゃんは「乳児性湿疹」という症状も現れやすくその見分け方も分かりづらいです。

まず、「湿疹」自体があせもと異なり、湿疹は外側から何かしらの刺激によって皮膚が炎症を起こすことで、毛穴の場所と関係なく赤く盛り上がり、かゆみを伴います。

それに対して、あせもは汗が出る汗腺がふさがることで汗が皮膚にしみでてしまい、炎症を起こすので、毛穴の場所と直結した部位に症状が現れます。

そして、乳児湿疹の原因と症状は様々なものがあり、ほとんどの赤ちゃんがかかるのですが、知っておくと安心なので代表的なものを覚えておきましょう。

乳児湿疹の発症例が多いものはコチラ!

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1) 新生児ニキビ

出産後1週間から1ヶ月の間に発生しやすく、ニキビのような赤いブツブツで、額やほっぺたに広がってしまい、顔全体が赤くなることもあります。

原因は母親のホルモンの影響で皮脂の分泌が多くなってしまった赤ちゃんにおいて、過剰に分泌された皮脂が肌の表面や毛穴に詰まって生じます。

そのため、清潔な状態を保てば1ヶ月ほどで治りますが、赤ちゃんが手で掻いて炎症が悪化することもあるので、心配であればミトンをつけてあげるなどしましょう。

2) 乳児脂漏性湿疹

間違えやすい病気3)で紹介したものと同様で、出産後4ヶ月までに発生しやすく、かゆみはほとんどありませんが、黄色いフケやかさぶたができます。

そして、清潔にしておけば自然と治りますが、心配であれば皮膚科で受診しましょう。

3) 食物アレルギーによる湿疹

アレルギーの元になる食べ物を食べてしまった場合に、口の中や周り、全身に赤い発疹ができ、重症化すると下痢や嘔吐、呼吸困難になります。

そして、あらゆる食べ物にアレルゲンは存在しますが、特に牛乳、卵、大豆、小麦が原因のケースが多いので、妊娠中はこの4種類の食べ過ぎに注意しましょう。

また、離乳食の時期は赤ちゃんの体も未発達のため、少量ずつ与えることでアレルギーを引き起こさないよう注意してあげると良いでしょう。

それから、生後半年以降はアレルギー検査も受けることができるので、きちんとアレルギー耐性を知っておくことが、何よりの予防になります。

4) アトピー性皮膚炎

乳児脂漏性湿疹と似たような症状ですが、顔や首、耳にも赤い発疹ができるところが違う点で、症状が悪化、または長い間治らない場合は注意が必要です。

そして、原因はアトピー因子と呼ばれる遺伝子的にかゆみを起こしやすい体質に加えて、アレルギーの元になるダニやハウスダストに触れて発生することにあります。

ただ、アトピー性皮膚炎は、まだ解明されていないことも多く、重症化しやすい病気なので、症状が現れたら、できるだけ早く皮膚科で相談しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、あせもの医療用語や特徴、また、できる場所や間違えやすい病気について詳しくお伝えしました。

まず、あせもの定義は汗が表面に出ることができず水ぶくれを作り、炎症が現れることで、汗がたまりやすい頭やおでこ、首や腕や背中にもできるのでしたね。

それから、あせもと間違えやすい病気として手足に水疱が現れる汗疱や、汗に混じるアンモニアに反応してデリケートな部位に炎症ができる汗疹性湿疹、皮脂の分泌が過剰にあり頭にフケのようなものができる脂漏性湿疹を紹介しました。

さらに、あせもにかかりやすい赤ちゃんは、乳児湿疹といって代表的な4つの湿疹にかかりやすく、これもあせもと症状が似ていて分かりづらいので注意しようとのことでした。

あせもも湿疹も、夏だけに限った症状ではなく、肌が清潔でない状態になった時にかかりやすいので、細かな特徴を覚えてきちんと対処するようにしましょう!

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あせもに対する根本的かつ効果的な対策とは?

肌の弱い人はどうしてもあせもになりやすいですが、あせもになってしまうと痒くてつらいですし、ビジュアル的にも露出を控えたくなりますよね。

また、大人であれば掻きたい衝動を何とか我慢できますが、子供の場合だと我慢できずに掻いてしまって「とびひ」になってしまったり、大人の場合でも寝ている時などに無意識に掻いてしまって悪化させてしまうことがあります。

なので、清潔な肌環境を保ったり、生活習慣の改善に努めて、あせもにならないように、そしてあせもになっても、早く良くなるように努力すると思います。

でも、やっぱり継続して行うのは大変ではないでしょうか。

そんなとき、あせもを早く治すために大事なことをもう一度よく考えてみると良いと思います。

あせもになってしまったときに一番困ること、それは痒みを抑えられず掻いてしまうことではないでしょうか。

これは大人でも子供でも変わらないと思います。

そして、掻いてしまうことによりそこから細菌が入り、「とびひ」などへと悪化してしまうのです。

したがって、あせもを早く治すためには痒みを抑えつつ、また、多少掻いてしまっても細菌の感染を防げれば良いのです。

そこで、続いてその2点のポイントをうまく解決する方法についてご紹介いたします。
↓↓↓
「あせもの掻きたい衝動を抑え治癒を早めるとともに予防する方法!」

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